工場地帯と緑の中にひそかな楽しみを見つける、はま旅Vol.115「新羽」編
ココがキニナル!
横浜市内全駅全下車の「はま旅」第115回は工場地帯と緑の中にひそかな楽しみを見つける、横浜市営地下鉄新羽駅の旅。
ライター:山口 愛愛
実家が横浜市営地下鉄沿線にある筆者。ブルーラインは学生時代に通学で使っていたこともあり、全駅で下車したことがあると思っていたが、唯一、降りたことのない駅が、この新羽駅だった。
新羽駅が開業したのは1993(平成5)年のこと。その頃は、新横浜周辺も、駅から少し離れると野原が広がっていた。新横浜駅近くにあったビルの上階からは、北新横浜駅(当時は、「新横浜北駅」と呼ばれていた)、新羽駅辺りまで見渡せたのを思い出す。
何もない・・・という印象が、今回のはま旅でどれだけ変わるのか。さぁ、出発。
小さな改札を抜けると、梅雨の合間の穏やかな空が広がる
花を愛でる、なんて久しぶり
新羽駅に降り立つと、周辺は車道、歩道も整備され、道路が広い印象。周りには目立った建物はなく、マンションと飲食チェーン店が数軒あるのみ。その向こうには緑が生い茂る山が見え、駅から離れてしまうと取材できるようなスポットがないかもしれない。
駅の近くで目立つものといえば、スーパーとファミリーレストランくらい
不安を抱えながら、通りがかりのおばさまにおすすめの場所を聞いてみると、「ヨネヤマくらいじゃないかしら? ほかは何もないわよ」ときっぱりと言い放たれた。
緑産業道路を歩き、「ヨネヤマ」を目指す。看板が見えてきた。正しくは「ヨネヤマプランティション本店」で、道路を挟んで両側に売り場があるほど大きな、緑や花関連の販売店だった。
写真に収まりきらないが、敷地面積はなんと4000㎡(競技用プール3面分)もあった!
鮮やかな鉢植えの花コーナー。奥の温室も敷地内
ここは植物園か? と思うほど売り場が広く、わくわくする。スタッフの方に案内していただこう。
農業系の高校や大学で植物について学び、知識が豊富な大坂さん
「こんなに広い園芸店は初めて見ました!」と伝えると、「横浜の中で最大だと思います」とのこと。「植木を中心に品ぞろえが豊富で、何でもそろいますよ。わからないことがあれば、色々アドバイスさせていただきます」とやさしい笑顔。土やレンガなどの資材も、しっかりそろっている。
おすすめの「シェイドガーデン」コーナーへ足を運ぶ。コリウスなど、日陰でも育つ植物が人気で、お好みで2、3種類を組み合わせるのが楽しむ秘訣だとか。
コリウスは下の段の小さな鉢が、約2ヶ月で上の段の大きな鉢くらいに
そのほかに、注目度が高いのは「緑のカーテン」でブームでもあるツル科の植物。
育てて味わいたいなら、甘酸っぱいパッションフルーツを
9月頃まで次々に花を咲かす日々草(ニチニチソウ)や、子どもが喜ぶおじき草も
次に植木コーナーへ。庭のシンボルツリーを買いにくる人も多いという。鉢植えの小さなオリーブは3980円から、植木は100種類くらいと驚くほど品数が多い。
植木担当スタッフの中里さんをはじめ、スタッフが家の環境などに合わせて、商品や育て方をアドバイスしてくれるので安心だ。
日焼けした中里さんは、庭の植え込みサービスもしている
室内も熱帯植物園なみの広さ! 夏季は、お得なサボテン祭りを開催