横浜のカクテルNo.1を決める大会「ヨコハマカクテルコンペティション2014」を密着レポート!
ココがキニナル!
約80人のバーテンダーらによって競われた「ヨコハマカクテルコンペティション2014」、優勝したカクテルに込められた横浜への思いとは?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
「BAR漆」の高橋さんが「グランプリ横浜市長賞」を受賞。作品「Hama Romance」は、ふたりで楽しむ夜の横浜をイメージしたカクテル
ライター:河野 哲弥
さまざまな恋、さまざまな横浜
同大会では、会場の外にブースを構える協賛企業の出展も見逃せない。さながら、新商品などの見本市といった状況だ。
ハーブ類やミントを使用した「モヒート」の作り方を実演
こちらは、多彩なリカー類を誇る展示ブース
そうしたなか、一般見学者に声をかけてみたところ、なんと3番の鮎川選手の奥さんだった。応援もかねて、妹とふたりで楽しんでいるとのこと、
左が奥さんの静(しずか)さん、右は妹の梨沙(りさ)さん
ここは、ぜひ鮎川選手にもインタビューしてみたい。そう思い、懇親会が行われている会場へ戻ってみた。
鮎川選手と、作品「Heroin 恋する舞台」
静さんをイメージしたという自信作
いやはや、何とも、ごちそうさまです。
一方、佐藤さんイチオシの高橋選手を発見。昨年は「ベストテクニカル賞」と「銅賞」の受賞というあと一歩の成績だったが、今年にかけた意気込みはあるのだろうか。
高橋選手と、作品「Hama Romance」
大人が楽しむ夜の横浜をテーマに、月や星をちりばめている
「普段どおりの力が出せるよう心がけました」と話す高橋さん。シェーカーを振っている瞬間は、「栄光に向けた思いが伝わるよう念をこめた」そうだ。優勝への思いは熱い。
そうこうしているうちに、いよいよ審査の結果が出たようだ。1000名を超える人たちの熱いまなざしが、再びステージ上に注がれた。
赤く潤んだ目が語る受賞の喜び
結果発表に先立ち、主催者側から総評がコメントされた。それによると、今回「恋」をモチーフとしていたため、全般的に「甘いカクテル」が多かったとのこと。このため、切れ味を良くする冷え方、甘さに合った色彩などが審査のポイントになったという。
続いて「ベストファン賞」の発表が行われた。選ばれたのは注目していた高橋選手。今年もあと一歩が及ばなかったのか。
「ベストファン賞」授賞式の様子
続く「ベストネーミング 澤井慶明メモリアル賞」は、鹿野望鈴(しかのみすず)さん(墨田区「OLD SCOT」)の「Charm」。「ベストテクニカル 金山二郎賞」は、本間勲(ほんまいさお)さん(中央区「JBA BAR SUZUKI」)の「Precious Memory」が、それぞれ受賞した。
デモンストレーションを追った川島選手は銀賞に
そして、栄えある栄冠をつかんだのは、なんと再び高橋選手。ダブルクラウンを達成したことになる。
横浜市文化観光局の中山局長からトロフィーを受ける
「『Hama Romance』は、ジンをベースにした、大人が楽しめるカクテル。多くのファンに支えられて今の自分がある。この賞に恥じないようこれからも頑張りたい」と、その喜びを語っていた。
わずかに赤くなった目、頂点に立った喜びもひとしおだろう
授賞式後、大勢のファンに囲まれるころには、普段の姿に戻っていた
それにしても、佐藤さん、ズバリ当ててくるよな。おかげさまで優勝者をマークすることができまして、ありがとうございました。
カクテル、それはグラスの中の小宇宙
こうして幕を閉じた「ヨコハマカクテルコンペティション2014」、終わってみて感じたのは、「奥が深い」ということだ。よくある言い方で恐縮だが、その一語に尽きるのではないだろうか。
カクテルを、飲みやすいお酒として味わうのもいいだろう。しかし、ネーミングの理由や、込められたテーマなどをバーテンダーに聞いてみると、思わぬ発見があるかもしれない。なぜなら、そこには工場などで作られるリカー類とは異なり、ひとりの人間が介在しているからである。
バーテンダーの思いやポリシーが、少しだけ分かった気がする
幸いにして、横浜には無数のバーがある。今夜にでも、それぞれのカクテルに込められたストーリーを求めて、そのドアを開けてみてはいかがだろうか。カウンターの奥には、恋の案内人、バーテンダーが待っている。
―終わり―
ヨコハマカクテルコンペティション2014
http://www.yokohama-cocktail.jp/
はかせさん
2014年07月31日 22時59分
シェーカーを振る場面は「バーテンダーにとっての華」であって「バーテンダーが最もバーテンダーらしい瞬間」ではないと思うのだが。バーテンダーの話をちゃんと聞いてたのだろうか。