エコキャップ推進協会が事業費を役員の給料にしていたという真相は?
ココがキニナル!
またしてもエコキャップ推進委員会に疑惑の報道が。今度は事業費を子会社に回していたという報道があったけど、真相は?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
協会を所管する横浜市は「報道を見る限り直ちに違法とは言えない」との見解。協会の矢部信司理事長は「事実無根」と法的措置も検討
ライター:はまれぽ編集部
やっぱり怪しい?
ペットボトルのキャップを売却し、その利益の一部を世界中の子どもを救うワクチンに換える運動を行う横浜市中区山下町のNPO法人「エコキャップ推進協会(矢部信司〈やべ・しんじ〉理事長)」について、「事業費の5割超を、子会社を通じて理事長や一部理事らの給与に充てていた」との報道があった。
やっぱり怪しいの?
同協会は2015(平成27)年4月、エコキャップの売却利益を本来の事業目的であるワクチン購入ではなく、協会の規約に明記されていない障害者支援などに充てたとして私的流用の疑念も抱かれたが、会見で矢部理事長が否定。「事業目的の説明について不十分だった」と陳謝した。
疑惑を指摘されて会見を開いた矢部理事長(2015年撮影)
NPO法人は毎年所管する自治体に事業報告書を提出しなければならない。問題を指摘された2014(平成26)年度(2014年9月~2015年8月)の報告書によると、同法人の当該事業費は6139万168円。うち4157万9567円を「業務委託費」として計上している。
報告書は国のホームページなどで公表されている
報道によると、この大半が同協会の若生浩一(わこう・こういち)事務局長が代表を務める子会社「スタッフルーム」に支払っていたという。
協会の業務は「スタッフルーム」の職員が行っている
ただ、当時を知る関係者からは「『スタッフルーム』の職員が協会の業務を行っていた。役員以外の職員は『スタッフルーム』の職員として協会に勤務して、同社から給料をもらっていた。協会から給料は一切なく、(給料の)二重払いということはないと思う」と証言。協会の顧問弁護士も同様のことを話していた。
横浜市市民活動支援課では「詳細はヒアリングをしないと分からないが、報道を見る限りは直ちに違法とは言えないと思う」との見解。今後については、「速やかにヒアリングを行って事情を聴く」と話すにとどめた。
横浜市内のNPO法人の事業報告書はすべて閲覧できる