おめでたい関係? 逗子の「亀岡八幡宮」が「鶴岡八幡宮」を意識している?
ココがキニナル!
鎌倉の鶴岡八幡宮と逗子の亀岡八幡宮。隣どうしの駅にあるこのめでたい名前の神社は関係あるの?(そうてつボーイさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
鶴岡八幡宮と亀岡八幡宮は直接関係はないが、亀岡八幡宮の名前は、境内の地形が亀の背に似ており、鶴岡八幡宮を意識して、そう呼ばれるようになった
ライター:橘 アリー
「鶴岡八幡宮」の云われは
鎌倉市と逗子市、この隣り合った市にある、それぞれの八幡宮。鎌倉市の八幡宮は「鶴岡八幡宮」で逗子市には「亀岡八幡宮(かめがおかはちまんぐう)」がある。
2つの神社の場所を地図で確認すると・・・
赤丸が鶴岡八幡宮で、黄丸が亀岡八幡宮(Googlemapより)※クリックして拡大
キニナル投稿にあるように、隣同士の市に、“おめでたいもの”の象徴となっている鶴と亀の名前のついた八幡宮があるのは、何か関係があるのか確かにキニナルものだ。さっそく、それぞれの神社の云われと関係について調べていくことに。
まずは、資料から「鶴岡八幡宮」の云われについて調べてみる。
「鶴岡八幡宮」入口の三ノ鳥居はJR鎌倉駅から徒歩10分ほど
「鶴岡八幡宮」は、平安時代の1063(康平6)年に、源頼義(みなもとのよりよし)が、1051(永承6)年~1062(康平5)年に起きた前九年の役(ぜんくねんのえき)で奥州(おうしゅう:東北地方)を鎮め鎌倉に凱旋した際、出陣時に源氏の守り神としてご加護を祈願した京都の石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)を材木座にある由比郷鶴岡(ゆいごうつるおか:現在の由比若宮〈ゆいのわかみや〉)という神社に祀ったことにより始まった。
その後、鶴岡若宮(つるおかわかみや)などとも呼ばれたという。
鶴岡八幡宮と由比若宮の場所を地図で確認すると・・・
青丸が由比若宮で、赤丸が鶴岡八幡宮の場所(Googlemapより)※クリックして拡大
最初に祀られた由比若宮は、現在の鶴岡八幡宮がある雪ノ下とは別の場所になる。
このように『鎌倉の神社 小事典』によると、鶴岡八幡宮の“鶴岡”という名は、最初に祀られたその場所の地名(由比郷鶴岡)からきているようだ。
また、由比若宮は、その後の鶴岡八幡宮が祀られた場所になるため「元八幡」とも呼ばれている。
神社の近くの道路には「元八幡宮」の石碑が建っている
「由比若宮」入口。住宅に囲まれた場所にある
社殿は小さいが、厳かな雰囲気がある
その後、源氏再興のために旗揚げした源頼朝が1180(治承4)年に鎌倉へ入り、理由は諸説あり正式には不明だが、由比若宮から現在の雪ノ下へ八幡宮を移した。
鶴岡八幡宮にお祀している祭神は、八幡神(やはたがみ)の応神天皇(おうじんてんのう)と、比売神(ひめがみ)、神功皇后(じんぐうこうごう)である。
境内の様子。中央にあるのが舞殿
本宮は階段を上ったところにある
「鶴岡八幡宮」の名前は、最初に祀られた場所の地名からきていると分かったが、では「亀岡八幡宮」はどうだろうか。