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横浜市内18区の区名の由来Ⅰ【区政施行時編】

ココがキニナル!

横浜市内18区の区名の由来を教えて下さい(KZさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

各区によって由来はそれぞれある!今回は鶴見区、神奈川区、中区、保土ヶ谷区、磯子区の由来をお届け!

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ライター:河野 哲弥

神奈川区の由来



区名は、鶴見区と同様、同区のほぼ中央に位置した「神奈川町」の名前を採用した。
その「神奈川町」の由来を調べていくと、おもしろいエピソードがあった。
 


神奈川区役所外観

『横浜の町名』では、『江戸名所図会』の中の一説を引用している。

「上無川(かみなしがわ)本宿中の町と、西の町との間に小溝がある。小さい川で水源が不明なため、上流のない川という意味で上無川と名付けられている」といったところだろうか。この「上無川」が「神奈川」と呼ばれるようになった。同様に、その下流域の「下無川(しもなしがわ)」は「品川」になったそうだ。」【転載/「横浜の町名」(横浜市発行)】

では、その「上無川」は、今のどの辺にあったのだろう。
神奈川区役所に聞いてみると、断定はできないとした上で、現地を教えていただいた。

 


JR 東神奈川駅近くにある、神奈川小学校東端の様子
 


ここに「上無川」が流れていたようだ


残念ながら今では埋め立てられてしまったが、「上無川」という川は、かつては同小学校の近くに存在していたようである。本当にこの川をもって「神奈川」となったのかは、専門家の議論に譲りたい。



中区の由来



『横浜の町名』によれば、区名は、「行政的にも横浜の中央であることから名付けた」【転載/「横浜の町名」(横浜市発行)】とあり、今までの例と比べると、至極シンプルである。そこで、『横浜 中区史』で補完してみた。
 


中区役所外観


区の発足当時、各区役所では、吏員(りいん ※現在の一般公務員にあたる)の大異動が行われたようだ。今まで市で行っていた事務の一部が、各区に移管されたためである。

当時、5区合計の吏員数は356人となっている。
うち、中区の吏員は185人であり、実に半数以上の公務員が中区に集中していたのである。

 


関東大震災の復興事業として建築された、神奈川県庁本庁舎
 

貿易が急増していった港湾管理も、同区の役目


各区が管轄する町の数についても同様のようだ。当時市内の町数は194、そのうち中区は104か町から編成されている。どうやら、機能の意味でも規模の意味でも、横浜市の中心となっていたのが「中区」のようである。