中華街でいちばん歴史が古いお店はどこ?
ココがキニナル!
中華街でいちばん歴史が古いお店はどこでしょうか?(浜猫セブンさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
1884年創業、大通り沿いに店を構える聘珍樓が最古のお店だった!
ライター:篠原 章公
聘珍樓の歴史
(つづき)
第二次大戦後、営業を続けるも、隆盛を誇ったかつての聘珍樓を再建する意欲を失くしてしまった鮑氏は、1960(昭和35)年ごろ龐柱琛(パンチュウシン―後に帰化、林達雄)氏にこれを売却。このころの店舗はわずか45坪ほどで、中国料理店というよりは、焼き豚や腸詰などを売る小売店となっていた。
その後、龐氏が聘珍樓再建に着手。1967(昭和42)年に有限会社を設立したころには、聘珍樓が考案したサンマーメン(生碼麺)やその他の一品料理を手軽に楽しめる小型店に。1975(昭和50)年、息子である林康弘氏が事業を継承したころには、80坪ほどの立派な店になっていたという。
1983(昭和58)年当時の外観(画像提供:聘珍樓)
それからは国内支店の出店、本店の現店舗への全面改装、また広東料理の本場香港へ、日本から初の逆上陸を果たすなど、現在に至るまで高級店としての地位を築いていく。
中華街における最古の店の歴史が分かったところで、キニナル聘珍樓の料理について、現・総料理長の西崎さんにお話を伺うことに。
総料理長・西崎さんに聞く
――聘珍樓は広東料理とのことですが、そのあたりも含めて全体的にどのような味が基本なのでしょうか。
「広東料理というのは中国南部が発祥でして、山と海が近いため、山海の新鮮な素材が楽しめます。また、広州や香港は植民地時代から世界貿易の主要な貿易港であったため、西洋料理やインド料理、マレー料理などの技法が持ち込まれ、各国の食材や調味料が積極的に使用される一方で、古くからの土着的な面もありと、そういった両面がうまく融合した料理と言えると思います。そんな中で聘珍樓の味というのは、味わい深く、素材の持ち味を生かすことを念頭に置いています」
気さくにインタビューに応じてくれた西崎さん
――聘珍樓の“こだわり”について教えてください。
「『目の届く範囲の食材しか使用しない』というのが理念としてあります。安心・安全・高品質な食材を使用するため、仕入れ専門のスタッフを置いてチェックを怠りません。また、人工調味料や着色料なども一切使いませんし、食の安全と美味しさに関しては徹底したこだわりを持っています」
昨年2月から開始した月替わり60品「聘珍小菜」が好評
最後に、創業当時から伝わる料理があればぜひ詳しく伺いたいと思っていたのだが、上記のような歴史から残念ながらレシピなどが伝わっている料理はないとのこと。
せっかくなので、聘珍樓といえばコレだという代表的な料理を紹介していただくことに。
「『極上フカヒレの姿煮込み』ですね。以前からメニューとしては出していたのですが、『もっとこってりとしたのが食べたい!』というお客様からの要望に応えた末に完成したものです」
極上フカヒレの姿煮込み(大250g ¥25,100-)
「一般的な調理方法とは違い、丸鶏を煮込んだ白湯(パイタン)を使って、高価な部位にあたるサメの尾びれをぐつぐつ煮込んだもの。コレと白いご飯を一緒に注文する方もいらっしゃいます。通の方に愛されてきたメニューなので、お好きな方にはぜひ食べていただきたいですね」
まとめ
横浜中華街で一番古いお店を取材した今回の調査。
聘珍樓という最古の中国料理店を通して、中華街の長い歴史の一片を垣間見ることができた気がした。
中華街によく食事に行かれる方はそれぞれ行きつけのお店というものを持たれているかもしれないが、ひとつ「歴史」という観点から行ったことのないお店を探してみるのも面白いかもしれない。
―おわり―
◆聘珍樓横濱本店
横浜市中区山下町149番地 中華街大通り
TEL: 045-681-3001
神々の雫さん
2015年09月14日 03時04分
日本で一番古い中華料理店「聘珍樓」慢心を起こしていないか?もうだいぶ前、会社旅行の二日目、昼食が横浜の聘珍樓でした。そこで供される料理の数々、どう味わっても「本格中華」からはほど遠遠いものばかり。銀座の「max●m」では「東京バスコース」なる超手抜きコースがあるそうだが、その口か?と思いました。ユーチンリーなど「え?養●乃瀧のから揚げ?」というレヴェル。一番うまかったのが「杏仁豆腐」。同じころ、大宮の同店で女性客がお勘定をしている場面に遭遇。そのお客さんが「前回いただいたスープがおいしかったので頼んだのだけど、今回はちょっと冷めてたわ」と言うと、蝶ネクタイのいい年した黒服が「そんなこと今頃言われても困ります」と。おいおい、まず謝るのが筋だろう…と強い憤りを感じたのを昨日のように覚えています。今はよくなっていることを祈りますが、こうした経験を経るともう二度と行こうとは思えないのが残念です。
バンビさん
2015年04月04日 11時58分
地元民なら誰もが知っている名店の歴史を興味深く読みました。フカヒレスープ美味しそう。次回は、中華街で働く人も認める小さなお店の「これが美味しい!!」というのを紹介してもらえたら嬉しいです。
あら3さん
2015年02月22日 17時15分
40年前は今の場所は留仙閣のお店だったと思います、聘珍は萬珍の林さんの弟が独立し店を出したと聞いていました、どちらが正しいのでしょうその当時は中華街担当で80%がお得意様で出入りしていました。