横浜のカクテルNo.1を決める大会「ヨコハマカクテルコンペティション2014」を密着レポート!
ココがキニナル!
約80人のバーテンダーらによって競われた「ヨコハマカクテルコンペティション2014」、優勝したカクテルに込められた横浜への思いとは?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
「BAR漆」の高橋さんが「グランプリ横浜市長賞」を受賞。作品「Hama Romance」は、ふたりで楽しむ夜の横浜をイメージしたカクテル
ライター:河野 哲弥
カクテルは「恋のマリアージュ」!?
横浜にちなんだカクテルの頂点を決める「ヨコハマカクテルコンペティション2014」が7月27日(日)、中区山下町にある「ローズホテル横浜」で行われた。
今回のテーマは「恋する横浜~カクテルは恋のマリアージュ~」。これは、横浜の活性化とイメージアップを図ることを目的に、公益財団法人横浜観光コンベンション・ビューローと横浜市が展開している「横濱ウェディング」事業と連動した企画内容となっている。
約80人のバーテンダーが参加し、横浜への思いを競った
同大会は「Y150」を目前に控えた2006(平成18)年、バー発祥の地、横浜から世界に誇れる横浜発祥のカクテルとバーテンダーを生み出そうと誕生した競技形式の大会で、今年で8回目を迎える。
参加者はステージ上で6分以内に5杯のオリジナルカクテルを作り、その所作を競うテクニカル審査や、別室において行われる味覚を中心としたブラインド審査などを経て、優勝者が決められるというもの。
ステージ上に勢ぞろいした参加者、今年の栄冠は誰の手に
「総合優勝・グランプリ横浜市長賞」のほかにも、「ベストネーミング 澤井慶明(さわいよしあき)メモリアル賞」「ベストテクニカル 金山二郎(かなやまじろう)賞」「ベストファン賞」の各1名、金賞5名、銀賞10名、銅賞15名が選ばれる予定。
その様子をレポートするにあたり、同大会2010(平成22)年度の優勝者である佐藤健太郎(さとうけんたろう)さんに、見どころや審査のポイントなどを伺うことにした。
一番の見せ場は、シェーカーを振る瞬間
中区常盤町にある「BAR Day Cocktail」のオーナーバーテンダーである佐藤さんによると、同大会で優勝すると、二度とエントリーはできなくなるそうだ。以後はスタッフとして、影で支える立場になる。
「一般の入場者は1000人を超え、年々盛り上がっています」と佐藤さん
では、どのようなポイントが評価の対象になるのだろうか。この点について佐藤さんは、「味や飾り付けはもちろん、立ち振る舞いや一連の動きも重要」と話す。特に、シェーカーを振る場面は、「バーテンダーにとっての華」だという。
バーテンダーが最もバーテンダーらしい瞬間
そもそもこのシェークには、リカー類などのレシピを混ぜるほか、シェーカーに入れた氷をくぐらせて「冷やす」という目的もあるのだとか。
「シェークをしている瞬間、どんなことを考えているんですか?」とたずねてみたところ、「おいしくなーれ」との回答。「いや、そう言われても」と突っ込んだところ、「あまり時間をかけると水っぽくなるし、よく振らないとぬるいカクテルができあがってしまう。まさに腕の見せどころ」であるらしい。
ガーニッシュ(飾り付け)や、カクテルのネーミングも審査対象
ステージでは、ライバルを横目に、4人ずつ実演していく
ボトルの取り扱い方にも、気品が求められる
また、一番注目している選手について確認してみたところ、恵比寿のBAR漆(うるし)のバーテンダー「78番の高橋隆弘(たかはしたかひろ)さん」とのこと。ここはぜひ注目したいところだ。
女性のバーテンダーは4分の1
今回、約80人の参加者のうち女性は18人。4人が登壇するステージに、平均してひとりの女性バーテンダーがいる計算になる。男性のイメージが強い職業のなかで、ひときわ目立つ存在といえるだろう。
そうしたなか、福井県から参加した川島彩(かわしまあや)選手がステージ上で繰り広げる一連の流れを、最初から最後まで追ってみたい。
スタッフによるセッティングの様子、グラスには氷が入れられている
競技開始、レシピを正確に測り、氷とともにシェーカーに注いでいく
目分量で行う選手もいる
グラスを冷やしていた氷を捨てる
では、いきます
シェーク後、5杯が均等な量になるよう注ぐ
ガーニッシュを飾り付ける
カクテルの向きを客側に整えて
最後に一礼、ここまで6分
審査員の厳しい目が光る
完成したカクテルは、スタッフによって運ばれ
一般見学者に向けて展示
ハートと2連のリングにバラの花が添えられている作品例
こうした実演が、80人分20回行われると、いよいよ審査結果の集計に移った。その間、料理が提供され、バーテンダーとの懇親会が行われることに。そこで、肝心の高橋選手や一般参加者の声を拾ってみようと思う。