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横浜にはどんな世界一がある!?

ココがキニナル!

ランドマークタワーは、横浜が誇る「日本一高いビル」ですが、横浜にはどんな世界一がありますか?(かにゃさんのキニナル))

はまれぽ調査結果!

横浜市では、エレベーター下り速度世界一、世界一高い場所にあるお茶室、そして世界最高齢フタコブラクダのツガルさんという世界一が見つかった。

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ライター:吉澤 由美子

天空の茶室 横浜ロイヤルパークホテル65F 開光庵



横浜ランドマークタワー65F、地上256mにあるお茶室。それが、横浜ロイヤルパークホテルの「開光庵」。高い場所にあるお茶室ということではもちろん世界一だ。
 


落ち着いた和の雰囲気漂う廊下の先にお茶室
 



入口をくぐって露地の飛び石伝いに進む


開光庵に入って目を奪われるのは大きな窓!
 


空が遥々と広がる眺望


ビルの中にあるというより、天空にお茶室が浮かんでいるような眺望。地上からかなり離れているせいか、とても静かで、窓の手前にある蹲踞(つくばい)の水音だけが聞こえている。
 


窓辺にある蹲踞。日常から隔絶した異空間だ

 


蹲踞の先には躙り口(にじりぐち)がある


にこやかに迎えてくださったのは、吉澤奏雪さん。こちらでお茶をたててくださる先生だ。茶の湯や茶道ということで少し構えた気持ちになっていたのだが、偶然同じ苗字で親しみが湧き、さらに先生の優しく上品な話し方にすっかりリラックスできた。
 


吉澤先生の優雅な所作。程よい緊張感が流れる


こちらのお茶室には、気軽に茶の湯を楽しめるよう、生菓子と干菓子がついたお抹茶をいただけるお点茶サービス(1500円/サービス料・税金込)がある。
 


お点茶サービスで出される干菓子と生菓子、お抹茶


本格的なお茶室なので「ドレスコードや、事前に知っていた方がいい知識はありますか?」と伺うと、「お気軽に来ていただいて大丈夫ですよ」と吉澤先生。

しかも、このお点茶サービスは相席なし。先生が目の前でお茶を点て、リクエストがあればお作法や道具、お菓子、眺望まで丁寧に説明してくださる。
 


目の前でたてられたお茶をいただく贅沢なひととき


開光庵のお茶室は3つ。躙り口がある台目席(だいめせき)、眺望のいい広間席(ひろませき)、椅子に腰かける立礼席(りゅうれいせき)から好きな場所を選べる。
 


躙り口のある台目席は外国人のお客様に人気
 

立礼席にも大きな窓があり、そちらからは富士山が見える


今回は、眺望を心ゆくまで楽しみたいということで、広間席でお茶をいただいた。
 


広間席


最初に出てくるのは干菓子と生菓子。懐紙(かいし)という白い和紙に取り分け、楊枝(ようじ)を使っていただく。懐紙や楊枝は用意されているので安心だ。

取材をしたのは1月だったので、お菓子はお正月のもの。ピンクの干菓子は「立ち鶴」で、今年の歌会始(うたかいはじめ)のお題『立つ』にちなんでいる。黄色は釣鐘。

歌舞伎の『娘道成寺(むすめどうじょうじ)』で清姫が蛇体となって現れた釣鐘から、巳年のモチーフとして使われている。
お菓子にも物語や背景があり、教えていただくことで伝統的な日本の文化や美意識の一端を垣間見ることができるのだ。
 


ピンクの鶴、黄色の釣鐘の干菓子


お菓子は、月ごとに用意され、その時期にふさわしいものが登場。2~3月にかけては、椿、桃、菜の花や若草などにちなんだものが楽しめるとのこと。
 


水仙の花がかわいらしい生菓子


吉澤先生が、なめらかに流れるような動作でお抹茶を点てていく。
 


茶筅(ちゃせん)の柔らかい音に期待感が高まる


いただいたお茶は、ふくよかでやわらかく、小さな泡が香りを閉じ込めていてとてもおいしかった。
 


手にすっぽり心地よいフォルム。器も季節折々に違うものが出される


眺望を楽しみながら小一時間ほど優雅なひとときを過ごす。開光庵は、風情ある世界一だった。

開光庵はホテルの宿泊客以外でも気軽に利用できる。ただしお茶会などで貸切になることもあるため、必ず事前に予約を。