廃線跡巡り! モノレール・ドリームランド線跡に当時の面影は残ってる?
ココがキニナル!
昔あった大船とドリームランドを結ぶモノレール、今現在当時を偲ぶものは残ってる?/廃線探検お願します!モノレール跡はいまどうなっている?レール撤去後のいまはどうなっている?(こっしーさん、カープさん)
はまれぽ調査結果!
モノレールの駅舎やレールはほとんど撤去されているが、レールの土台部分は地中に埋まっている場所もある。施設があった土地を買い戻した人もいた
ライター:小方 サダオ
小雀信号所のその先は
続いて小雀信号所からドリームハイツ寄りに進んだところにある農園の男性に伺うと「私の土地には4本の支柱が立っていて、撤去後土地を買い戻しました。しかし、橋脚の土台までは撤去されず残っていましたが、ひとつ分だけ自分で業者にお願いし撤去しました。残りは敷地内の畑の中に埋まっています」とのこと。
敷地内には3本の土台が埋まったままになっている
軌道の撤去は大掛かりな作業だったという。2004(平成16)年の写真
前出の農園を進んだ国道1号線近く。画面の中央あたりを軌道が通っていた
さらにドリームハイツに向けて進み、次に国道1号線を横切った原宿4丁目にある会社の男性に伺った。
原宿4丁目のあたり(青矢印)(Googlemapより)
すると「1982(昭和57)年にドリーム交通が設立したドリーム開発の敷地が縦横約4メートルあり、撤去後の土地は私たちが買い戻しました。私たち兄弟のこの敷地には橋脚の支柱と土台があり、そのうち柱の部分は縦横1メートルくらいでした」という。
左側の倉庫はモノレールの軌道に沿って作ったため斜めに建っている
支柱が立っていた跡
ドリーム開発の境界標が残されている
「当時このあたりでは15メートル間隔ぐらいに支柱が並んでいました」とコメントしてくれた。
敷地内には “ド”と記された境界標が置かれていた
近くには支柱の土台と境界標(青矢印)もあった
戸塚深谷共同住宅近くでは
さらにドリームハイツに向けて進み、戸塚深谷共同住宅の近くに向かった。
戸塚深谷共同住宅の近くの宇田川沿いの場所(青矢印)(Googlemapより)
すると地元の男性が道路の真ん中にある柱が立っていた場所に案内してくれ、昭和50年代に撮ったという写真も見せてくれた。
四角い柱の土台部分を取った跡がある
昭和50年代ごろ。撤去されるまでは度胸試しでレールの上を歩いていた若者もいたという
リスなどの動物がレールを伝って山からやって来たこともあったという
さらに近所の女性がモノレールの軌道の写真を見せてくれた。
旧ホテルエンパイアから撮った写真
2004(平成16)年ごろの駐車場の中を通る軌道
山の中を通る場所もあった
かつて終着駅だった「ドリームハイツ」に面影はある?
続いてドリームランド線の終着駅だった場所に向かった。
ドリームランド線の終着駅があった場所(青矢印)(Googlemapより)
以前ドリームランドがあった場所には横浜薬科大学や俣野公園になっており、1972(昭和47)年に入居が始まった大規模高層団地群「ドリームハイツ」が隣接する。
「ドリームハイツ」交差点
横浜薬科大学
ドリームハイツがある
ドリームハイツの住民に話を伺うことにした。
オシャレなファッションの初老の女性Oさんは「私たちは1978(昭和53)年にここに引っ越してきました。そのころドリームランドは開園していましたが、モノレールは止まっていました」と話す。
ドリームランドとドリームハイツ(昭和50年戸塚区明細地図)
ドリームランド駅(青矢印)(同)
「1年間ほど動いていたようですが、止まった跡はレールを撤去するまでに15年ほどかかりました」とのことだった。
ドリームハイツ内では軌道の痕跡などは見つけられなかったが、終着駅があった場所を確認した。
この場所に終着駅があった
ドリームランド駅(青矢印)と軌道(緑矢印)
しかしドリームハイツ入口の県道403号線上に安全地帯のようなものがあり、この真ん中には橋脚が1本立っていたという。
道路の真ん中に立っていた柱(青矢印)
道路中央にある島状の空間
真ん中には柱が立っていたという
ドリームランドがあったころの写真を見ると、遊園地を囲むようにして建てられたドリームハイツの姿が印象的だ。そして遊園地がなくなり、モノレールも廃線となり、ドリームハイツだけが残された形となったのだ。
昭和40年代のドリームランドとドリームハイツ。青矢印はモノレールの軌道
1965(昭和40)年ごろのドリームランドの写真
青矢印がドリームランド線
レールがあった場所の周辺住民からは、ドリームランドとモノレールを懐かしく思う声とともに、起伏の激しい山越えがあったりと車体に無理がかかりそうな場所だ、との意見が多い印象だった。前述したとおり整備の仕方が適切であったならモノレールと遊園地の運命は変わっていたかもしれない。
取材を終えて
ドリームランド線の軌道は撤去されたものの、土台部分は地中に埋まっているものもあるようだ。深く地中に残された土台がドリームランドという夢の跡を表しているようだった。
ドリームランド線の土台が地中深くに眠っている
―終わり―
濱俊彦さん
2017年05月14日 12時28分
実家の近くをレールが通っていました。小高い山と山の間の谷部分だったので、レールは地上20mくらいの高さだったと思います。子供の頃は山のところからレールに侵入して度胸試しで谷の部分を渡る友人が何人もいましたが、僕は怖すぎてできませんでした。幼い頃から再開したドリームランド線に乗るのが夢で、乗っている夢まで見たほどです(笑)。時おり点検用の車両が走ったようで、偶然目撃した友人らと「モノレールが走ってた!」などと大騒ぎしたこともありましたよ。“レールにひびが入って運行を休止した”というのは地元でも有名な話だったので、大人になってからは「再開は無理だな」と感じていました。ですから、ダイエーの再開計画を新聞で見た時は「ついに夢が叶う!」と期待したものですが…結局夢のままで終わりました。でもドリームランド線には、子供らしい、ちょっぴり切ないけどいい夢を見せてもらった…今は、そんな気がしています。
澤田さん
2017年05月12日 11時03分
まだ新たにレールを作って走らせれば良いのにな
それか湘南モノレールを大船駅でスイッチバック見たいな事して延伸すれば良いのにな
ペテン師さん
2017年05月11日 23時11分
ヒューマンエラーの典型的な事例でしょう!