すごい数の自転車がとまっていた、みなとみらい「グランモール公園」の前から自転車が消えたのはなぜ?
ココがキニナル!
みなとみらいのグランモール公園。TSUTAYA前は、以前はすごい数の自転車が駐輪していた。しかし最近、まったく駐輪がない!一体どのような施策を!?(ta-TAさん)
はまれぽ調査結果!
横浜市の巡回、民間ビルの警備の巡回が相まって放置自転車が2012年以降から減少された。地域が問題意識を持ち、対応したことも大きい。
ライター:山口 愛愛
当時の駐輪の状況は?(つづき)
APEC国際会議が開かれたのが2010(平成22)年なので、その翌年にも相当の自転車があったことになる。
「APECのときは、警備員を増員して対応をしていました。その後もひどい状況のときは一時的に柵を設けて、自転車を置けないという意思表示として、完全に入れないようにしたこともあります。柵ですと見栄えも悪いのでプランターなどで境を意識づけるように変えてきました」と対応策を話す。
2013(平成25)年には一時的に柵の設置に踏み切ったことも
そのほかにも、ベンチの横や舗装した地面にも看板やマークを付け、街の景観の配慮もしながら、複合的に注意喚起をしてきた。
その後、プランターに置き換えた
「駐輪禁止」の文字があちこちで見られる
「この対策も、民間との協力があってのこと」と高村さん。周辺ビル管理の警備員から「公園はビルの敷地内ではないですが、自転車を放置していく方に声をかけていいですか?」と確認の連絡もあったという。駐輪場があることを知らなくて止めてしまう場合もあり、ビルの警備員が公園内で自転車から離れる人に声を掛けて案内をしてきた。
民間のビル管理者や自治体や横浜市などで、地域の問題について話し合うことがあるが、その中に駐輪対策の課題があったので、双方で協力してきたと語る。
駐輪以外のマナーを呼びかける看板も
「横浜市の公園管理としては、危険な行為を防止するのが役目なので、すべての公園に自転車そのものを入れることが悪いというわけではありません。スピードを出して乗っていれば危険なので注意喚起をしますし、親御さんがついて小さなお子さんが自転車の練習などをしていて危険な状況でなければ使っていただけることもあります。安全にマナー良く使っていただければ」と公園のあり方を話した。
「この場所は放置自転車禁止区域ですし、公園を安全に使えるように、駐輪場に止めてくださいね」と強調した。
横浜市と民間が力を合わせた成果
高村さんの話を受け、放置自転車を管理している横浜市道路局交通安全・放置自転車課に、より詳しい放置自転車の状況を聞くため問い合わせてみた。
みなとみらい周辺(みなとみらい駅を中心とした半径500メートル以内)で、毎年11月の平日晴天時、午前9時から午後3時までに調査した放置自転車とバイクの合計台数の推移が下記の表になる。
放置自転車とバイクの合計台数
表を見ると、2011(平成23)年以降は減少傾向にあることが分かった。
2011(平成23)年を境に減少している
高村さんが言うように、横浜市の巡回と合わせた民間警備の努力もあることだろう。
TSUTAYAみなとみらい店が入っている、みなとみらいミッドスクエア管理組合にも問い合わせ、放置自転車対策の取り組について伺った。
上階はマンションになっているミッドスクエア
民間のビル側から見た現状はどうなのだろうか。
「ミッドスクエアのマンション(TSUTAYAの奥)側には竣工当初の2007(平成19)年より店舗利用者用の駐輪場があったが、店から距離があるせいか利用されず、また駐輪場が満杯となり入りきれない状況でした」
「APECの時は横浜市(グランモール公園管轄担当)が警備員を配置して対応にあたっていた。当時、TSUTAYAのお客さんだけではなく、みなとみらいに訪れる方の多数の駐輪が散見され、原付バイクなどの走行など公園内の危険な走行も見受けられた」と危険な状況であったことを説明。
自転車の問題がなかなか改善されないため、さらなる手段を取ったことを打ち明ける。
ミッドスクエアもサインボードで意思表示
それぞれのビルが駐輪禁止を呼びかけている
「2014(平成26)年1月ごろ、みなとみらいミッドスクエア管理組合より横浜市、西区役所、近隣のみなとみらい交番を管轄する戸部警察に対応を申し入れました」
「みなとみらいの4つのマンションの情報交換会経由で西区に陳情し、放置自転車対策監視員の見回り、同年4月ごろからは、みなとみらいミッドスクエア管理組合内のみなとみらいミッドスクエア店舗・事務所部会による違法駐輪取締りのための警備員を配置し、状況が改善傾向となりました」と警察にかけ合ったことも語る。
商業施設の目の前はとくに大きな変化があった
「管理組合、店舗・事務所部会としては店舗テナントへの来客者によるグランモール公園への違法駐輪と考え、警備員による違法駐輪の取締りとみなとみらいミッドスクエア店舗駐輪場への案内を行ってきました」
「当初の警備は1名体制であったが、人出の多い土日祝日は2名体制とし、体制強化を行ったことにより格段に改善されました」と地道な注意喚起を継続してきた苦労を語った。
警備員の呼びかけは毎日
「今後は、まず駐輪場にある長期で不法に駐輪している自転車を(相当期間の廃棄通知を行った後)廃棄し、駐輪場の台数を確保することを考慮しています。また、自転車が電動も含め大型化していることから駐輪場(駐輪機)の整備を考える必要があります」と、ビル管理側もさらなる策を講じ、住人や公園利用者の安全を考え、放置自転車ゼロを目指していく。
「駐輪禁止」の文字より笑顔があふれる公園に!
取材を終えて
地域の問題に対し、担当管轄のなすり合いを目にすることもあるが、このケースは横浜市、民間が一体となり改善策をはかった結果が表れているようだ。
公園内は駐輪禁止の看板が目立つが、駐輪場を示す案内が少ないことがキニナった。
そもそも自転車の乗り入れや放置自転車がなければ巡回警備の必要もないということは言うまでもない。警備員の取り締まりがなくても、放置自転車が皆無になる日が来ることを願う。
―終わり―
チャンプさん
2015年10月24日 22時55分
この記事の内容は間違っています。当時違法駐輪(自転車、バイク等)は150~200台ありました。この道路は小学生の通学路になっており、強風(ビル風)が吹くと一度に10台くらいが倒れて子供たちに危険が及んでいました。そこでミッドスクエア管理組合が行政や戸塚警察署に取り締まりの陳情を行いましたが、ほとんど相手にされませんでした。管理組合(店舗部会)警備員を出し取り締まりを行いましたが、敷地外の管理はできず違法駐輪者とトラブルが多発しました。そこで協力していただいたのがみなとみらい交番のお巡りさんでした。道路上にある違法駐輪の指導方法を指導してもらい、またトラブルが起きた時に即対応してもらいました。また関係行政窓口への対応方法も指導してもらいました。行政が動いたのは最後の最後でした。しかし、行政が手配した公園部の警備、道路違法駐輪指導が出動してからは一気に駐輪台数は減っていきました。
ホトリコさん
2015年10月06日 12時42分
APECがきっかけになったみたいだけど、問題が解決した時に何らかのイベントが関わるっていうのも、あまり能動的ではないなと小言を言ってしまうのですが、今の状態は利用者としても気分が良いから、結果オーライですね。
bubukaさん
2015年10月05日 20時50分
でかいバイクや原チャリ無料置き場が沢山あれば買い物客も集まり売り上げに結びつく。みなとみらいなんて電車でワザワザ行く気にならないからその辺りを宜しくお願いしたい。