JFLで活躍中の社会人サッカーチーム「Y.S.C.C.」って、どんなチーム?
ココがキニナル!
なんかなにげに強い(関東一部リーグ優勝)でも、一般人には(あまり)知られていない「Y.S.C.C.」って、実際何処で試合とか練習は見られるの?どんな選手が活躍しているの?(yamaさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
練習場所は神出鬼没、市内にある運動公園で見かけることがあるかも。試合が開催される場所と選手については、公式サイトやJFLのサイトを参照。
ライター:河野 哲弥
NPO法人が母体のサッカーチーム
「Y.S.C.C.」とは、中区本牧ふ頭にあるNPO法人「横浜スポーツ&カルチャークラブ」の略称で、同時に同法人が所有するサッカーチームの名称だ。
※区別のため、サッカーチームを「Y.S.C.C.」または同チーム、法人の場合は「横浜スポーツ&カルチャークラブ」または同法人と表記
本牧ふ頭3USSにある、同法人が入る建物
「Y.S.C.C.」は現在、「日本フットボールリーグ(以下、JFL)」で活躍している。これは、J1リーグを頂点とするプロサッカーリーグと、社会人などによるアマチュア諸団体リーグの、ちょうど中間に位置するリーグ戦のこと。2012年10月現在、「第14回日本フットボールリーグ」が行われており、今季は17チームが参加している。
そんな中、「Y.S.C.C.」の戦績は現在5位。しかし、サッカーをあまり知らない人にとって、これがどのような状況なのかは、判断しにくいところだろう。
そこで、もう少し詳しいお話を伺うために、「横浜スポーツ&カルチャークラブ」を訪ねることにした。
地域に根ざした総合型スポーツクラブ
理事長の吉野次郎さんによれば、もともと同法人は1964(昭和39)年、「横浜・中区スポーツ少年団」として設立されたとのこと。以来、「スポーツを楽しむこころを大切に地域に根ざしたクラブ」を基本理念に、テニスやヨガ、バスケットボールなど、各種のスポーツ教室を開催しているそうだ。そして、ちょうど10年前の2002(平成14)年にNPO法人となり、現在に続いている。
中でも特に力を入れているのが、会員数約800人のうちおよそ500人が参加しているサッカー。その内訳は、ジュニアチームや女子チームなどに分かれ、そのなかで30名あまりの選手からなるトップチームが、ここでいう「Y.S.C.C.」ということになる。
各種グッズやトロフィーが並ぶ、同法人事務所の様子
では、同チームが現在参戦しているJFLとは、具体的に何なのだろう。
吉野さんによれば、プロではない社会人チームは、“上部リーグの下位チーム”と“下部リーグの上位チーム”が入れ替えを行う、例えるならピラミッドを登って行くような“勝ち抜き戦”を、日々戦っているそうだ。
出発点となるのは、各都道府県で行われる「都道府県リーグ」となる。これを制すると、全国9地区に分かれた「地域リーグ」に進める。この「地域リーグ」で上位になると、「JFL」昇格をかけた決勝大会に進むことができる。この決勝大会で好成績を収めて、ようやく「JFL」への道が開かれる。
※今季は「全国地域リーグ決勝大会」の1位チームと2位チームが「JFL」に自動昇格、3位チームは「JFL」の最下位チームと入れ替え戦を実施することになった(2012年10月22日)。
リーグ構造のイメージ。「JFL」はアマチュアの最高峰といえるリーグだ
各タイトルを制した、トロフィーの数々
このような状況の中で「Y.S.C.C.」は昨年、見事「全国地域リーグ決勝大会」で優勝し、今季から「JFL」に昇格した。そして、初参加ながらも、第5位という好成績で善戦している。もちろん、今後もこのまま快進撃が続けば、Jリーグへの昇格も夢ではないだろう。
チームカラーの青いダルマを発見
サポーターのダルマ職人によるお手製なのだとか
では、その強さのヒミツはどこにあるのだろう。吉野さんに伺ったところ、「キャプテンの服部大樹選手を紹介するので、直接聞いてみては」とのこと。そこで、その日練習が行われた、横浜カントリー&アスレティッククラブへ向かってみることにした。