横浜で一番急な坂はどこ? 2019年・春 ~戸塚区汲沢「そこに急坂がある限り」編~
ココがキニナル!
2018年の戸塚の急坂取材で出会ったおじさんが話していた、戸塚区汲沢の御所水公園裏にある急坂は、どれくらい急なの?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
戸塚区汲沢4丁目の急坂は歴代3位の17.8°(勾配32.2%)を記録! 約124メートルの坂は全力疾走で約40秒、約132メートルの坂は約52秒だった。走ることで坂の表情を体感、新たな景色が見えた
ライター:はまれぽ編集部
2018(平成30)年12月、約3年ぶりに復活した「急坂シリーズ」では、戸塚区戸塚町のラブホテル前を計測したはまれぽ編集部。2011(平成23)年5月12日のスタート以来、市内全区で「一番急な坂はどこか」を調査したが、ただ単に計測だけを続けることに疑問を持ち始めていた。
編集部・小島「ねぇ、俺たちこれでいいのかな?」
前回はリハビリも兼ねた単発取材だったが、急坂を全力疾走したことであることに気付いた。「急坂を制する者は横浜を制する(かもしれない)」ということだ。
「何をまたふざけたこと言ってるんだ」と思われるかもしれないが、横浜の急坂を全力疾走する経験を重ねた人間は未だかつていないのではないか・・・。はまれぽ編集部としては、横浜で誰も手をつけていないことを見逃すわけにはいかないのだ。
「俺のお尻にジャストフィットする坂もきっとあるんだろうなぁ」
ということで、今まで知り得なかった急坂の魅力をお伝えすべく、これまでの急坂測定に加えて、「そこに急坂がある限り」を合言葉に全力疾走する項目も追加することにした。
(※ただし体力の衰えが著しいメンバーが多数在籍のため、突如打ち切りになる可能性も高い。どうか生温かく見守ってね)
まずは急坂計測のおさらいをしよう。認定基準は以下の通りだ。
1)車が通行できる
2)公道
3)行き止まりにならない(通り抜けられる)
4)短すぎない
また坂の何ヶ所かを計測。最も大きな角度をその坂の角度とし、合わせて勾配(%)も表記する。
戸塚区汲沢のダブル急坂
今回計測に向かったのは、前回の取材で地元の方が教えてくれた場所。戸塚区汲沢の「汲沢御所水公園(ぐみざわごしょみずこうえん)」裏手にある住宅地に急坂があるという。「行けば分かるよ」とのことだったので、とりあえず現地に行ってみた。
遠くから見ても分かる急坂っぷり
該当する急坂はこの辺り
実は2011(平成23)年に取材した場所なのだが、計測していない“もう一つの急坂”があるらしい。しかも今回は全力疾走のオマケつき。ではでは、急坂の向こう側にいってみましょう!
此度の急坂ドーン!
坂のスタート地点から急坂ドットとは高まりますなぁ。
しかもめっちゃ長い
急坂ドットの全長は約124メートル。
そして坂の3分の1くらいからもう一つの坂が登場!
左に曲がると・・・
急坂からの~急坂!
こちらは全長約132メートル(カーブ前の坂の長さも合わせて)。傾斜もさることながら、延々と続く急坂ドットの景色に愕然とした。
ツノ「こじこじ、これ本当に走るの?」
こじ「ツノちゃん、それは考えちゃダメだよ。まずは淡々と計測しよう」
「まずは淡々と計測しよう」という小島の言葉を心の中で繰り返し、淡々と計測を始めた。先に紹介した坂を「汲沢急坂①」、カーブを曲がった先の急坂を「汲沢急坂②」とする。
汲沢急坂①
計測前に歩いてみた感覚としては、スタート地点から約22メートル区間の傾斜がキツい印象。スタート地点は15.7°(勾配:28.0%)とまずまずの記録だ。
見た目にはそこまで急に感じない
スタートから9メートル付近では、16.6°(勾配:29.7%)と着実に角度が増してきている。
小島のつま先もプルプルするレベル
そして一番記録が出やすいカーブ前の内角を計測。
この辺りを攻める
「おー!きたー!!」
出ました、歴代3位の記録、17.8°(勾配32.2%)!
手元アップ!
過去の計測では「16°(28.7%)」とあったが、以前とは計測した箇所も人間も方法も異なるため、新たな記録が出たと推察する。
計測中、慣れた足取りで坂を上っていくご夫婦が不思議そうに我々を見つめていたので声をかけた。
「面白いことを調べているんですね(笑)」
ご近所にお住まいのご夫婦は、「この坂は長いけど、ちょうどあなた方が測っていた辺りが特に傾斜がある」という。やはりそうか、ここだけグッと足に力をこめないと前に進めない気がしていた。
車を運転していた人もちょっと前のめり
聞けば、雪が降ると路面が凍って歩けないそう。「ここはバス通りまでの抜け道だから車の交通量は多いけど、自転車は全然見ないね。戸塚は本当に坂が多いから慣れちゃえばいい運動になるけど、地元の人でも大変な坂だよ」と話してくれた。
ご夫婦に別れを告げ、淡々と計測を続ける
その後5メートル間隔で計測を続けたが、歴代3位の記録を超える箇所はなかったため、「汲沢急坂①」は17.8°(勾配32.2%)の急坂と認定する!