クイーン・エリザベス号の船内に潜入!横浜大黒ふ頭へ3年ぶりの寄港
ココがキニナル!
横浜大黒ふ頭客船ターミナルグランドオープン日に3年ぶりに寄港したクイーン・エリザベス号を間近で見たい!願わくば乗船したい!(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
伝統と歴史を守る海の女王「クイーン・エリザベス号」。8日ほどの日本1周クルーズなら2名1室利用バルコニー付の客室で約30万円ほど。完全に魅せられた編集部Yは500円貯金を決意。何年後だよ・・・
ライター:はまれぽ編集部
何日あったら制覇できる?クイーン・エリザベス号の施設
2019年のクイーン・エリザベス号日本1周クルーズは、10日間と8日間の2コース。クルーズ常連の方に言ったら、鼻でふふんと笑われてしまいそうだが、そんなに乗っていたらいくら広い船でも飽きるのではないか・・・と不安に。
しかし・・・それは取り越し苦労のようだった。
食後に1杯飲めるバーやラウンジは、イギリスの伝統的なパブをそのまま再現した「ゴールド・ライオン」をはじめ、至る所にあり、既に何店舗あるのかわからないくらいだ。
「ゴールド・ライオン」。これこれ!このソファーが英国なのよね!
ディナー後の語らいにぴったりな「ミッドシップス・バー」。大人の雰囲気
今のところ海外でしか楽しめないカジノ!これは一度は試してみたいなあ・・・映画でしか見たことないや。
山のように積んだチップを「全部7番に」とか言ってみたい(そして外れる)
そして本格的すぎる「ロイヤル・コート・シアター」!毎日ダンス、ミュージカルなどショーが行われているそう。
「えっ!役者さんが乗船しているの?」と、思ったら、数日乗船する場合もあれば、寄港地で契約しているショーのエージェントもあるそう。脇役なら潜り込めるかもしれないと思っていたが相当レベルは高そうだ。
完全に船の中であることを忘れる
シアターには一度は座ってみたいボックスシートも完備。ここでオペラグラスを掲げてショーでも見てみたいと思ったら、やはり有料であった・・・。しかしですよ!15番シートはかのエリザベス女王が実際に座ったシート。開演前にはシャンパンとチョコレートが振舞われるという説明を聞きながら「それはボトルですか?もちろん飲み放題?」などと口にしてしまったケチケチ精神の筆者は、一生に一度でもいいから女王様気分を味わってみよう・・・という資格にも値しないかもしれない。壁に飾られたエリザベス女王に、憐みの目で見られた気がした。
実際にエリザベス女王に1日だけ時間をもらい描かれたという肖像画
船長が登壇してのウェルカムパーティーや、初心者でも参加しやすいダンスパーティもある「クイーンズ・ルーム」。
「ダンスは興味ない」というあなたも、毎日サンドウィッチやスコーンでもてなしてくれる英国式アフタヌーンティーがあるので、うきうきしながら足を運ぶことになるだろう。なんったって、料金に含まれてるからね(出た。小市民ポイント再び)!
読書好きの方にはうれしいライブラリーも!日本語の小説や雑誌も用意されているから、退屈しのぎに重たい本を持ち込みすぎなくても安心だ。
本棚も、読書スペースも重厚感のある家具でまとめられている
デッキのプールで海を眺めて泳ぐ!ああ、夢のクルーズ!
クイーン・エリザベス号でのクルーズは、1日3食の食事だけではなく、軽食やアフタヌーンティー、ルームサービスの料理、全て料金に含まれている!これは他のほとんどのクルーズでも同じだそうで、そう考えると豪華客船クルーズは意外とお得だ。
しかしクルーズ経験者の方によると、「確実に太る!」とのこと。これは大問題。
そんな時こそ、デッキ9にあるプールで身体を動かしたい。
大黒ふ頭停泊中はベイブリッジを眺めてのスイミングタイムが楽しめるのか~♪
デッキには、スイミングというより「のんびり」の世界にいざなうデッキチェアーが・・・だめだこりゃ、食べたら寝る世界ではないか。
うわあ、素敵~・・・という声が漏れるデッキ9。眺めは最高だ!
