横浜で唯一のワイナリーが新山下に! 「ハマワイン」に込められた思いとは?
ココがキニナル!
横浜で、しかも中区でワイナリー、つまりワインを作ってる醸造所が出来た?「横濱ワイナリー」レポートお願いします!(くらんす@呼び捨て希望!さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
ワインを通して食糧問題や地産地消について考えてもらいたい、と始まったワイナリー。国産の巨峰やデラウェアを使ったワインが楽しめる!
ライター:はまれぽ編集部
横浜を象徴するお酒とはなんだろう。
やはり名高いのは「横浜ビール」だろうか。珍しいものでは、保土ケ谷区のじゃがいもを使った「ほどじゃが焼酎」なんてものもあった。
一方で、横浜のワインの歴史は、戦後に保土ケ谷区の醸造所が閉鎖したことで、いったん途絶えているようだ。だが、キニナル投稿にあるようにワイナリーができたとすれば、実に約70年ぶりの「横浜ワイン」復活といえるかも!
早速、中区新山下に2017(平成29)年11月にオープンした「横濱ワイナリー」にうかがった。
みなとみらい線の元町・中華街駅から5分ほど歩くと、海に面したその建物が見えてくる。
現在、建物は改装中
それでもしっかり醸造してます!
きっかけは「食糧問題」。横浜の縁にも恵まれた
「横濱ワイナリー」では、長野県や山形県の生産者から買い付けた「巨峰」や「デラウェア」などのブドウを醸造し、現在は3種類のワインを販売している。市内では唯一のワイン醸造所だ。
手作りのワイナリーを立ち上げた町田さん
横濱ワイナリーを設立した町田佳子(まちだ・よしこ)さんは、もともとは民間の自然保護団体で活動していた。消費者の身近な場所でワインの生産を行うことで、食糧問題などに興味を持ってもらいたいという思いがあったという。
「ただスーパーで買えばそれでおしまいだけれど、このワイナリーに来ればワイン造りの大変さや醸造の香りなどを五感で体験できる。そこから愛着や興味の入り口にしてもらいたい」と話す。生産者の顔が見えるワインを目指しており、使われる原材料も管理されなくなったブドウ畑を若者が再生して作ったブドウなど、現地におもむき生産者と直接話をしたうえで購入している。
使うのはワイン用品種ではなく、食用のブドウ(写真はフリー素材)
「自分たちが食べているものや飲んでいるものが、どのようにできているのか、つながりを知ることが大切」との思いを抱いていた町田さん。そんなとき、横浜には地ビールはあるけれどワインは作られていないことを不思議に思ったことが、ワインに注目し、ワイナリー立ち上げを決めたきっかけだという。
保土ケ谷でワインが造られていたことは、後から知ったそう
町田さんは東京出身だが、横浜に15年以上住んでおり、自然と場所は地元横浜になった。
横浜出身の醸造家が運営する、石川県能登の「ハイディワイナリー」でワインづくりを勉強。いまでも相談に乗ってもらっているなど、横浜がつないだ「縁」にも恵まれた。