みなとみらいランの拠点「恵びす温泉」

ランニングを通じて、銭湯を利用してほしいという思いから生まれた銭湯のランステ。
では、実際にみなとみらい周辺をランニングしたい場合は、どこの銭湯を利用すると良いのだろうか。調べてみると、中華街にある中区の恵びす温泉が最適のようだ。

　
横浜の観光スポットを巡りやすい立地
　

中華街という場所柄もあり、恵びす温泉は、みなとみらい、本牧方面、根岸森林公園、元町など、代表的な横浜の観光地をコースに取り入れられ、まさにみなとみらいのランニング拠点として利用しやすい銭湯だ。

　

JR石川町駅から徒歩5分ほど
　

1977（昭和52）年に創業した恵びす温泉は、血流を促進し冷え性などによいというラドン温浴で、洗い場も数多くあり、サウナや電気風呂などもある。

　

奥行きがあって清潔な浴槽
　

薬湯や超音波風呂、歩行風呂など、お風呂の種類も豊富
　

この銭湯では、ランニングクラブなどの団体利用も多いのだとか。実際に銭湯をランステとして利用している「横浜MMナイトランナーズ（以下、MMナイトラン）」の皆さんに話を聞いてみることにした。

　

MMナイトランの皆さん
　

MMナイトランは、毎週木曜に恵びす温泉を拠点として、みなとみらいを走るランニングクラブ。誰でも参加でき、2018（平成30）年で10周年を迎えたそうだ。

メンバーのG.monstorさんとタクちゃんさんに、恵びす温泉をランステとして利用している理由について伺うと「やっぱり走った後にシャワーじゃなくて湯ぶねにつかれるのが1番いいですよね。普通のランステだとシャワーしかないですから。しかも470円で利用できるなんてありがたいです。こんなところ、ほかにないんじゃないかな」と話してくれた。

「大人数で話したりするとつい大声になりがちだから、周りの皆さんの迷惑にならないようには気を付けています。恵びす温泉さんには本当によくしてもらってますよ」と、団体利用だからこその配慮もあり、銭湯とランナーの良い関係性も感じられた。

ほかのメンバーの皆さんも、「恵びす温泉で荷物を預け着替えてから集合し、走り終わった後は、汗を流して湯ぶねにつかる」「その後は石川町駅近くの居酒屋さんで飲みに行ったりもする」「それが週1の楽しみになっている」と笑顔で話してくれた。

　

みなとみらいの夜景を見ながら走った後は、みんなで飲みに行くことも
　

観光地を走ることについてメンバーのミルーハさんは、「みなとみらいの夜景は何度走っていても綺麗で、家の周りを走るより気分が上がります！」と、ただ走るだけでなく、景色を楽しむこともみなとみらいでランニングする醍醐味だと話してくれた。

すっぴんでそのまま家に帰ることもあるというミルーハさんは、ランニングと銭湯効果で新陳代謝もよくなるせいか、美肌の持ち主。とにかく皆さん細くて引き締まった体が素晴らしく、うらやましい限りだ。

ということで銭湯ランニングを体験！

ランニングを趣味とする筆者も、ぜひ銭湯のランステを体験したい！
ということで、筆者も銭湯のランステに挑戦！　選んだ場所は、金沢区の金沢八景周辺から海の公園を目指すコース。
もともと金沢八景は景勝地として知られ、あの歌川広重も金沢八景の景色を絵にしたためたほど。
みなとみらいではなくとも、素敵な景色に出会えるであろうこの地を走ることにする。

ランステとして利用するのは、金沢八景駅から徒歩10分ほどの「亀遊舘（きゆうかん）」。金沢区にある唯一の銭湯のランステだ。

　

1942（昭和17）年創業。今では珍しい破風屋根
　

住宅街の中にたたずむ、地元密着の銭湯。
近くに大学があることから、1人暮らしの大学生の利用も多いらしい。

亀遊舘は炭酸の湯を使用しているのが特徴。ほかの銭湯と比べるとお湯の温度は40度と低めに設定しているが、体の芯まであたたまると評判だ。

　

ロッカールームも広くて綺麗！
　

亀遊舘では、更衣室で着替えた後はフロントで荷物を預かってもらう。
館内は脱衣所が広く、3分20円で使用できるドライヤーもあった。
さっそく、走りやすいように着替え、いざランニングへ！