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ハマの永遠番長! 横浜に野球人生を捧げた、三浦大輔さんを徹底解剖!

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2017年01月25日

ライター:山口 愛愛

叶わなかった願いがここまでできた原動力(つづき)

――25年間プロの投手として投げて来られて、一番の思い出といえば何でしょうか。

やっぱり一番は1998(平成10)年の優勝、日本一になったときですね。すべてが報われた。一番印象に残っていますね。

――この年は背番号を入団時からつけていた「46」から「18」に変更。シーズン中も12勝されていますもんね。日本シリーズでの悔しい思い(第3戦目で先発し、6四球、4失点で2回3分の1で降板)も残っていますか?
 


あのときは、ホテルに引きこもるほど落ち込んだ

 
翌年からずっと、もう1度あのマウンドで投げてリベンジしたいという気持ちを持っていましたから。それは結局叶わなかったですけど、その思いでずっとやってこれたのが、ここまでできた要因だと思っています。

――悔しい思いや苦労も多くあったと思います。

打たれたのも悔しい ですけど、シーズン中に投げられないのが一番苦しいですね。みんなが戦っているのに(1994〈平成6〉年、1998〈平成10〉年に肝機能障害で)入院していてベッドの上にいて、勝負の場にも立てないのが一番悔しくて辛かったです。
 


なんでこんなところにいるんだろうと思った

 
――今だからいえる苦手なバッターをあげていただけますか?

苦手だったのは、中日の荒木雅博(あらき・まさひろ)ですね。どんな球を投げても打たれましたから。

――逆に対戦が楽しみだったバッターは?

この球を投げれば打たれないというのがなかったので、楽しみな対戦はあまりないですね。配球の駆け引きの楽しみでいえば谷繁<元信(たにしげ・もとのぶ)>さんとの勝負が思い出に残ってますね。

対戦は読み合いなので、こう投げておけば抑えられるというのはないんですけど。こうやって打たれたから、抑えたから、今度はその逆をいこうとか、今相手はどういうことを思ってるのかなと考える。
 


これっていう決まった攻略法はないんですよね

 
バッテリーを組んでいるときから、谷繁さんにはものすごく勉強させてもらって。最初のころはよく怒られてましたけど、あのころはなんで怒られているのかも分からなかった。

それでも「谷繁さんはどういう考えで配球しているのか」というのを考えるようになってから、ピッチングがすごく楽しくなってきたんです。対戦のときもバッテリーを組んでいる感覚で、谷繁さんならこう考えるだろうからその裏をいこう、と考えて対戦していました。

――奥深い読み合いがあったんですね。いろいろな捕手とバッテリーを組んできましたが、どんなことが印象に残っていますか?

キャッチャーによってタイプが違いますからね。谷繁さんのときには怒られながらも教えていただいて、相川(亮二〈あいかわ・りょうじ〉)の時は2人でどうやって抑えようかとお互いに考えを言い合って取り組んでいました。

鶴岡(一成〈つるおか・かずなり〉)は控えでベンチにいて組む回数は少なかったですけど、試合に出ても常に投げやすかったですね。それは鶴岡が試合に出てなくてもベンチで配球を考えながら一緒に戦っているからだと思ってます。

黒羽根(利規〈くろばね・としき〉)や髙城(俊人〈たかじょう・しゅうと〉)や若い戸柱(恭孝〈とばしら・やすたか〉)なんかには、いろいろ伝えられたらいいなという思いで投げていましたね。
 


三浦さんは高城選手が生れる前からプロ野球選手

 


初めて泣きながら投げた最後の1球

――引退会見のときに三浦さんのこれまでの思いを聞かせていただきましたが、その後の引退試合はどんな思いだったのでしょうか。息子さんの澪央斗(れおと)さんの始球式から最後のセレモニーまで感動的でした。

今までは、ハマスタのイベントなどのスピードガンコンテスト とかにも一切出なかったんですけど、最後なので、始球式を息子にやらせてもらえますか? とお願いしてやらせてもらったんです。

