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獅子舞でギネスブックを目指す!? イセザキモールにある「美喜屋獅子舞工房」ってどんなところ?

ココがキニナル!

イセザキモールに獅子頭専門店という獅子頭専門店があります。キニナルので取材をお願いします。(羽後人さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

イセザキモールを世界最大のお囃子通りにし、ギネスブックに申請するという夢と一緒に昨年出店した「美喜屋獅子舞工房」は祭り博物館のような店だった

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ライター:クドー・シュンサク

「獅子舞工房」という響き。趣のあるお店に行ける取材はとても良いもので、しかしながら、趣のシズクもカケラもない編集部・木下と趣のあるお店に伺う。少々憚(はばか)るところではあるがキニセズ、JR関内駅からイセザキモールへと向かうことに。
 


日本の祭りの伝統が伊勢佐木に「美喜屋(みきや)獅子舞工房」



JR関内駅からイセザキモールを進む。
 


この看板を通り過ぎ


徒歩10分程度、獅子頭専門店「美喜屋獅子舞工房」に到着。
 


外観
 

店先に獅子舞


「ししとう・・・ししとうか!」と大声でつぶやく木下。「ししがしらね」と言うまでもなく、真冬の海のように冷たくしてあげるのが彼女のためだと思い、関与せず入店。
美喜屋獅子舞工房の大将に店の諸々を伺うことに。
 


職人オーラがビンビン漂う美濃口喜久雄(みのぐちきくお)大将


「どうぞ、すわんなさいよ」と言っていただき「どういう話なんだい」というお言葉から取材開始。すでに粋でかっこいい話し方にシビれがくる。
イセザキモール「美喜屋獅子舞工房」は2012(平成24)年に開店。

「美喜屋」は1963(昭和38)年、食料品店としてスタート。1969(昭和44)年、スーパーマーケット「マイショップ美喜屋」に改名し、44年間商売を営み4年前にすべて閉店。「そろそろ隠居しよう」と美濃口さんは決意し、子どものころから好きだった獅子舞を取り扱う「美喜屋獅子舞工房」をイセザキモールにオープンした。
 


幼少期から祭り文化に傾倒していた美濃口さん


生まれ育った下飯田の「こんぴらさん」のお祭りが幼少期のころから大好きだったという美濃口さん。「はやく大人になってお神輿を担いだり、自分自身で出囃子をやってみたりしたい」と思っていたとのこと。
 


「祭りは人生そのもの」と語る美濃口さん


そして、子どものころから彫刻刀で何かを彫ったり、手先を動かしモノを作ったりすることが好きだったという美濃口さんは、30年ほど前に東京の品川神社の木之崎さんという方に目黒囃子(はやし)を教わる機会があり、それから本格的に獅子舞づくりのための木彫の彫刻技術を学び、獅子舞を作ることとなったという。

ここで、なぜこの街に獅子舞の店を出したのかと尋ねてみた。
 


「なんで伊勢佐木を選んだかってえとね・・・」


美濃口さんは8年前から、毎年5月3日に開催される国際仮装行列「ザ よこはまパレード」に参加。きっかけは「大きなお祭りに参加して目立ちたかったからねぇ(笑)」とのこと。

「伊勢佐木には世界一として競えるほどの長さがある通りがあると思ったわけで、そこで囃子をやりたいって・・・『世界最大のお囃子通り』にしてギネスブックに申請するのが夢なんだよ」と語ってくれた。

現在78歳の美濃口さんは、町の名前も「囃子町」とみんなに親しまれるように、120歳まで生きて頑張るとも話してくれた。
 


店の奥にある工房へ移動


遅ればせながら、囃子とは。
1.ひな人形で、謡(うたい)・笛・小鼓・大鼓(おおつづみ)・太鼓の五役をそれぞれ一人ずつの童子(わらし)に当てた五人一組の人形がいる(季節は春がメイン)。
2.江戸の祭り囃子で、笛・鉦(かね)・締め太鼓二つ・大太鼓の五つの楽器で行う合奏。
とされる。
 


現在制作中の半切長銅(はんぎりながどう)太鼓を見せてもらう


美濃口さんが一から作る半切長銅太鼓。現在は銅を塗る工程で、全13工程の8工程目にさしかかっているとのこと。この輪島塗りの工程は、「素地を固める」「漆を塗る」「乾かす」「湿度を与えて乾かす」「漆を塗り重ねる」など計13回あるという。
銅の表面のざらざらは何かと尋ねた。
 


「こりゃあオパールだよ」「オパールすか?」
 

煌めきと重厚の


オパールの粉を漆とともに塗り重ね最後に磨きをかけて完成するという半切長銅太鼓。完成まで3ヶ月かかるとのこと。