イギリスらしい巨大なチェスも。これで遊べばカロリー消費になる?
「のんびりしかできないと、太るじゃないか」と、恵まれた環境に逆切れした皆さん。
「食べ過ぎなきゃいいじゃないの」・・・で片づけないのが海の女王だ。
クイーン・エリザベス号には洋上で最高級のスパと称えられる「マレールウェルネス&ビューティー&フィットネス・センター」があり、運動も筋トレもばっちり。もちろんスパだけに、スパトリートメントも豊富。贅沢してたるんだお腹をもんでもらったり、女性ならフェイシャル、全身トリートメントで美しくなって、ディナータイムを迎えたいものだ。
8日間のクルーズを選択しても、2回のフォーマルナイト(女性はイブニングドレスやカクテルドレス、男性はタキシード)があるそうなので、ぶよぶよになっている場合ではない!
デッキ3のプロムナードデッキは、いわばランニングコースのようなものなので、素敵な出会いのためにも、必死で走ってカロリーを消化したい!実際、かなりの数の乗客がランニングをしているそうだ。
クイーン・エリザベス号のクルーであるという高い誇りが最上のサービスを生む
廊下にはクイーン・エリザベス号のメインクルーの写真が飾られている。
そこには、大黒ふ頭客船ターミナルのオープン式典で、クイーン・エリザベス号と横浜港の深い関係・絆について話してくれたサイモン・ラブ船長が頂点の位置で微笑んでいた。
カラーではなくクイーン・エリザベス号創業当時の写真のような演出が憎い!
式典では、はまれぽのカメラに唯一微笑んでくれたラブ船長。一生忘れない・・・♡
世界中の大海原を行く多くの豪華客船。どの客船にも多くのクルーと船長がいる。しかし同じクルー、そして船長でも「クイーン・エリザベス号の」というだけで・・・例え同じ実力であってもつい「うわあ、すごいなあ」と羨望の目で見てしまう。これはクイーン・エリザベス号という船そのものの魅力だ。英国王室ゆかりの格式高き伝統と、長きにわたり海の女王として君臨する歴史が「いつかクイーン・エリザベス号のクルーになりたい」と思わせ「あの船のクルーなら凄い」と人々に思わせてしまうのかもしれない。
いつか絶対に乗船する!固く誓ったアラフィフ
本当はそのまま隠れて密航したいところだったが、間違いなく捕まりそうなので、泣く泣く下船。
ワタシのような取材のおばはんにも、一列に並んで折り目正しくお辞儀をしながら「サンキュー!アリガト~ゴジャイマース」と、たどたどしい日本語で見送ってくれる彼らに「この船を支える誇り」「この船の一員としてゲストをもてなす誇り」を感じずにはいられなかった。
あああー、もう今すぐこのまま旅に出たい。捕まってもいいから、すべて捨てて乗り込みたい・・・じたばた。
ここまで近付けるのはクルーズするか、クルーになるか、港湾局職員になるかだろうか
最近は多くのクルーズ船があり、客室やレストランもクイーン・エリザベス号より質が高い船があると語るクルーズ好きの人もいる。施設ではなく「ブランド力」だよ~・・・という人もいる。
人それぞれ様々な思いはあるだろうが、筆者の場合は、一生に一度、クルーズを楽しむとしたら「クイーン・エリザベス号に乗った」という思い出こそが財産になると思う。
それだけ彼女は特別な存在なのだ。
ゴールデンウイークは横浜港が巨大豪華客船ラッシュ!
