基本的には子ども連れを断るお店はないが…

横浜中華街発展会協同組合のホームページには、「基本的には中華街はどのお店もお子さま連れでお断りすることはありません」との記載がある。

とはいえ赤ちゃんとなると話は別だ。授乳したり、おむつを替えたりと子ども以上に手が掛かるからだ。
　

中華街に赤ちゃん連れで安心して利用できる店はあるのか

そこで、編集部は赤ちゃんを連れて安心して利用できるお店を

(1)ベビーカー入店OK
(2)授乳室やそのためのスペースがある
(3)オムツ替えスペースがある
(4)座敷がある

の4つを条件として、そのうち2つ以上当てはまる店を調査してみたところ、その数は9店舗に絞り込めた。

横浜中華街発展会協同組合が2010(平成22)年10月に行った調査によると、中華街には約620店ある店舗があるというから、全体の2％にも満たないので、思った以上に少ない。

そこで今回、絞りこんだ9店舗の中からネット上での評判が高く、特徴のあるお店を3店舗の情報をお届けしよう。

中華街で唯一、キッズルームを設置　「福龍酒家」

「福龍酒家」はベビーカーの入店が可能で、大小の個室も完備。さらに2010(平成22)年に改装をしたときに、キッズルームを設けた。横浜中華街で専用のキッズルームがあるのはこちらだけだ。
　

「福龍酒家」は本場仕込みの福建料理専門店

「お子様連れのお客様は、お店や他のお客様にも迷惑をかけるのでは、と思ってのんびり料理を味わうこともできません。そこで、改装する際にキッズルームを作りました」というのは2代目のオーナーの安藤忠さん。
　

キッズルームは二代目オーナーの安藤さんと奥様の発案

その頃、安藤さん自身にも小さな子どもがいたので、親子連れで外食する不便さを身を持て体験したことが影響を与えたようだ。

同店のキッズルームは2階にあり、広さはだいたい6畳ぐらい。フローリングの床材は、万一転んでもケガをしないように柔らかい素材にしているそうだ。このキッズルームは授乳やおむつ替えの際にも利用できる。
　

フローリングのキッズルームは6畳ぐらいのスペース
　

ぬいぐるみなどの玩具も置かれている

こうしたきめ細かい心遣いもあり、リピータ率も上昇。

「一度キッズルームを利用されたお客様は2度、3度と利用してくださるのでありがたいですね」(安藤さん)
　

フック式の子ども用イスも用意されている
　

1階のテーブル席。テーブルもやや広めになっている

週末は混雑することも多いので、キッズルームを利用する際にはなるべく予約してください、とのこと。