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保土ケ谷区にある陣ヶ下渓谷公園ができる前、捨てられた集落の廃墟が多数あったって本当?

ココがキニナル!

陣ヶ下渓谷が公園化されるかなり前、廃墟が多数あったのですが、何故その集落が捨てられたのか?小学校への最短ルートだったのに学校側からは通過禁止にされていました。関わりがあるの?(ホトリコさん)

はまれぽ調査結果!

環状2号線建設に伴い、立ち退きなどによる廃墟があった。また、公園内は通学路には危険と判断された可能性があり、廃墟とは関係ないようだ。

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ライター:小方 サダオ

住宅街の中にある陣ヶ下渓谷公園



保土ケ谷区川島町のほぼ中央に位置する陣ヶ下(じんがした)渓谷公園。
15.1ヘクタール(15万1000平方メートル、横浜スタジオ5.7個分)の面積を持つ、住宅地に囲まれた場所にある、風致公園(自然の風景などのおもむきを味わうために整備された都市公園)である。
 


環状2号線沿いに広がる陣ヶ下渓谷公園


2004(平成16)年4月に開かれ、横浜市内では唯一の渓谷として知られる。

またこの公園は、2005(平成17)年3月に全面開通した環状2号線(磯子区森3丁目を起点とし、鶴見区上末吉5丁目に至る環状道路)の建設に伴い整備された公園でもある。

保土ケ谷区川島町の住宅や団地の立ち並ぶ地区から、環状2号線に向かって進むと、緑豊かな森が姿を現わす。
 


保土ケ谷区川島町の静かな住宅街
 

その奥に緑豊かな公園が広がる


それが陣ヶ下渓谷公園だ。
 


陣ヶ下渓谷公園


園内に一歩踏み入ると、木々に囲まれていて昼でも暗い。
 


木々で囲まれた園内
 

木々は自然のままに生い茂っている印象だが、園内の道は整備されている


ゆるやかに蛇行する道を進む。
園内の環状に整備されている道をほぼ一回りして、今度は先ほどの「西原口」とは違う「みずのさかみち口」に出てみた。そこに広がっていたのは、環状2号線がすぐそばを通る、川島町の南側の住宅街だった。
 


「西原口(オレンジの線)」から園内に入って「みずのさかみち口(青の線)」から出た
 

みずのさかみち口を出た所に広がる住宅街




川島町南側の住民に聞き込み



そこで住民の方に、陣ヶ下渓谷公園に関して伺うと「この森は公園化する前は荒れ放題でした。森の中の道は悪く、階段も土で出来たもので利用しづらかったです。公園化してくれてきれいになり、助かっています」とのこと。
 


高い木々が影を落とす園内


投稿にあった、小学校への最短ルートが公園内の道であったことを伺うと「以前はこのあたりの子どもたちにとっては、森の中を通って川島小学校に通う子どもがいました。しかし道が悪いため、浄水場のほうを通って森を迂回する道を使うのが通学路でした。ところが環状2号線ができて、その側道を通る通学路に変わったのです」とのこと。
 


森の中を通って川島小学校に通っていた子どももいたという


投稿にあった廃墟が多かったことに関して伺うと「環状2号線が出来るときに立ち退き、そのまま放置されていた家はありましたね」と答えてくれた。
 


環状2号線の建設のために、このあたりに立ち退いた家があったという


次に通行中の女性に、陣ヶ下渓谷公園を通学する子どもに関して伺うと「公園内で以前は変質者が出たそうで、ここは通学する道ではないと思いますよ」と答えてくれた。

さらに地元の男性に通学路の変更に関して伺うと「子どもたちの通学路は陣ヶ下渓谷公園を迂回して住宅地を通り、160数段の階段を使う、というルートがありました。しかし今では環状2号線沿いの道に変わりました」

「たしかに通学路の方が少し遠回りですが、山の中を通って通う児童はあまりいなかったと思います。しかし今でも公園内を通学している児童がいるという話を聞いたことはありますが・・・」とのこと。
 


環状2号線が影を落とし、公園内の暗さを増させている


廃墟に関して伺うと「このあたりだと10数軒が環状2号線のために立ち退きましたが、すぐに道路建設が始まったので、廃墟状態にはなっていませんでしたよ」と答えてくれた。

投稿のように、子どもたちは公園内が通行禁止とされている、という話は聞かなかったが、もしそうだとしたら変質者が出たなどの事件が影響したのではないだろうか?

また通学路の変更は便利な通学路が出来たからで、立ち退きで廃墟が多かったこととは関係ないようだ。



通学路を歩いてみる



ここで環状2号線沿いの側道(上り側)を使う、現在の通学路を通って、川島町北側にある川島小学校に向けて歩いてみることにした。
 
川島町南側の住宅地(青い矢印)から北側の川島小学校(オレンジの矢印)を目指す
 


川島町南側の住宅地をスタート
 

横断歩道の標識
 

環状2号線沿いの歩道を進む
 

まっすぐに伸びる側道
 

公園の上をまたいでいる環状2号線
 

川島町北側の住宅地が見えてきた
 

スロープを下る
 

比較的長いスロープだ
 

下りると住宅街の中の道を進む
 

杉山神社脇の道
 

環状2号線の下には住宅地が広がる
 

野球場の脇の道を進む
 

川島小学校に着いた


先ほどの住宅街からは、20分ほどかかった。