この記事の掲載日(4月23日)には、クイーン・エリザベス号は金沢に寄港しているはず。寄港した各地で熱烈な歓迎を受けているらしい。
次にクイーン・エリザベス号が大黒ふ頭に戻ってくるのは、このゴールデンウイークのはじめ4月28日(日)。その日からまた日本1周クルーズを行い、5月5日(日)に再び大黒ふ頭に戻ってくる。
はまれぽでも以前お伝えしたスカイウォークの2019年ゴールデンウィーク期間・開放スケジュールは下記の通り。
2019年4月27日(土) 10:00〜17:00
2019年4月28日(日) 9:00〜18:30
2019年5月5日(日・祝) 9:00〜18:30
2019年5月6日(月・休) 10:00〜17:00
つまり、4月28日、5月5日に行けばクイーン・エリザベス号に会えるという訳!
ちなみに他日程には他の豪華客船が寄港。船が好きな人は見ているだけで船旅のロマンが感じられそう。ぜひ行ってみて。
大黒ふ頭でも見学会があり、客船を見ながら飲食できるキッチンカーも出るそうなので捨てがたい。
どちらの情報も、詳しくはコチラをチェック!
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
https://www.city.yokohama.lg.jp/kanko-bunka/minato/kyakusen/kengaku/2019fdaikoku.html
5月5日に横浜に戻ったクイーン・エリザベス号。少しは横浜で休憩ができるのかと思いきや、とんでもなかった。
その日そのまま出航し、アラスカ方面の長期クルーズに旅立つとのこと。
以前客船のクルーは数ヶ月船に乗り、まとめて数ヶ月休暇を取るという話を聞いた事があるのだが、どうやら本当らしい。海の女王とは名ばかりの、1日の休みもないかなりヘヴィーなスケジュールだ。
女王、船長、クルーの皆さん!頑張ってきてください!
取材を終えて
クイーン・エリザベス号の長い歴史に刻まれた(?)「迷子28名」に名前を残して以来、いつか会う日を待ち続け、ゆがんだ愛情を抱えていたせいか、取材だというのに涙が止まらなくなるという恥ずかしい人になってしまった。
そして・・・下船後、離れがたくて何度も何度も振り返り、誰にも気づかれないように、手を大きく振りながら写真を撮影した正真正銘の危ない人(バカ)。
当然、こんな変な報道陣は、ワタシだけだったようで、港の職員と思しき人にはしろーい目で見られたのだが・・・
おわかりいただけただろうか・・・
丸い円の中にご注目いただきたい・・・
手を振ってくれた(感涙)
人にはそれぞれ思い入れがある乗り物があると思う。多くの豪華客船があれども、ここまで「人」として扱ってしまう不思議な船はないように思う。
気高く、誇り高く、そして温かい。そんな彼女にいつか乗客として会いに行くぞ!500円貯金スタートだ!
ー終わりー
Nicksさん
2019年04月28日 01時23分
横浜の歴史が開港にはじまり、横浜の強みの一つが海外航路の客船が身近な存在としてあることだと思う。豪華客船が電車や車でいけばすぐ見れるのも横浜ならでは。横浜発着クルーズプランも多くなったので、横浜市民と共に東日本全体でクルーズが利用しやすくなり、人気を博し、市場が急拡大している要因だと思う。国も横浜港を国際クルーズ拠点に選定し海外からのインバウンド効果を高め経済成長につなげることを目指しているので、横浜港への期待も大きいと思う。先代クイーンエリザベスⅡがはじめて横浜に寄港した44年前は50万人以上が大桟橋に詰め掛けて空前絶後の人気だったが、いまでもクイーンエリザベス、クイーンメリーの寄港は大きな話題を呼ぶ。大黒埠頭の新ターミナルは一般見学もできるように駐車場を有料開放したり、身近で見学できるようにしてほしいと思う。スカイウォークはもっと活用できるので民間と検討して観光資源化してほしいと思う。
まちだGさん
2019年04月25日 09時32分
思い入れを交えた楽しいレポートですね。面白かったです。