常連さんが行き交う温かい街。はま旅Vol.21「三ツ境編」
ココがキニナル!
横浜市内全駅全下車の「はま旅」第21回は、昔ながらのお店が並ぶ商店街と歴史的建造物に出会える三ツ境駅。
ライター:田中 大輔
お母さんの生まれ故郷を旅する
今回「はま旅」を任された田中が選んだのは、相鉄線の三ツ境駅。
田中の母親の出身地であり、今でも祖母が住んでいる街。でも、普段は車で行くことが多いので、駅の周りのことをあまり知らない。
この機会に三ツ境を攻略しておこうと思い立ち、この駅をチョイスした。
これから待ち受ける出会いにワクワクしながら、真夏の昼過ぎに到着!
夏真っ盛りといった感じのお天気で、この日も暑かった
商店街で最初の出会い
まず向かったのは、南口にある「三ツ境駅前商店街」。
商店街の入り口。ちょうちんの裏側には「白姫神社」の文字が
炎天下の午後&平日とあって、人通りは少なかった
シャッター商店街ではなく、ほとんどの店舗が営業中。
古くからありそうなお店と、後から入ってきたであろうチェーン店が混在する商店街だ。
駅から商店街に入って、少し進んだ左側。レトロな雰囲気の酒屋さんを発見したので、さっそく突入。
昔ながらの雰囲気を残す建物と、立派な看板
こちらの「泉屋酒店」さんでは、お酒の販売だけでなくカウンターで立ち呑みもできる、昔ながらの酒屋さん。午後1時くらいだったが、常連さんがビールを楽しんでいた。
常連のお二人。昼間のビールは最高の贅沢だ
店を切り盛りするのは風間彬江(よしえ)さん。
60年前からこの場所でお店を続け、旦那さんが亡くなってからも娘さんたちと一緒にお店を開け続けているそうだ。
「暑いでしょ」と言って、売り物の烏龍茶をサービスしてくれた優しいお母さん
お母さんの優しい人柄にひかれて、毎日のように来る常連さんも多くいるとか。
最近では、若いお客さんも来るそうで、「この前なんて看護婦さんが団体で来たのよぉ」。
壁に飾ってある絵は、お客さんが描いたものなのだそうだ
優しいお母さんと気のいいおっちゃんたちに囲まれて、すごく居心地のいいお店。
外に出るのが嫌になるが、そうも言っていられないので、この辺のおもしろスポットについて聞いてみた。
話の中で出てきたのが、ちょうちんに書かれていた「白姫(しらひめ)神社」。
「この店のすぐ裏だよ」とお母さんに教えられ、さっそく行ってみることに。
商店街から一本奥に入った、ダイエーのある通りにその神社はあった。
社務所もなく常駐している人もいないようで、境内もせまい。
「白姫神社」の名前の通りのこぢんまりとした可愛らしい神社だった。
ちょっと前に、この神社を祀ったお祭りが商店街であったばかり
説明書きによると、祀られているのは蚕の神様。この辺りはかつて養蚕が盛んだった地域で、明治42年に阿久和町に建てられたものが、昭和32年にこの場所に移されたそうだ。
せっかくなので参拝。なにをお祈りしたかは秘密