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この町にしかないモノの宝庫。 はま旅Vol.38「こどもの国編」

ココがキニナル!

横浜市内全駅全下車の「はま旅」第38回は、この町にしかないモノがいっぱいのこどもの国駅。

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ライター:吉岡 まちこ

なぞの幼稚園があった? 原爆の火を灯すお寺



こどもの国には五感を発達させる早期教育で全国的に有名なモンテッソーリ幼稚園があるけれど、目的地はそこではなく、ランチまで時間もあるので散歩を続けることに。

昔こどもの国線に乗って窓の外を見ていると、みんなが爆笑する看板があった。電車から見えるように、幼稚園名が大きくひらがなで書いてあったのだ。それがこの場所、高野山真言宗 摩尼山延壽院「徳恩寺」。
 


歴史を感じさせる徳恩寺の佇まい。境内には横浜市指定名木が十数本もある


「“なぞのようちえん”のことですね」と、快く会ってくださった住職の鹿野融完(かのおゆうかん)さん。
かつて、線路沿いのお寺のフェンスには大きく一文字ずつ「とくおんじはなぞのようちえん」と書いてあったのだ。ゆっくり声に出して読んでみよう。

住職ももちろん“花園幼稚園”に通ったそうだが平成8年に閉園してしまっていた。現在は、お寺で法事をという声に応えて他宗派でも利用できる立派な「あおば浄苑」に生まれ変わった。
 


昨年先代が亡くなり跡を継いだ、現住職の鹿野融完さん


このお寺は「原爆の火」を受け継いでいる。経緯はこうだ。

広島に原爆が落とされた後、焼け落ちた親戚の家からくすぶる火種をカイロに移し、福岡に持ち帰りった人がいた。
火はずっと守り続けられ、徳恩寺の先代が阪神大震災の支援活動中に、その火の存在を知る「神戸元気村」という団体の代表者と出会った。

代表者のその人はのちに先代の弟子となって出家し、その火を平和への祈りを込めた「20世紀の送り火」として各都道府県に分灯することを発願。日本中を行脚し分灯したその一つがここにあるのだ。
 


「原爆の火」はカイロから炭火に移され、この燈籠の中でオイルに点火され燃え続ける
 

大晦日の除夜のまつりでは、参詣者に分灯され皆でお供えするそうだ


年が明け元旦には護摩焚きがあるが、自分でくべることができるのは珍しい。しかも無料。
お土産と寄付を兼ねて、托鉢修行僧キューピーのストラップを買うと、時間はもう昼近くだった。
 


神奈川県内の高野山真言宗の寺でしか売っていない珍しいモノ




ワイン派・日本酒党? 1,000円以下一流ランチの2店



こどもの国は美容院とクリーニング店はちょこちょこあるのに、飲食店が驚くほど少ない。
チェーンでない店はたぶん片手の範囲。

その中で一番新しいのが8月に700mほど南から移転してオープンした「バッカス」。

「やさいのナイトウ」のように、どこから仕入れているか会話しながら食材を選べる地元のお店が好きだと言う、山口シェフが店長を務める店だ。

オープンキッチンになった店内はワインと、なぜか焼酎も並んでいる。
 


「Bacchus(バッカス)」。テラスはペットもOK。年齢層も幅広いそうだ
 

アンチョビとマッシュルームの鉄板焼き(525円)がワインに合うと人気だ
 

やさいのナイトウの山下さんが毎朝その日の野菜を考えてくれるサラダ
 

ランチはピザ、リゾット、パスタの3種類。997円に+210円で手作りデザートも
 

学校給食作りの経験もある山口シェフと、越して来て3ヵ月の可愛いスタッフ星野さん


きっと何を作ってもらってもおいしいんだろうなぁ、と思わせるお料理。
「知らない野菜もまだまだある。野菜をもっと追究したい」というから、ますます目が離せない。

山口シェフが興味あると言ってた、バッカスの並びにある人気のそば店「なごみ」にも行ってみた。
そば店と言っても刺身を始め一品料理も豊富。こちらは日本酒のラインナップが唾涎もの。
 


てんぷらとおそばのランチ920円。そばは大盛りにしても同じ金額!


「ランチだからと言って気を抜かない」という大将・岡元さんの言葉通りこだわりを感じる。
ふわふわのサーモンの天麩羅は初めての食感。
 

「旬食・おそば なごみ」。大将・岡元さんの機敏な動きを見てるだけでも気持ちがいい


まさに少数先鋭。遠くからも足を運びたくなるような和洋の2軒が並んでいる(正確には3つ隣のブロック)って奇跡的。近くに住んでいる人がうらやましいなぁと思いながら、〆の“こどもの国”へ向かうことに。