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栄区の「横浜のグランドキャニオン」、本物とどう違う?

ココがキニナル!

横浜グランドキャニオンって本当のグランドキャニオンと比べてどう違うんですか?(フランケン面さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

規模、歴史など違う部分が多いが、生で見るとかなりの迫力!

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ライター:田中 大輔

ご対面! 圧巻の存在感

(続き)

本家グランドキャニオンではコンドルが見られるらしいが、こちらの空にはトンビが悠々と飛び回っていた。
うん、ちょっとそれっぽい。
 


辺りにはたくさんのトンビが舞っていた

 
この崖の近所に住む主婦によれば、「昭和48年に越してきたときに、ご近所さんに『横浜のグランドキャニオンよ』と紹介された」と教えてくれた。ということは、地元では40年近く前からこの呼び名があったことになる。

では、本家のグランドキャニオンがコロラド川の浸食で出来上がった地形であることは周知の通りだが、一体コチラはどういった経緯で誕生したのだろうか。歴史的にはどのくらい古いのか。地層はいつの時代のものなのか。



「横浜のグランドキャニオン」の正体は!?



いろいろと疑問が出てきたので、栄区役所に取材をお願いしたところ、「区では分からないので、郷土史を研究している詳しい人を紹介する」という展開に。

紹介してもらったのが郷土史研究グループ「六人会」の代表・高野紀美子さんだ。

高野さんは、六人会主催で栄区内を案内するツアーなどを開催してきたこともあり、大勢の人に「横浜のグランドキャニオン」を紹介してきた経歴を持っている。
 


78歳の高野さん。バイタリティは若者顔負け


高野さんによれば、元々は普通の山だったが、昭和38年に東名高速や羽田空港建設に必要な砂を切り出したところ、グランドキャニオンを思わせるような地層が露出したそうだ。

高野さんが初めてあの崖を目にしたのが10年ほど前。
「きれいな地層が出てるなぁ」と思ったと語ってくれた。

その後、たくさんの人を案内してきたが、本家を訪れたことのある人たちの口からは自然と「グランドキャニオン」という言葉が出てきたそうだ。

それを聞いた高野さんは、市の広報紙に「栄区のグランドキャニオン」と書き、それがひとつのきっかけになって広まったのではないか、と話してくれた。
 


横浜グランドキャニオン全体の光景。まさに圧巻である


さらに専門的な話を聞くため、神奈川県立 生命の星・地球博物館の学芸員、田口公則さんに電話取材をした。

田口さんによれば、あの地層が形成された年代は正確には分かっていないが、上下にある地層から推測するに、およそ200万年前のものではないかと言われている。グランドキャニオンは、数億年前の地層を刻み込んでいるので、それに比べるとだいぶ新しいことになる。

実は、年代以外にも分からないことが多い地層だそうで、どのようにできたのかも研究者によって解釈が違うそうだ。
 


今後の研究で新しい事実が見つかるかも


本家グランドキャニオンとの一番の違いをうかがうと「出来た原因」と「規模」との答え。

確かに、本家は川が刻んで作られた峡谷で、全長446キロ、最大深さ1828メートルというとんでもないサイズ。コチラは地層が露出しているのは、目測で長さ1~2キロくらいで、高さは30メートルほどの崖だけ。

やはり、当たり前だが本物の大きさには敵わない。



取材を終えて

とはいえ、この「横浜のグランドキャニオン」は侮れない。筆者も現物を見るまでは「たいしたことなさそう」と思っていた。

ところが、実物を目の前にすると、その迫力に圧倒される。
来て良かった、と思わせてくれる光景だったのだ。

高野さんによれば冬場は草が枯れるので、よりきれいに地層が見えるとのこと。
冬になったらまた行ってみようと思う。


―終わり―
 

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  • ここの近くの住宅街、庄戸は本当かどうか知らないが、横浜市で一番標高が高い住宅地(円海山の麓にある) 。交通の便も悪いから、横浜のチベットと呼ばれてます。

  • トトロのような風景って…栄区をなんだと思ってるんだ

  • え…私が子供の頃はこんな風景当たり前だったのに…。あっちこっちにあったよ…。

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