鶴見にあるこだわりが詰まったレアなアメリカングッズ店に突撃!
ココがキニナル!
鶴見区のアメリカングッズ店。他店にはない商品があり、狭いながらこだわりを感じます。ここに開店した理由などもキニナル(anonymous88さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
小学生からアメリカ好きだったオーナーが思う“かっこいいもの”が並ぶフリップアップはオーナーいわく、広さ10坪程度で、故郷の鶴見に開店した
ライター:はまれぽ編集部
こだわりのコレクションショップ
「アメ車」と聞くと、ゴツゴツした車体と同時に、不思議とカッコよくて、なにか大人な感じがして。子どもながらに、遠い自由の国に憧れていた記憶がある。
家に父親が作ったプラモデルが並んでいたことも、その理由かもしれない。
カッコイイ「アメ車」(フリー素材より)
そんなアメ車とアメリカングッズが並ぶ、こだわりの店が横浜にあるというので、早速、現地に向かった。
鶴見区の下末吉(しもすえよし)交差点に向かうべく、激しい雨の降るなかJR鶴見駅前のバス乗り場からバスに揺られること10分弱。最寄りの「三ツ池道(みついけみち)」で降りて、さらに3分ほど歩いたところで目的のお店が見えてきた。
たしかに「FLIP UP」とある
お話を伺うべく、いざ店内に入ると目に飛び込んできたのは・・・
銃撃を受けた(?)かのような腰高のカウンターと
大きなアメリカンサイズ(?)の帽子
快く取材を受けてくれたのは、長髪を後ろで結び、パーカーとデニムジーンズというアメリカン・カジュアルがよく似合うオーナーのナオキさん(41歳。残念ながら写真NG)。
店内には投稿通り、サインプレートなど、さまざまなグッズが所狭しと並ぶ。
ファストフード店の看板(2万6800円)や
道路標識(2万4800円)に
年代ものの工具箱(上:2万7800円、下:3万4800円)も
ナオキさんが、ここ鶴見に「アメリカンコレクティブショップ『FLIP UP(フリップアップ)』」をオープンしたのは2012(平成24)年8月。それまでは会社勤めの傍ら、週末にフリーマーケットなどで出店していた。
ところが、妻の「お店をやりたい気持ちをずるずる引きずって仕事しているのは、会社にも迷惑。だったら、今やったらいい」という一言で開業を決意した。
「せっかくやるなら生まれ育った横浜、できれば地元の鶴見で」という思いがあり、物件を探していたところ、たまたま今の店を見つけたのだという。投稿の「狭いながら」という点について尋ねると、「それでも10坪(33平方メートル)ぐらいじゃないかな。そこに『秘密基地の感じ』を出そうとラックで仕切ったり、商品が多いから狭いようには感じるかも」とのこと。
空間づくりにもナオキさんの思いが詰まっている
店名の「FLIP UP」は、ナオキさんが好きな、アメリカ発祥で400メートルの直線距離で勝負するカーレース「ドラッグレース」にちなんでいる。
そのドラッグレースで使用する「ファニーカ―」という車を整備する際に車体を持ち上げることを「フリップアップ」というのだそう。
フリップアップしたファニーカー(フリー素材より)
アメリカに憧れて
ナオキさんがアメリカに憧れを抱いたのは、小学生のころに映画『コンボイ』と、今も第一線で活躍するアメリカのミュージシャン、ブライアン・セッツァーを擁(よう)するバンド「ストレイ・キャッツ」をテレビで見てから。「周りの友達は『ベストテン』とか『ドリフ』を見てたけど、アメリカのものがカッコいいと思った」という。
現在は鉛中毒を引き起こすなどの理由から、日本では法律で規制されているため見かけることはないが、当時は実家の近くに多くのアメ車が使用する有鉛(ゆうえん)ガソリン(=アルキル鉛を添加したガソリン)を提供するガソリンスタンドがあり、ナオキさんは「そこに詰め掛けるアメ車を間近で見ていた影響も大きい」と当時を振り返る。
ナオキさんはこんな風景を見ていたのだろうか(写真はイメージ、フリー素材より)
家で聴くラジオは「FEN(=極東放送網、現・AFN)」。そして、高校生になるころに訪れたジーンズにスニーカー、スタジアムジャンパーなどを主流とする「アメカジ・ブーム」の到来がナオキさんのアメリカ好きを決定づける。そして、そのアメリカに対する憧れは今も色あせることなく続いている。