川崎・元住吉の焼肉交差点にある「北京」の屋上に「謎の鐘」があるって本当?
ココがキニナル!
川崎市の木月四丁目交差点に昔からある焼肉屋「北京」の屋上になにやら鐘らしきものがあります。あの鐘はどういったもので、どういった経緯で設置されているの?(Yorupikuさん)
はまれぽ調査結果!
鐘は北京ではなく隣のSJビルのもの。ビルの持ち主「ボウクス株式会社」によるとイギリスのセント・ジェームズ宮殿をモチーフに1998年に作られた。
ライター:はまれぽ編集部
「北京」の隣のビルに突撃!
街角の美女を横目に・・・
隣のビル「SJビル」に向かい、保有している「ボウクス株式会社」にお話を伺った。
担当してくださった大蘆浩一郎(おおあし・こういちろう)さんに、ボウクスという会社について尋ねると「ボウクスはタイルの問屋であり、いまはタイル卸業を中心に建築資材を扱っている商社的な会社です。この木月で商売をはじめて、創業60年、設立52年になります」との答え。
どうやらかなりの老舗店の模様
それではあの鐘は何なのでしょうかと続けて尋ねたところ「当ビルは弊社代表の意向から、イギリス・ロンドンにあるセント・ジェームズ宮殿をイメージして作られた建物で、そこから『SJビル』と呼んでいます。デザイン上、鐘のある時計台が必要でした」と前置きした後、こう続けた。
セント・ジェームズ宮殿(フリー画像より)
SJビル。確かに似てるな
「ただ、当ビルは時計台や鐘のみを意識したわけではなく、むしろ建物の形、建築様式、外観に使われている材料などを意識してセント・ジェームズ宮殿を表現しています。時計台や鐘はその中に含まれていますが、そこに木月の皆様のシンボルタワーにしていただければという想いも込めているんです」
SJビル屋上の鐘
1998(平成10)年9月末に完成したSJビル。セント・ジェームズ宮殿をモチーフに作られた同ビルにはデザイン上「鐘」が必要だったというわけだ。
今日まで同ビルの鐘は正午、午後3時、午後5時に鳴り響き、木月の住民に時刻を知らせ続けてきた。正午はお昼を、午後3時は休憩の合図として、そして午後5時は帰宅の時間を知らせるために。
これから先も木月の街に美しい鐘の音が響き渡るだろう。
取材を終えて
営業再開した「北京」に鐘について伺うと「以前のビルでは隣の鐘の音が合図になっていて便利だったよ。正午の鐘だともうお昼か、夕方の鐘はこんな時間か、とか分かって、生活のリズムを作っていたから。今は聞こえないから少し寂しいかな」とのこと。
きっと近隣の住民にとっても、大切な存在になっていたのだな、と感慨深かった。
元住吉のブレーメン通り商店街に移転した北京
あ、焼肉、うまかったです。
―終わりー
取材協力
ボウクス株式会社
住所/川崎市中原区木月4-28-3
電話/044-433-5013
url/http://www.bowcs.co.jp/
Yorupikuさん
2015年12月22日 09時47分
投稿者です。まず、建物を見間違い、取材時に戸惑わせる形となってしまい申し訳ありませんでした。そして、調査して下さりありがとうございました。今ではこのような個性的なビルを新たに作るのは難しいことかもしれませんが、持ち主の方の個性が詰まった面白いビル、まだまだ横浜周辺に沢山あると思いますので、またこのような建物の記事が出ることを楽しみにしております。