検索ボタン

検索

横浜のキニナル情報が見つかる! はまれぽ.com

川崎市が県内ワーストから2年で待機児童ゼロに! 実現できた理由は?

ココがキニナル!

川崎市の待機児童がゼロになったとのこと。2013年には県内ワーストの438人だった状態から、一体どのように解消した?(はまれぽ編集部のキニナル)

はまれぽ調査結果!

認可保育所の受け入れ枠拡大や認可外保育所利用者への補助金拡大といったハード面のほか、全市一丸で取り組んだ結果として待機児童ゼロを実現

  • LINE
  • はてな

ライター:はまれぽ編集部

ワーストから2年で解消



2015(平成27)年4月1日時点での川崎市の待機児童がゼロになったことが分かった。

2013(平成25)年4月時点で県内ワーストとなる438人の待機児童を抱えていたが、同年11月に就任した福田紀彦(ふくだ・のりひこ)市長がマニフェスト(=政策公約)通り、実質約1年半で待機児童を解消した。
 


待機児童ゼロを実現した川崎市
 

では、いったいどのようにして、これほどのスピードで待機児童ゼロを実現できたのか。
川崎市市民・こども局こども本部子育て推進部事業調整・待機児童対策担当の織裳浩一(おりも・こういち)課長と新村祐(しんむら・ゆう)係長に聞いた。
 


(左から)織裳課長と新村係長
 

織裳課長によると、川崎市の待機児童は2010(平成22)年の1076人をピークに年々減少していたものの、2013(平成25)年は438人で県内ワーストを記録した。
 


川崎市の待機児童の推移
 

待機児童解消と中学校給食導入を重要課題に掲げた福田市長が当選すると、認可保育所の受け入れ枠拡大や認可外保育所である「川崎市認定保育園」の入所者に対する保育料補助などに予算を重点配分。

保育事業費の総予算は、福田市長就任前の2013(平成25)年度は333億3300万円だったが2015年度は427億4200万円を計上した。
 


過去5年の川崎市の保育事業費予算
 

その結果、2014(平成26)年度には待機児童解消率全国2位となり、児童数は62人にまで減少。市長就任2年目でマニフェストを達成した。
 


就任2年で待機児童解消を実現
 

待機児童ゼロを実現した川崎市の取り組みは3つの大きな柱がある。一つ目は、保育受け入れ枠を拡大したこと。

市内の認可保育所に対する2015年度の入所希望者申し込み(2014年度中の受付分)は2万5264人。前年度比1764人増で過去最大を記録した。

2014年度当初予算では施設の建て替えや増改築などで1540人分を整備する計画だったが、計画を変更。34億526万6000円を計上して32ヶ所の認可保育所の整備を行い、1790人の定員増を実施した。
 


施設を整備して定員増を実現(写真はイメージ)
 

さらに4ヶ所の「小規模保育所(0~3歳未満児。定員6人以上19人以下)」を含む保育施設を計43ヶ所増やしてトータルで2544人分の定員を増やし、こちらも過去最大となる2万2869人の受け入れ枠を確保した。
 


保育施設と申込者の推移(クリックして拡大)