コレなんて読む?市内の難読地名をご紹介!第4弾
ココがキニナル!
横浜市は難読地名が非常に多い地域。大豆戸と北&東山田以外にも山ほどあります。ぜひシリーズであちこちの難読地名の由来を調べて!(スさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
人気シリーズ第4弾は、弘明寺町、鉄町、池辺町の3ヶ所を調査。地名の由来とともに、正しい読み方をお届け!
ライター:田中 大輔
鉄の町はなんて読む?
続いては、青葉区に移動してコチラの町名をチェック。
鉄の町。なんとも男らしい感じがカッコイイ
もちろん“てつまち”じゃ、難読にはならない。
“鉄”という字をなんと読むか、がポイントのこの町。正解は“くろがねちょう”だ。
“鉄”に“くろがね”という読み方があるのを知っていれば読めるかな、といったところ。
読み方も男らしくてカッコイイ
川崎市との境を接するこの町は、幼稚舎から大学まで一揃えを擁する桐蔭学園があることでも知られる。
桐蔭横浜大学の門。中学や高校も隣接している
でも、それ以外は住宅街や田畑が広がる町で、のどかな雰囲気が漂っている場所だ。
さて、男らしいこの町名の由来を探ってみよう。
桐蔭学園のそばには“鉄神社”があり、ココがその由来かもとも思ったが……
天文年間(1532~1555年)の創建と伝えられる古社
境内にあったご縁起を読んでみると、以前は青木明神・杉山明神と呼ばれていて、明治初年に当時の上鉄町、中鉄町、下鉄町が合併して鉄村となった際に、神社の名前も鉄神社に改称したとのコトで、残念ながらハズレ。
神社名は旧字を使っていて、男らしさアップ
じゃあ、鉄が取れたの? と考えてみたが、『角川日本地名大辞典』などによると、地名の初出は1209(承元3)年ごろの史料で、“黒金郷”となっているんだそうだ。
つまり、“鉄”の字は後から当てられたことになるので、鉄が取れたわけでもないようだ。
『横浜の町名(初版)』を読んでみると、“クロ”は色のほかに“あぜ(畔)”や“小高い所”を意味するという。また、“カネ”は“曲”で曲がった地形を表すのでは、とある。
つまり、山か丘がくねった様子を“クロガネ”としたのではないか、というわけだ。
横浜上麻生道路の鉄町交差点。奥の方には小山が
ほかの可能性として、“クラ(岩、崖)ヶ根”で岩や崖の麓、すなわち谷であったかも、とのこと。
いずれにしても、読み方同様に由来も難解なようだ。