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まことしやかな怪談話!? 南区にある長くて暗い大原トンネルって一体どんなところ?

ココがキニナル!

南太田から清水が丘に抜ける大原トンネルは天井がやたら低く水がしたたり落ち長く暗くすごく怖かったです。戦争中は遺体置き場にしたとかまことしやかに怪談話があったが歴史を知りたい(なっとうさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

全長254メートルで1927年に水道管を通すため造られ現在内部は明るい。まことしやかな怪談話は付近住民の大人が子どもに対して注意喚起をするため

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ライター:濱屋 亘

現地に行ってみた


 


車で現地に向かう


大原トンネルは、住宅のある丘の上に、ぽっかりとその口を空けていた。
 


北側(保土ケ谷)から臨む。右手に清水ヶ丘公園への入り口がある
 

トンネル入り口(左手)にはトンネルについての説明板が


大原トンネルが珍しいのは、水道幹線路と公道併用という理由だけではなく、歴史的・芸術的な価値にもよる。
 


右手には、横浜市認定歴史的建造物・土木学会選奨土木遺産選定を表す銘板


このトンネルは、1995(平成7)年に一度、壁の外観補修、および照明を蛍光灯に付け替える改修工事が行われている。そのため、私たちが今目にしている姿は補修後のもので、以前はコンクリート壁が剥き出しの状態であったらしい。照明も今ほどは数が無く、裸電球がぶら下げられていた程度だったというから、質問者の言う「暗くて」、「ものすごく怖かった」のは、おそらく改修前のことと思われる。

歩いてみると、坑内は驚くほどひんやりとしていた。
 


現在のトンネル坑内の様子。波状の金属プレートが整然と貼られている
 

坑内は全く暗くなく、むしろ蛍光灯が点灯しているので明るい。歩きながら、壁に水が染みている個所があったのでなぜか理由を聞いてみると、湧水ではないかとのことだった。確かに、トンネル付近には湧水を汲むための共用栓(共同で使用する水道栓)があった。
 


水が染み出た個所
 

獅子頭の共用栓。水は飲用には適さないとのこと


山を掘ったトンネルは気温差で結露もしやすい。坑内に金属プレートを貼るまでは、水が垂れることもあったのでは、と局員の方から伺った。なるほど、これは「水がしたたり落ち」る状況と一致する。

ただ、正直なところ、「天井がやたらと低くて」「長い」かどうかは、それほど感じなかったし、蛍光灯は計63ヶ所設置されており明るかった。だがその先にある東(あずま)トンネルを歩くと、その違いがわかった。

東トンネルは大原トンネルとほぼ同時期、同じ目的で造られたため「兄弟トンネル」とも称される。ただし規模が異なり、以下の様に2つのトンネルを重ねると、大原トンネルは東トンネルにすっぽり納まってしまうことがわかる。
 


 

幅は東トンネルのほうが長く、長さは大原トンネルの方が長い
 

東トンネル。中は2車線で、大型の路線バスも走行している
 

大原トンネル。中は人と自転車がすれ違える程度


近くにある東トンネルを通ったあとに大原トンネルを歩くと、天井が低く、長い、と感じるのかもしれない。