青葉区にある「ナチュラーレ・ボーノ」で食べられる、横浜産の珍しい野菜とは?
ココがキニナル!
横浜野菜(珍しい種類の野菜)を使ったナチュラーレ・ボーノというお店があるらしいのですがどんな珍しい野菜が食べられるのでしょうか?その味もキニナル(いぶちん☆さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
トマトだけでも15種類、素材が持つ多彩な色・味・香りが楽しめ、野菜は多品種であることに改めて気付かされる、おいしく学べるイタリア料理店だった。
ライター:河野 哲弥
夏野菜の旬を、ひと足先にキャッチ
一年を通して買い求めることができる野菜だが、多くの夏野菜が出回るようになってくるのは、夏のこの時期だ。
投稿にあった青葉区の「ナチュラーレ・ボーノ」に連絡をしてみると、「夏野菜がおもしろいので、6月中旬以降に来店されてみては」と、取材を受けていただくことになった。
東急田園都市線「藤が丘」駅から徒歩1分、地下1Fにある同店
珍しい野菜を使った料理はもちろんのこと、そうした野菜が横浜市で生産されているということにも興味が沸く。いざ、同店のドアを開けてみることにしよう。
きっかけは「トマトの冷製パスタ」
地下に向かって吹き抜けになっている店内は、地中海を思わせる白壁が印象的で、駅のすぐそばであることを忘れてしまうような、落ち着いた雰囲気の造りとなっている。
シックなカウンターは、カップルにも人気
白壁を利用したプロジェクター、パーティー利用などにも重宝
オーナーである植木さんの前職は会社員で、同じ藤が丘にあった同名のレストランに、たまたま配属されていたそうだ。しかし2001(平成13)年に同店の閉店が決まると、「せっかくお客様に親しまれてきたのに、ここで撤退してしまうのは残念」と、植木さんが買い取り、独立。その後の2005(平成17)年、現在の場所にリニューアル・オープンすることになった。
「ナチュラーレ・ボーノ」のオーナー、植木さん
横浜産の野菜との出会いは、自分の店で提供する、オリジナルメニューづくりを通してのことだったらしい。ある日、市販の素材を使って「トマトの冷製パスタ」を試作してみたところ、水っぽく風味に乏しいソースができてしまったと話す。
「子どものころ、塩をかけてかぶりついていたトマトは、こんな味ではなかったはず」。そう思った植木さんは、農家の直売所で販売されていたトマトを使って、再びチャレンジしてみたそうだ。
横浜市による「よこはま地産地消サポート店」にも登録されている
すると、ひと口食べただけで違う、風味豊かな料理が完成したとのこと。これを機に、農家から野菜について直接学んでみたところ、さらにいろいろなことが分かってきたのだという。
例えばトマトにしても、流通に必要な日数をあらかじめ見越して出荷したものと、その日の朝に完熟したものでは、味が全く違っていた。また、地面に近いところから採れたものと、ツルの先端に実ったものの間にも、驚くほどの風味の差があったそうだ。
「新鮮な路地もののトマトを食べると、自分の息がトマト臭くなるのが分かるんです。その香りは、持った手に移るほど濃厚」と話す植木さん。次第に、野菜の持つ魅力に、はまっていったらしい。