海の美化に貢献する横浜港の「清掃船」について教えて!
ココがキニナル!
横浜市には海のゴミを回収する清掃船があるのですが、この船の活動を取材していただき,海の美化についてみんなで考える機会を!(いちやんさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
東京湾全体で合計12隻、横浜港では6隻の清掃船が、ほぼ毎日活動中! 海のゴミを減らすには、街全体に対する美化意識が必要か?
ライター:河野 哲弥
東京湾クリーンアップ大作戦
投稿にあった清掃船。
さっそくインターネットで調べてみると、国土交通省関東地方整備局のサイト内に、「東京湾クリーンナップ大作戦」というページがあることを発見した。
これによれば、横浜港に限らず、東京湾を囲む合計6つの港それぞれに、清掃船が存在しているようだ。
同局のサイトより。オレンジ色の部分が、横浜港における活動エリア
横浜港で活動を行っている清掃船は、浅狭水域などを含めて6隻。その中で、横浜市所有の3隻を業務委託されているのが、1962(昭和37)年に設立した一般社団法人「横浜清港会」。取材を申し込んでみると、「危険なので乗船しないこと」を条件にOKが出た。そこで後日、清掃船が出航するという、同社本牧ふ頭現場事務所(横浜市中区山下町)を訪ねることに。
いったい、どのようなゴミが出るのだろう。すこし前に話題になった「ダイオウイカ」に遭遇するようなことはないのだろうか。港の最前線で行われている清掃活動の様子を、レポートしてみたい。
横浜港にはイルカがいる?
現地には、3隻の清掃船が係留されていた。このうち「清浦丸」と「清澄丸」は、船の前面にある熊手のような「ディスフローター」を使ってゴミを収集する。残る「青海丸」は、自らジェット水流を起こし、海水ごとゴミを吸い込むそうだ。
清掃船自体は、横浜市が保有している
小さなゴミをかき込む「ディスフローター」
一方、「青海丸」にはローターが付いていない
前部にある「ウォータージェット」を降ろして
船体中央のカゴに流し込む仕組み
「青海丸」船長の高木克之(たかぎかつゆき)さんによれば、ドラム缶のような大きなゴミの場合はウォータージェットを使わず、そのまま「丸のみ」することもできるそうだ。
ときには、動かないウミガメやイルカなどを発見することも。もしかしたら生きているかもしれないので、この場合も同様に、ウォータージェットの使用を避ける。
「海の生き物は、ビニールなどを飲み込むと、息が詰まって動けなくなることがあるんです。ゴミではないのですが、一応捕獲した上で、その後どうするかを検討します」と高木さん。学術的に貴重な生物の場合、水族館などに送られることもあるのだとか。ちなみに、「ダイオウイカ」は未体験とのこと。