息子も野球をやっているので、オヤジがこういうところで野球をやっていたんだぞというのを伝えたかったんです。
 


引退会見では涙ぐむ場面もあった

 
――澪央斗さんの投球フォームが三浦さんそっくりで驚きました。

中学生のときにちょこっとアドバイスしたことはありますけど、教えたわけでもなくて。家でもよく試合の映像が流れていますから本人が自然と覚えていったんだと思います。
 


ご家族から花束の贈呈も

 
――試合は6回の表まで投げ6対10のビハインドの状況でした。4点を追わなければいけない裏の攻撃で代打で交代かと思われましたが、また三浦さんが打席に入り、ものすごい歓声でした。7回の先頭打者までとは、どのタイミングで決められたのでしょうか?

打たれてもすぐにみんなが取り返してくれて、それに応えられなかったのが申し訳なかったですけどね。

6回にマウンドを降りて終わりだと思っていたんですけど、篠原(貴行〈しのはら・たかゆき〉)コーチが、「もう1回打席に立って、マウンドに上がって後1人だけ大丈夫ですか?」と聞いてきて、「いいの?」と聞き返したら、「監督が言っているのでいきましょう!」と言われ、ビックリしました。そこからずっと泣いてました。

――そうだったんですね。最後は渾身のストレートで、この日8個目の三振で雄平選手を打ち取りました。どんなお気持ちだったんでしょうか? ライトスタンドにいましたが、観客も応援団も売り子も涙していました。

最後のボールを投げるときは涙が止まらず、野球人生で初めて泣きながら投げました。
髙城も号泣していて、それで雄平も自分が最後のバッターだと分かったらしいです。
 


試合後は背番号を18をつけたナインから胴上げ

 
――球場全体が三浦さんへの思いでひとつになっているようでした。

みんながマウンドに集まってくれて、加賀(繁〈かが・しげる〉)と変わるときに、ブルペンのピッチャーがみんな出てきてこっちに手を振ってくれていたんです。それが嬉しかったですね。ヤクルトのベンチも拍手してくれて、球場全体で送り出してくれたのでありがたかったです。

――背番号「18」の文字をスタンドで作り、25年を振り返る映像が流れ盛大な引退セレモニーでしたよね。

僕が入ってきた年が遠藤さん、次の年に齊藤明夫さんの引退セレモニーで、自分もあんな風に送り出される選手になりたいと思ったので、後輩たちが自分の引退試合を見て、あれより盛大な引退セレモニーをやれるようになりたいと思ってくれればいいかなと思います。
 


ライトスタンドから撮影した背番号「18」

 
――引退セレモニーのスピーチでの「これからも、三浦大輔はずっと横浜です」という言葉にファンは安堵したと思います。スタンドで観戦していた、ありあけの藤木会長がこの言葉を聞いてアクションを起こしたそうですが。

ハーバーも「ずっと横浜」ということで、この言葉で「ありあけ横濱ハーバー」のCMをつくりたいと、藤木会長から次の日に電話がかかってきました。嬉しかったですけど、自分のCMでいいのかな?(笑)という気持ちがありましたね。
 


CM秘話が語られ藤木会長と盛り上がる


イベントではファン1人1人と丁寧に握手

 
――引退試合の後もチームは史上初のクライマックスシリーズ出場で試合が続きましたが、投げたい気持ちはわかなかったですか?

引退試合は最後の試合と思っていましたから。あれだけ盛大にやってもらえて、すべて出し切ったのでその後のクライマックスで投げたい気持ちはなかったです。コーチの一員として一緒に戦っていました。

――強いチームになったという実感はありましたか?

そうですね。数年前までは考えられないくらいお客さんが入って、強いチーム、良いチームになってきたなと思います。クライマックスに出場して喜びと悔しい思いと両方あったので、この経験を来シーズン以降に生かしてほしいですね。
 


横浜スタジアムで行われたパブリックビューイングにも多くのファンが詰めかけた

 
長い間、若い選手が出てこないと言われ続けてきましたが、2016(平成28)年は若い選手もたくさん活躍しましたから、今の状況におごることなくこれからもがんばってくれたらなと思います。

 


横浜の未来は若手に託した


強いチームになってきましたね

 
 
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