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今後市内に増えていく? 50年以上残る旭区白根の謎の環状交差点「ラウンドアバウト」の正体は?

ココがキニナル!

ラウンドアバウト(環状交差点)が、旭区白根の住宅街に存在します。交通量もない合流点ですが、どうして設置されたの?横浜市内で新規導入などある?(ポタリんさん/神絆会さん/町田県民さん/ほっけさん)

はまれぽ調査結果!

5差路の交差点の真中に防火水槽の上部が出ているため、それを中心点にロータリー交差点として使用されている。横浜アリーナの裏にもできる予定。

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ライター:小方 サダオ

旭消防署の担当者に話を伺う



そこでこの防火水槽を管理している旭消防署・警防課防災係を訪れ、担当者にお話を伺った。

 

横浜市旭消防署
 

横浜市旭消防署に並ぶ緊急車両
 

まずは防火水槽に関して伺うと「旭区内には、公設・私設を合わせて273基の防火水槽があります。公設の40トンのものが162基、私設の40トンのものが95基、公設の100トンのものが14基、私設の100トンのものが2基になります。問い合わせのものは公設防火水槽の内のひとつです」

「消防活動時、基本的には消火栓の水を利用しますが、災害時など消火栓が機能しなくなる場合があります。その場合にあらかじめ水が貯められた、防火水槽を使用することになります」

「防火水槽のある場所は、1965年代の初めに作られた住宅地内です。開発業者により、消防署の指導の下、同時期に私設防火水槽として作られ、後に行政に引き渡され、公設のものとなりました。地下には高さ約4メートル、幅約4メートルの八角形の水槽が埋められ、40トンの水が貯められています。鉄筋で壁の骨組みを作り、そこにコンクリートを流し込む、という建築方法による施設だと思われます」

 

防火水槽の見取り図
 

「一般的には地面の下に埋まっているはずの水槽の上部が上に飛び出ているものは珍しいです。
また広い敷地を持つ企業の施設内や、公園内などの端のほうに設置されるのが一般的ですが、交差点の真ん中に設置されているケースはあまりありません」

 

設置場所としては公園内などが一般的だ
 

「防火水槽を使用する場合は、蓋をはずし、吸管を水槽内に入れ、水を吸い出し、放水します」

 

水槽付き消防車の右側に装備されている防火水槽用の吸管
 

防火水槽内のゴミが入らないように、吸管の先端部分に取り付けられた藤かご
 

水槽付き消防車の左側に装備されている消火栓用の吸管
 

消火栓用吸管の先端部分
 

消防車の放水口
 

「そして使用後は近くの消火栓から、防火水槽内に水を補充します。また防火水槽は一定面積の区域内に一つ設置する決まりになっています。問い合わせの交差点の防火水槽のほかには、近くの金草沢(かなくさざわ)公園内にもう一つ設置されています」と答えてくれた。

 

1.5トンの水を収容する水槽付き消防車
 

問い合わせの防火水槽の管理に関して伺うと「年に2回、蓋を開けて水量の確認を行い、定期的に蓋の周辺の草を刈ったりしています。草が生えている場合、缶や瓶などのごみを捨てられることが問題になっています。皆様には防火水槽という災害時に重要な施設であることを認識していただきたいです」と答えてくれた。

 

現在は蓋周辺の草は刈られている
 

また交差点の真中にあって交通の邪魔なのでは? と伺うと「問い合わせの場所は5差路の交差の難しい道路ですし、平らにするとスピードを出す車が出て、事故の原因となるかもしれません」と答えてくれた。

さらにこの住宅地の事情に詳しい職員が「以前は住宅地内に数箇所ロータリー交差点がありました」と教えてくれた。

最後にこの地域での消防・救急活動に関して伺うと「旭区は市内でも有数の高齢者福祉施設が多い地域です。そのため救急車の出動が多いです。また一般的に問題視されていますが、軽症の場合でも気軽に救急車を呼ばれる方がいるので、慎重にご利用いただけると助かります」と答えてくれた。

 

旭消防署の救急車
 

消防隊員の装備品が並ぶ