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馬車道の東京藝大、なぜ「東京藝大」なのに横浜にある?

ココがキニナル!

馬車道にある東京藝術大学大学院映像研究科は「東京」 藝大なのに、なぜ横浜に?地価の問題?それから、具体的にどのような研究をしているのか、作品なども見てみたいです。(かにゃさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

芸術による活性化を図る横浜市が東京藝術大学大学院映像研究科を誘致した。3つの専攻があり、それぞれ実践的なカリキュラム内容となっている

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ライター:松崎 辰彦

経験者の言葉から



卒業した方のお話を伺おう。
本年2016(平成28)年3月に「映画専攻」を卒業された、今年32歳になる清水俊平(しみず・しゅんぺい)さん。明治学院大学卒業後、一度は就職したが、映画への思い断(た)ちがたく、2014(平成26)年に藝大大学院映像研究科に入学する。

「学生の年齢は平均25~6歳といったところでしょうか。私のように社会を経験してから入学してくる学生も毎年何人かいます」
生来の映画好きだが、自分が映画監督になれるとは思っていなかった。しかし自分の大学時代の後輩が藝大大学院に入学して制作した作品がTSUTAYAに置かれているのを見た彼は、映画への思いが燃え上がった。


学生の作品などが収められたDVD


「藝大大学院に入れば実習の中で映画を撮ることができます。経済的な負担のない中で、一線で活躍する俳優たちと一緒にプロと同等な機材で作品を作れると知って、藝大を受けました」と清水さん。

藝大大学院の特徴は、一流の人に教えを受けることができることという。
「日本を代表する人たちが集まって、教えていただけます。それに少人数なので、学生と先生の距離が近く、その先生が撮影した映画を観て『あの映画の、あの場面はどうやって撮ったのですか?』などと直接質問することができます」

教授には有名な映画監督の黒沢清(くろさわ・きよし)氏、プロデューサーの桝井省志(ますい・しょうじ)氏など日本映画界の大御所が名前を連ねている。


北野武監督も特別教授を務めた(画像提供:東京藝術大学)


久保田さんが言葉を添える。
「学生の作品は、いずれの専攻も毎年1月から3月にかけて開催される修了制作展で一般の方にもご覧いただいております。各専攻の作品の一部はインターネットでもご覧いただけ、アニメーション専攻については本編がご覧いただけます」


YouTubeとVimeoにて公開されている(記事末尾にて紹介)


学生の作品『理容師』。監督:秋野翔一(あきの・しょういち)
(画像提供:東京藝術大学)


上記作品は第65回カンヌ国際映画祭シネフォンダシオン部門にノミネートした映画専攻第5期の修了制作である。

卒業生の多くは映画関連会社やテレビ制作会社、さらには広告代理店といったところに就職し、活躍している。最近では映画『ゲゲゲの女房』の脚本を鈴木卓爾監督とともに担当した大石三知子(おおいしみちこ)さんや、映画「トウキョウソナタ」をマックス・マニックス監督、黒沢清監督と脚本を共同執筆し第61回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で審査員賞を受賞した田中幸子(たなか・さちこ)さんも、藝大大学院映像研究科卒業であるとのこと。

今後ますます、藝大大学院映像研究科卒業生が注目されるであろう。



藝大大学院とは信頼関係を築いている ──横浜市の話──



映像研究科に非常に協力的という横浜市。藝大大学院とは今後どのような関係を保っていくのであろう。

横浜市文化観光局創造都市推進課長の小泉宏(こいずみ・ひろし)さんにお話を伺った。
「横浜は2004(平成16)年から創造都市政策と位置づけて、有識者の皆様から提言をいただきました。文化芸術の力で横浜を活性化させよう、魅力を作っていこう、にぎわいを作っていこうという機運があり、そのタイミングで藝大大学院の誘致になりました」


小泉宏さん


文化の力で横浜を元気に、という意図が藝大大学院誘致の背景にはあったようである。
「今日まで、藝大大学院映像研究科には学生さんへの教育の一方で、市民を対象に非常に多くの講座を開催していただくなど、多くの地域貢献をしていただいております。一流の先生方に市民を対象とした芸術鑑賞の手引きや学生によるさまざまなワークショップなどを開催していただいております」


