横浜DeNAベイスターズ・高橋尚成投手の引退会見
ココがキニナル!
日米通算16年間にわたって活躍してきた横浜DeNAベイスターズの高橋尚成投手の引退会見はどんな様子? 引退を決めた瞬間とは?(はまれぽ編集部のキニナル)
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高橋投手らしく笑顔も交えての会見だったが、最後は「やり切った」と涙をこらえた。引退を決意したのは、大学の後輩である新井選手のホームラン
ライター:はまれぽ編集部
野球は親友
プロ野球のペナントレースも佳境。横浜DeNAベイスターズは、リーグ優勝の可能性はなくなったものの、3位以内までが出場できるクライマックス・シリーズ(CS)に進むため残り試合を必死に戦っている。
そんななか、日米で16年間にわたって活躍をしてきた高橋尚成(たかはし・ひさのり)投手が今シーズン限りでユニホームを脱ぐ決意を固め、18日(金)に横浜市内の球団事務所で引退会見が行われた。
スーツ姿で会見に臨んだ高橋投手
高橋投手は駒澤大学から社会人の東芝を経て2000(平成12)年のドラフト1位で読売ジャイアンツに入団し、2007(平成19)年には最優秀防御率のタイトルも獲得。鋭く沈む宝刀・シンカーで並みいる打者を打ち取るスタイルと、明るいキャラクターで人気を博した。
2010(平成22)年から2013(平成25)年までアメリカ・メジャーリーグの4球団でプレーし、2014(平成25)年から横浜DeNAベイスターズに加入した。日米通算成績は93勝85敗25セーブ(9月17日試合終了時点)
会見の第一声で高橋投手は「今年限りで引退することを報告します」とあいさつ。
神妙な面持ちで「引退」と口にした高橋投手
「ジャイアンツで10年、メジャーリーグで4年、DeNAベイスターズで2年、長い野球人生をまっとうできた。支えてくれたファンや全ての人に、ありがとうと伝えたい。今はすっきりした気持ち」と率直な心境を語った。
引退を決めたのは8月16日に行われた広島戦。リリーフで登板した4点ビハインドの8回、大学の1学年後輩でもある新井貴浩(あらい・たかひろ)選手にホームランを打たれたときに「悔しい気持ちにならなかった。『ああ、引退するってこういう時なんだろうな』と思った。ずっと仲の良かった後輩に打たれて、すっきりした気持ちがあった」と振り返った。
会見ではすっきりした表情で、時折笑顔も見せた高橋投手
プロ生活で印象に残っている場面と打者を聞かれると「プロ初登板、日本シリーズ初登板、メジャー初登板など、節目の試合は今でもはっきり覚えている。一番印象に残っている打者は、チームメートでもあったし、メジャーでは対戦もできた、松井(秀喜、元ジャイアンツ、ヤンキースなど)さん」と答えた。
また、横浜DeNAベイスターズでは2年間で1勝も挙げられなかったことについて「ずっとチームに迷惑をかけ、ファンも失望させてしまった。悔いがないと言えばうそになる。大学の大先輩でもある中畑(清)監督を男にできなかった。監督を胴上げしたかった」と悔しげな表情。
涙をこらえる高橋投手
今後については「今まで経験したことを若い世代に伝えていきたい。僕のような、ハチャメチャなピッチャーが出てきてもいいと思う。残り少ない現役生活だが、今まで通り、明るくプレーしていきたい」と話した。
最後に「僕にとって野球は、ともに肩を組んで生きてきた親友のようなもの。最後はどういう形になろうが、きっちりした形で締めくくりたい」と勝負師としての鋭い目を見せた。
取材を終えて
また野球界から1人、個性的な選手が姿を消す。明るい性格で、チームのムードメーカーでもあったという高橋投手。
日米で数々の活躍をした左腕に残された時間は少ない。古巣・ジャイアンツを迎える10月2日の横浜スタジアム最終戦での登板の可能性もある高橋投手をはじめ、CSに向けて熱い戦いを繰り広げるチームに声援を送ろう!
―終わり―
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かにゃさん
2015年09月20日 07時03分
とても明るい選手だったので、引退の寂しそうな表情の写真を見ると、こちらも寂しくなりました。いつか指導者として戻ってきて明るいチームを作ってくれたら嬉しいです。
ひろくんさん
2015年09月19日 21時39分
祖父の代からの横浜ファンです。尚成選手獲得のニュースの時から期待半分、不安半分で見ていました。せっかくベイスターズに来てくれたのに、(今のところ)ハマスタで一度もお立ち台に上ることなく引退発表…、寂しいです。出来ることなら、今後もコーチとしてベイスターズに残って、若手左腕の育成指導に携わって欲しいと思います。