日本に1台しかない! 横浜の街を案内するロンドンタクシーがいるって本当?
ココがキニナル!
浅間下交差点を横断していたら、ロンドンタクシーが信号待ちで止まっていました。ユニークなタクシーに乗ってみたいので、体験レポートを。他にもユニークなタクシーがあれば調査願います。(トールさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
横浜の街を走るロンドンタクシーは全国で1台しかない。そのほかユニークなタクシーは過去にハローキティやゆっくり走るタートルタクシーがあった
ライター:細野 誠治
きっと、これからのタクシーのかたち
たなびくUNION JACK(ユニオンジャック)
ロンドン。イングランド及びイギリスの首都(ちなみにイギリスは「グレートブリテン、および北アイルランド連合王国」が正しい名称)。
イギリスの街中を走るロンドンタクシー。皆さまも一度、テレビなどで目にしたことがあるかと。
そんなロンドンタクシーの目撃情報が。個人的に気になります。タクシーはもちろん、ドライバーにも。
ルポライターの言葉に「その街を知りたければ、寿司屋かタクシー運転手に話を聞け!」という格言がありまして・・・。
(寿司屋は比較的に社会的地位の高い人物が常連であり、濃い内容の話が集まるため。タクシーは文字通り、脚で稼いだナマの声が聞けるから・・・だとか)
横浜を走るタクシーの運転手さんに、この街はどう映っているんだろう?
そして変わった(ユニークな)タクシーなんて、実に興味をソソる。
まずは目撃証言のあった場所に身を置いてみよう。
浅間下の交差点へ
交通量の多い交差点。すぐ近くには首都高も・・・。
もしかしたらキニナル投稿にあったタクシーは、横浜のタクシーとは限らないよな・・・と怖い考えが浮かぶ。
ここは素直に、横浜のタクシーを束ねるところに話を聞くのが一番だ。
一般的にタクシーは会社に属しており、車種などは統一をされている。
“ユニークな”とある以上、組織ではなく“個人タクシー”なのだろうとアタリを付ける。というわけで「横浜個人タクシー協同組合」へ。
京浜急行「井土ヶ谷」駅で下車
こちらが横浜個人タクシー協同組合
「ロンドンタクシー」についてお伺いをすると・・・確かにこちらにロンドンタクシーが所属しているそう。しかもオーナーはこちらの理事でもあるとか!
話が早い。理事職に加えて普段は、タクシーの営業と大変にお忙しいらしい。組合でロンドンタクシーオーナーの方の連絡先を入手。後日、待ち合わせをしてお会いすることに。
取材当日。週末の、みなとみらいで
当然、場所は「タクシーのりば」
タクシープールへ歩みを進めるとタクシーの車列から離れたところに・・・
ありました!
投稿の通りUNION JACKのプレート
立派なタクシーだ
こちらがオーナーの中原一浩(かずひろ)氏。組合の理事でもある
目を引くデザイン、大きさにフォルム、そして何とも言えない美麗な黒。
「おぉっ!」っと心躍る眼福(がんぷく)な車。
ちなみにこの車、タクシー車として営業をしているのは全国でもこちらの1台のみ。ここ横浜にしかない。
投稿にあった“ユニーク”なタクシーが、ほかにもあるのか中原さんに尋ねてみたが、個人タクシーではないとのこと。
ただ、かつては人気キャラクターをモチーフにした“ハローキティタクシー(神奈中ハイヤー株式会社)”や、ゆっくりと走ってくれるユニークなサービスの“TURTLE TAXI(タートルタクシー/三和交通グループ)”などがあった。
六つ星に銛(もり)を持った女神が描かれたエンブレム。車の名前はTX4
キレイな曲線が映えるテール
黒なのに鏡面のような光沢のボディ。撮影が難しい。日本車にはない輝き。
カメラと悪戦苦闘しつつインタビューを。
なぜ、ロンドンタクシーを?
「ひと目で気に入ったんで。それに、本当に乗る人間のこと、お客さまのことを考えている車なので、これにしようと」
ステップにスロープ。車椅子に乗ったまま乗車できる
ドアの内側にあるボタン。補聴器に対応している
もうすぐ、杖や車椅子を利用される方がたくさんいて、当たり前の時代がやってくる。耳の遠い方もそうだ。誰隔てなく利用ができる“ユニバーサル・デザイン”に惚れ込んだことも一因だとか。
ロンドンタクシー、イコール“レトロな車”という先入観が吹き飛ぶ。
格好良さって、こういうことだわ・・・と嬉しくなる。
筆者の身長は177センチ。車高とほぼ同じ。座って脚を伸ばしても遮られない
乗ってみると分かる、スゲェ楽! どっしり座っても脚がぶつからない。そして座高が、立っている状態とほとんど変わらない。目線が変化しないので疲れないとか。
「運転をしていると腰が痛くなるのですが、この車にしたら腰痛が治りました(笑)」と中原氏。
腰痛ってタクシー運転手さんの職業病なのに・・・。
「畳に座る国が作った車ではなく、椅子に座る文化の国が作った車ですからね」
そういうものなのか~。
「じゃあ、そろそろ横浜を走りましょうか?」
ぜひ、お願いします!
出発!