ワークショップの様子(画像提供:横浜市文化観光局)


こうした市民対象の企画は藝大大学院と横浜市の主催という形で行われる。一流の講師による映画やアニメの解説、鑑賞の手引きなど内容も多岐にわたり、好評を得ている。






子どもたちを対象にした影絵によるアニメーション作りのワークショップ
(画像提供:横浜市文化観光局)


「経済効果など、お金に換算してどれほどになるかは分かりません。けれども現在、横浜にアーティストが集まっており、藝大大学院関係者のクリエーターの方が横浜に事務所を構えるなどの変化が現れつつあります。アーティストが活動しやすい街づくりということも、私たちは意識しております。藝大大学院とは定期的にコミュニケーションをとっており、信頼関係を醸成しております」

横浜市と藝大大学院映像研究科は連携・協力して芸術による地域活性化に力を尽くしている。市民向け講座も昨年度は23事業、延べ参加人数6200人という大きな盛り上がりを見せ、横浜の芸術活動の中心地として存在感を保っている。



今後も才能を生み続ける東京藝大大学院映像研究科

ところで、前述したように2016年4月に新港ふ頭にあった校舎が中華街に移転した模様である。

岸壁の耐震化や外国からのクルーズ船の受け入れ能力強化のために新港ふ頭の改修を始める必要があり、その結果、藝大大学院も移転を余儀なくされた。移転先は中区山下町にある旧中区健診・予防接種センター。新しい校舎は大きさの関係で、スタジオを設けられないという。


4月に移転した新校舎


これに関して久保田さんは「スタジオに関してはほかのスペースを使用したり、外部のスタジオの借用を検討するなど、スタジオの確保は喫緊の課題となっています」と話す。
現在は馬車道校舎内のスペースを使用するなどしてスタジオ環境を維持し、講義や作品制作に支障が出ないよう工夫されているとのこと。

移り変わる社会情勢の中で望ましい教育環境を確保するのは苦労も多いことだろう。今回の件に限らず、この横浜の映像文化の拠点が遭遇するさまざまな問題や課題に対して、横浜市との協力関係の中で何らかの解決策を見出してくれることを期待したい。

これからも東京藝大大学院映像研究科は、さまざまな才能を生み出し、映像文化を豊かにしてくれることであろう。



取材を終えて



日本最初の洋画専門映画館は1911(明治44)年に現在の横浜市中区長者町にできた「オデヲン座」であった。それから100年あまりが経ち、映像も映画からテレビ、そしてインターネットとさらに進化し続けている。技術の進化とともに映像文化も大きく変わる。
今後の藝大大学院映像研究科を見守りたい。

─終わり─


取材協力
東京藝術大学大学院映像研究科
各専攻の学生作品の一部がご覧いただけます。
http://www.fnm.geidai.ac.jp/

映画専攻の学生作品の予告編などは以下のURLよりご覧いただけます。
http://geidai-film.jp/

アニメーション専攻の学生の作品は以下のURLよりご覧いただけます。


https://vimeo.com/geidaianimation


https://www.youtube.com/geidaianimation



横浜市文化観光局
http://www.city.yokohama.lg.jp/bunka/

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  • 横浜と東京について兼ねてから悶々と燻っている事として、一言「歌舞伎町にはゴジラじゃなくてカジノ」でしょ!公営ギャンブルを旗印に暴力団全滅させれば良いじゃん!

  • 「横浜が生誕の地」と記事にあるように、自分は名称が「東京」となっている事が気に入りません。昔の横浜正金銀行が後の旧東京銀行であったり・・・名称ダケに限らず、発祥が横浜にも関わらず大きく有名になると東京流出を悔しく思います。若者に馴染みのある東京ディズニーリゾートも千葉県ですよね!横浜だけでなく他地域に複数のキャンパスを持っている事もあり校名変更は絶対にムリなのでしょうが、公私問わずに発祥の地・地元をもっと大切にして貰いたいものです。日産自動車は横浜に戻って来てくれたけど、キリンビールも横浜ゴムもみんな東京ですよね!市内単独店舗は全滅の明治屋も発祥は関内でしたよ!

  • 「芸術の街東京」ではピンとこないけど、「芸術の街横濱」ならなじみがあるので、来てくれて良かったと思います。

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