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保土ケ谷区の住宅地、月見台にポツンとあるアメ車の修理工場「デュースファクトリー」に突撃!

ココがキニナル!

保土ヶ谷の月見台にあるアメ車の修理屋さん「デュースファクトリー」が気になります。とてもきれいな車ばかり並んでいてます。なぜ月見台なのか・・・取材お願いします♪(clstd76さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

デュースファクトリーが月見台に店を出している理由・・・それは! 実家だから!!!

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ライター:人見 静馬

アメリカン・グラフィティ



車の前に集まって何やら話し込んでいる数人。仕事の話をしているのだろうが、遊びの相談をしているようにも見える。ちょっと楽しそう。

その中にいた1人が、店長の笠井俊一(かさい・しゅんいち)氏だった。見た目は間違いなく日本人である。当然だが日本語で話す。しかし雰囲気がどこかアメリカン。明確にどこが――といえないので文章にはし辛いのだが、伝わるだろうか、この感覚。
 


話し方は穏やか
 

そんな笠井氏は、中学生のころに観たアメリカ映画『アメリカン・グラフィティ』に魅せられてこの世界を志したのだとか。現在52歳の笠井氏が中学生のころというと、まだアメリカ文化が物珍しかったころである。その印象は強烈だったという。

その憧憬を心に抱き、デュースファクトリーを月見台に構えたのが1985(昭和60)年、30周年。
まさに、アメリカ文化に彩られた人生なのだ。

ところ狭しと店内に飾られた数々のグッズやインテリも、アメリカを連想させるものばかり。
 


天井のシーリングファンは日本ではあまり見られない
 

並べられたパーツも無骨
 

雑多でありながら、きちんとレイアウトされているようにも感じる
 

このデュースファクトリーは元々アメリカにあるお店で、この月見台のデュースファクトリーはのれん分けのような形になるらしい。店頭にある看板は、そこからいただいた物なのだそう。
 


先ほどのコレである。左上の「1976」は、本家デュースファクトリーの設立年
 

ちなみにデュースとはテニスやバレーボールで使われるいわゆる「ジュース」と同じ意味である。元々数字の2の意味から来たこの言葉は、193「2」年型フォードの愛称。

1年ごとにデザインチェンジをすることが比較的多いアメ車では、こうして年度ごとで区分けすることが多いのだとか。看板に描かれている車もこれだという。

何から何までアメリカ尽くしのデュースファクトリーではあるが、しかし何もアメ車の修理だけを行っているわけではないとのこと。輸入、販売、レストア(修復・復活整備)、そして改造。日本製・欧州製問わず、あらゆる車にアメリカ風の改造を施しているのだという。
 


店の裏手のガレージには・・・
  

修理中の車が並ぶ
 

アメリカ風とは具体的にどういう改造をすることなのか? そう聞いたのだが、これに笠井氏は苦笑い。

一口にアメリカ風とはいっても、好みの時代や車種によって全くその様相が異なって来るのだという。車高ひとつ取ってみても、高くする改造もあれば低くする改造もあるらしい。

確かに、日本だって速さを求めたりやヤンキー風を目指したりと、その好みによって改造方法は全然違うしなぁ。
 


きちんと公道を走れる車である
 
 
日本では馴染みのない「ウイリス社製クーペ」、ド迫力!
 

アメリカン・グラフィティというよりはマッドマックス
 

一見お金持ちしか手が出ないような世界だが、そんなこともないという。もちろん二束三文でできるものではないが、想像しているほど高額なわけではないらしい。デュースファクトリーには、サラリーマンのお客様もたくさんいるとのこと。

手間とアイディアなんですな、きっと。
 


in月見台



さて肝心の、なぜ月見台にお店をオープンしたか、であるが、それは笠井氏がこの月見台で生まれ育ったからとのこと。のデュースファクトリーが、お店であり実家なのだという。

なるほど、身も蓋もないが、確かにこれ以上ない理由でもある。

月見台で生まれ育ち、月見台でアメリカに憧れ、月見台でデュースファクトリーを開いた。そして、これからも月見台で同じことを続けて行くのだという。

だが、この「同じこと」というのは、決してただ修理や改造を日々続けていくというだけの意味ではない。
  


もちろんそれは大前提であるが
 

デュースファクトリーの設立当初、徐々に増え始めていたとはいえ、アメ車のファンはそれほど多くなかった。そんな時、日本でそれらを楽しむ為に先人が作った下地を受け継ぎ、シーンを牽引してきたのが笠井氏らの世代だったのだ。

つまりこの場合の「同じこと」には、アメ車ファンを増やす活動も含まれるのである。
 


カスタムカーのショー
  

申込書
  

こういったショーに積極的に参加し、またある時はイベントを主催する。そうして少しでもアメ車の魅力を伝えられるよう努めている。
そして、これはおそらく効果抜群である。なぜなら、筆者はすでにちょっとアメ車に乗りたくなってしまっているのだ。
 


取材を終えて



笠井氏が普段乗っている自家用車は日本車である。アメ車は燃費も良くないし、大きすぎて日本の道を走りづらいと。至極当然の話であるが、これは実生活と趣味(笠井氏の場合は仕事もアメ車関係なのでややこしいが)に明確に線引きができている証拠ではないだろうか。
  


笠井氏とアメ車風日本車
 

最近、趣味にお金をかけるのが無駄だという風潮が出来てしまっている気がする。それは「コスパ(コストパフォーマンス)が良い悪い」という言葉からその一端を垣間見ることができる。

趣味は、無駄だから趣味なのである。それを実生活と混同してしまうから、趣味は無駄だというなんとも噛み合わない結論が出てしまうのでは、と感じる
別に無理をしてでも趣味を持てというつもりはないが、ただなんとなくスマホゲームをやって時間を無駄にしたと思うくらいなら、思い切り好きなことで時間を無駄にしてみてはどうだろうか。
 
 

―終わり―
  

有限会社デュースファクトリー  
住所/横浜市保土ケ谷区月見台9−3
電話/045-333-4877
 

この記事どうだった?

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  • 何度も前を通り過ぎたのですが、タイミングが悪かったらしく、開店中なのか微妙だったし、修理がついでの販売店だと思い込んでいたので、色々わかって良かったです。

  • 何で店の前にトヨタハイラックス?って思ったが、左ハンドルか!

  • アメリカン「グラフィティ」じゃないッスかね?

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