横浜で庶民的で美味しい本場台湾料理が食べられるお店を教えて!
ココがキニナル!
台湾料理の代表格の魯肉飯。中華街などでは角煮や煮卵がのっているものが多いけど、台湾では肉が細かく刻んであり肉のみのものが多かった。本場台湾の魯肉飯を出すお店ってあるの?(rin_kaさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
本場台湾の味が楽しめる「錢爺(ぜにや)」「青葉新館」「五味香(うみしゃん)」でそれぞれ個性が際立った魯肉飯(ルーローハン)をいただく
ライター:クドー・シュンサク
それは、はっきりとは聞こえにくい声だった。
「この、魯肉飯(ルーローハン)の案件なんですが・・・どうなんですかね・・・んー・・・いいと思うんですけど・・・どうです? クドーさん」と、もごもごした編集部・宮城ことメガネくん。
電話での声のボリュームが前の担当の怪獣山岸と、てんで違うのも妙な感じだが「やってみようよ」と応えると「ホントですかぁ~ありがとうござぁいます」と、ちょっとオネエな口調に変化をつけ話してきたメガネくん。なぜじゃ、メガネくん。ん? そうなの? メガネくん。
先日移動中に何気なく聞いてみたら、彼氏も彼女も、いないそうです。
それでは、細かく刻んだ肉がメインの、本場仕込みの魯肉飯をご紹介ということで。
超・本場仕込みの台湾料理「錢爺(ぜにや)」
まずは、キムチの回でお世話になった横浜橋商店街の小脇路地にあるお店から。
魯肉飯1軒目は「錢爺(ぜにや)」さん
ディープめなこの界わい。横浜市営地下鉄の阪東橋駅からは徒歩3分ほどにある台湾料理店の「錢爺」。こじんまりとした8席ほどのカウンター席がある1階と、座敷で宴会ができる2階という店内。挨拶をすませ席に座ると「何するか? 魯肉飯言ってたな」と語気が強めでちょっと強面なかんじの店主の方に魯肉飯を注文。
錢爺店主の錢享利(せんきょうり)さん
店名はそのまま「錢という名の爺がやってる店。ではなくて! まだまだ爺じゃないよ! って意味ね!(笑)」と錢さん。おやおや、ちょっと話すと愉快な人でした。
週に一度、台湾から必要な分の食材や香辛料を仕入れる。食材然り、メニューでも、錢爺ではほとんど日本には無いものが味わえるという。
「ちょっと、これ先に食べてみて」と錢さん。「これ、湯葉を巻いたやつ。美味しいよ」とのこと。魯肉飯の前に1品目はこちら。
巻湯葉の燻製(400円)
湯葉を何層にも何層にも巻き込んで燻製に。仕上がったものを特製の煮ダレで煮込み味を吸わせる。「かなり歯応えの強いカマボコ」のような食感の巻湯葉。噛めば噛むほど燻製の香りと湯葉のコクが口の中に広がる。絶品の酒のつまみ。ほど良い醤油味がいい。
錢さんは台湾政府認証の料理人とのこと
「修行! それと腕! ちゃんとっ、いいもの作るという心ね!」。料理に大事なのはそれだと話していた錢さんの作る魯肉飯、きました。
魯肉飯(500円)
いただきます
メインの具は豚ひき肉と煮玉子。2~3日煮込む豚ひき肉は香辛料の香りがスッと通り、ほど良いタマネギの甘さと、コクが深い。がっつり、ごはんとかきこむには最適な濃いめの味つけ。ばくばく進んであっという間に完食。あっぱれなB級屋台メシ風情。まだ、食べ足りない余韻も残るが、一口にインパクトがとにかくあった。これは、うまい。
煮玉子は、黄身の芯まで味がしみこんでいて、これもまたうまかった。
続けて猪足飯(ジュージャオハン、豚足丼:750円)と
米粉炒(ビーフンツァー、汁なしビーフン:400円)もいただく
では
やわらかく香る香辛料とやわらか~く煮込まれたトロリとほどける醤油味の豚足。茹でた野菜とタレとごはんをかきまぜいただく。
やわらかな豚足とシャキシャキの野菜の食感を醤油味の餡がかったタレがまとめる。こちらもぐいぐいとごはんがすすむ味つけ。
下茹でしたビーフンにかるく味をつけ炒める。そこに、もやしとニラを絡め、最後に魯肉飯にかける煮込んだ豚ひき肉をかけ完成。これで400円。味は、これも問題なくうまい。ビーフンと魯肉飯の豚ひき肉の相性がとても良かった。
錢さんから食後に珍しい台湾産の黒い落花生をいただく
「美味しいだろ?」「美味しいだよ」
創業15年の錢爺は3年半前に現在の阪東橋に移転。以前は末吉町で営業していた。錢さんは「本当の、美味しい台湾料理を美味しく食べてくれる人に食べてほしいから、目立つとこでやらないで、知ってる人が知ってる場所でやりたかった」と話し、「美味しかったか? そりゃそうですよ、かんべんしてくださいよ! 政府が認めた料理人だよ(笑)! 腕だよー、腕!」。
錢さんの豪快なトークと本場台湾料理、とてもうまかったです。
ごちそうさまでした
明るいご家族でした。