JR桜木町駅前に1つだけある風車って、一体なんなの?
ココがキニナル!
桜木町駅前広場に、1つだけ風車があるけど、あれって何ですか? ほかの場所ではあまり見かけないし、発電でもしてるなら、もっとたくさんあってもいいかと思うのですが・・・(ogs1kanさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
「風力発電付・ソーラー省エネルギー照明灯」といって、地球温暖化対策事業の補助を受けて横浜市が設置したもの。実は横浜市内に40基ある。
ライター:橘 アリー
JR桜木町駅前に1つだけあるという風車。
駅前の交差点から広場を眺めてみても、風車はすぐには見つからない。
JR桜木町駅前広場の様子
駅前広場には照明灯が数基たっているが、風車は、このような照明灯の一つなのだろうか。照明灯を確認しながら駅前広場を歩いて行くと、広場の奥の方に風車の付いた照明灯があるのを発見。
上を見て歩かないと、ほかの照明灯と区別がつきにくい
風車の付いた照明灯の様子
太陽発電もしているようで、風力と太陽光の発電量を表示する装置が付いている
この日はあまり風が吹いておらず、風車は時々思い出したように回るだけだった。
照明灯の説明書きによると、この風車は、「風力発電付・ソーラー省エネルギー照明灯」という。地球温暖化対策の一環として、環境省から地球温暖化対策事業の補助を受けて横浜市が設置したようだ。
照明灯の説明書き
ところで、夜には本当に点灯するのだろうか? 午後7時50分ごろ確認しに行くと、やんわりと明かりがついているのが確認できた。
桜木町駅前の交差点から見た様子
近づいてみると、明かりがついていた
夜になっても風はあまり吹いていないので、風車は回っていなかった。発電表示の下に付いている緑色のボタンを押すと発電の様子を確認できるようなので、ボタンを押してみた。
風力は0Wで太陽光は18Wとなっている
どことなく情緒のある柔らかい明かりである
風の弱い時は、風力よりも太陽光が主になっているようだが、ともかく、ちゃんと発電していることが分かった。
管理する環境エネルギー課に話を聞いた
詳しいお話を聞きに、管理者である横浜市環境創造局環境エネルギー課を訪ねた。
対応してくださった大瀧さん(左)と返田(そいた)さん
―「地球温暖化対策事業の補助を受けて設置」と書いてありましたが、具体的にはどのようなものですか?
「横浜市の地球温暖化防止実行計画」というものがあり、それにもとづいてCO2の削減と市民の方に環境保護に対する意識を高めていただきたいという目的で、風力発電や太陽光発電の照明灯を、環境省の補助も受けて設置しました。
―その計画はいつの事ですか?
平成14年度から平成17年度にかけての事です。実際に「風力発電機付・ソーラー省エネルギー照明灯」を設置したのは、平成16年から平成17年で、2005(平成17)年3月にはすべての設置が終わっています。
―全部で何基設置したのですか?
風車付きのものは、桜木町駅前広場のものも含めて、全部で40基です。風車の付いていない太陽光発電だけのものもあり、そちらは260基です。
―ほかの設置場所を教えていただけますか?
主に区役所や学校などです。設置した後、ほとんどのものの管理者が変わっているのですが、現在も環境エネルギー課で管理している風車付きのものは、横浜市役所前と港北区の岸根公園にそれぞれ1基ずつあります。風車の付いていないものは、横浜スタジアムに20基あります。なお、大さん橋の手前にも風車の付いていないものが15基ありますが、こちらは港湾局が管理しています。
―設置場所は、どのように選んだのですか?
町内会や市役所の各部署から募集して、応募いただいた中から、横浜市内に広く行きわたるように設置しました。
―風が吹いていない時や雨の日などは、明かりはつかないのですか?
いいえ。照明灯の中に、ゴルフカートを動かせるくらいのバッテリーが付いているので、風力や太陽光がなくても7日間は照明がつくようになっています。