マニアックで怪しさ満点、三崎の「ツウ」スポットに突撃!
ココがキニナル!
三崎の「蓮華」。ママが個性的。平日は醤油さしが詰まって醤油が出ない。二階は怪しげなアジア風飲食店/葉山商店という古い建物がどうなってる?海南神社に若者が増えてる?(ポスポスさん、横浜の美食家さん)
はまれぽ調査結果!
蓮花(れんげ)は韓国風、2階の「トムヤムクン」はタイ風のマグロ料理、葉山商店は手打ちそば店。海南神社は、開運や縁結びに来る女性が増加
ライター:やまだ ひさえ
三崎といえばマグロだ、刺身だ、と思っている方は多いのではないだろうか。
三崎は遠洋のマグロの基地 (三浦市役所HPより)
確かに三崎はマグロの街だがそれだけではない。一味違う、キニナルスポットをご紹介しよう。
多国籍マグロ料理
マグロ料理の奥深さを堪能したいという方におススメなのが、キニナルに投稿のあった「蓮花(れんげ)」と、その2階にある「怪しげなアジア風飲食店」の「トムヤムクン」だ。
バス停のある三崎公園から徒歩約1分。三崎産直センター「うらり」の目の前にある。
信号があるのがバス停のある三崎公園
1階が蓮花、2階がトムヤムクン
三崎ではあまり見かけないメニューがある
中に入ってさらにびっくり。マグロ料理というより韓国料理のお店だ。
マグロとキムチの不可解な関係
蓮花は、オーナーママの鞠子洋子(まりこ・ようこ)さんが1人で切り盛りしているお店。さっそくマグロと韓国料理の関係を聞いてみた。
ママの鞠子さん
鞠子さんは、三崎の生まれ。若いときに東京の焼肉店に勤めていたが30年ほど前、家族で三崎にUターン。マグロ料理店に勤めていた。
ずっと飲食業に携わってきた鞠子さんの夢は、長年の経験を生かした自分の店を持つこと。その夢がかない、2011(平成23)年、念願だったマグロ料理店をオープン。
小さいが温かい雰囲気だ
蓮花という店名は、鞠子さんの母親の名前から付けたもの。本来「れんか」という呼び方だが、役所の係員が「れんげ」と呼び方を勘違い。その響きがかわいいと、漢字はそのままで「れんげ」という店名になった。
問題のしょうゆさし。つまってはいなかったが・・・
鞠子さんは日本生まれ、日本育ちだが、韓国籍の方。さらに若いころには焼肉屋さんに勤めていた。キムチやナムル、韓国料理をアレンジしたメニューがあるのはそのためだ。
お通しの自家製キムチとナムルの盛り合わせ
サービスのマグロの血合いの煮物
マグロの血合いの煮物は、自家製の焼肉のタレを使っており、甘辛い味が、ご飯にも酒のも合う。
タレもお店で作っている
ここまでこだわるには、蓮花でしか食べることができないメニューを出したいから。
そのオリジナルメニューと王道のマグロ料理が同時に味わえるのが「お好み3品定食(1600円)」だ。
12種類から3種類をチョイスする
せっかくだから、オリジナルメニューをチョイス。蓮花の味を楽しむことにした。
ホホ肉の塩焼き
塩とコショウだけで味付けした、マグロ本来の味を生かした1品。食べごたえのある厚めの身に、コショウのピリッと感が良い味を出している。
カマトロ
焼肉のタレとミソ味で仕上げてある。口の中でとろけるほどの柔らかさと、隠し味の韓国唐辛子が絶妙。
マグロのユッケ
焼肉のタレでいただくのが、蓮花のスタイル。甘辛の味とゴマ油の風味で、魚特有のにおいが得意でないという人でもおいしくいただける。
マグロ汁
マグロの骨だけで出汁をとっているマグロ汁。コラーゲンが溶け出しているので、女性には嬉しい。その汁をたっぷり吸った大根が絶品。
マグロ汁とご飯はお代わり自由だ
これで1600円は、お得。新しいマグロの味わい方と出会えるお店だ。
次に向かったのは、蓮花の2階にあるのが「怪しげなアジア風飲食店」とあった「トムヤムクン」。2010(平成22)年、タイ出身の坂井(さかい)ミントラさんがオープンしたタイ料理店。
三崎では初のタイ料理専門店
以前は、横浜でタイ料理の教室を開いていたというミントラさん。釣り好きのご主人のためと、環境の良い場所で子育てがしたいという思いから転居。それが三崎初のタイ料理専門店開店へとつながった。
50種類以上のメニューがそろっている
米の麺、フォーを使った焼きそばや生春巻きなどの人気メニューと並んで常連客が楽しみにしている裏メニューがある。「タイ風マグロのなめろう」だ。
タイ風マグロのなめろう(1000円)
タイ料理の特徴を生かしたピリ辛でスパイシーな味付けのなめろうは、週替わりで出しているお薦めメニューの一つ。これを食べたくて通ってくる常連客も多いとのことだった。
王道もマグロ料理はおいしい。でも、たまには変化を味わうのも楽しい。