鶴見区の「環境エネルギー館」が15年の歴史に幕。これまでの感謝を込めたイベントも!
ココがキニナル!
鶴見区にある環境エネルギー館ワンダーシップが3月で閉館とのこと。閉館イベントは?跡地は?キニナります(だいこんさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
3月1、2日に「15年間ありがとう感謝祭」を行う。16日の閉館に向けイベントも企画中。建物は解体する方向で検討しており、時期や跡地利用は未定
ライター:はまれぽ編集部
15年の歴史に幕
未来を担う子どもたちに環境に対する知識を身に付けてもらおうと、1998(平成10)年11月、鶴見区末広町にオープンした東京ガスの都市型環境学習施設「環境エネルギー館」が3月16日(日)、閉館する。
3月16日に閉館が決まった「環境エネルギー館」
今後は一部機能を東京都江東区にある同社の「がすてなーに ガスの科学館」に移管・統合。ガスの科学館は4月26日にリニューアルする。
環境エネルギー館の一部も移管・統合し、4月にリニューアル
ここで、閉館に向けたイベント以外にも環境エネルギー館の概要を伺うため、現地に向かった。JR鶴見駅東口から川崎鶴見臨港バスに乗って約15分。環境エネルギー館は工業地帯の一角にある。
駅からはかなり距離がある
受付に向かう前庭で迎えてくれたのは・・・
正体もキニナルところだが・・・
東京ガス環境エネルギー館広報グループの伊藤由季さんにお話を聞くことに。
お話をしてくれた伊藤さん
東京ガスは天然ガスを中心とした「エネルギー事業者」であり、特に未来を担う子どもたちにエネルギーや環境について正しく知ってもらうことが企業の社会的責任と捉え、1998(平成10)年11月5日に「環境エネルギー館」をオープン。2013(平成25)年には来場者延べ200万人を超えた。
15年で延べ200万人が訪れた
敷地面積は約1万1000平方メートルで、建物は鉄骨造の地上6階、地下2階で延べ床面積は約8320平方メートルという大きな施設にもかかわらず、入館料は無料。
伊藤さんによると、もともと東京ガスの敷地であったことに加え、「都市生活を支える生産活動や社会インフラと、環境問題のつながりを効果的に学べる」という観点から、京浜工業地帯での開館を決めたという。
一般客のほか、県内外からの幼稚園や小中学校、高校、学校教員なども広く受け入れ、年平均約15万人の来場者を記録。昨年度も14万人以上が足を運んだ。多い人で年間30回ほど訪れるといい、受付の職員が印象に残っているのは「夏休みに毎日、年間で100回来た小学生」だという。
取材当日も多くの見学客が
これほど需要があるのに、なぜ閉館するのかと伊藤さんに伺ったところ、「ガスの科学館」と統合することで、より総合的な学習ができること、最寄り駅からのアクセスが悪いことに加え、築15年を経て施設の大幅な改修や設備の修繕を行わなければならないことが一番の要因という。
こうした理由から「環境エネルギー館」は3月16日、15年以上に及んだ歴史の幕を閉じる。3月1、2日には「15年ありがとう! ワンダーシップ(=環境エネルギー館の愛称)感謝祭」を開く。
感謝祭のチラシ
感謝祭では生き物や食、科学をテーマにした体験プログラムのほか、15年の歴史を振り返る展示コーナーも設置。
1日は、ガス管を使った万華鏡づくりと、いろいろなものを作って「音」を作り出すワークショップを開催。2日は、鶴見川の生物と川崎市の牧場の動物による「水族館と動物園」、魚を調理して食べることで、海に思いを巡らせる「体験教室」を開く。
メダカに会えるかも
16日には閉館セレモニーを予定しているが、詳細は未定で、決まり次第、環境エネルギー館のホームページで周知する予定。伊藤さんは「閉館まで来場者が参加し、形に残るようなものができれば楽しいかも」と話していた。
閉館後は取り壊しの方向で検討しているが、時期や跡地の利用については「未定」という。