横浜生まれのプロレスラー、鈴木みのるさんを徹底解剖!【後編】
ココがキニナル!
横浜生まれのプロレスラー、鈴木みのるさんを徹底解剖!【後編】
ライター:山口 愛愛
あらゆるジャンルの海賊が子どもに夢を与える
―チャリティーイベントを経験し、今度は横浜で大イベントが待っています。地元、横浜の特徴といえばどんなところだと思いますか?
古いものも好きだけど、新しいものが好きですよね。横浜は首都圏最大の港じゃないですか。新しいものや初めてのものが入ってくる土地柄で、アイスクリームとかも横浜発祥ですもんね。
観覧車がそうじゃないですか。1989(平成元)年の横浜博覧会のときに、世界一大きい時計観覧車って言って。運河を挟んで反対側にあったんですよね。どこか別のところが世界最大規模の時計観覧車を作ることになったので、壊してさらに新しいのを作りましたから。悔しかったんでしょうね(笑)。今も新しいもの好きの気質はあると思います。
―横浜でよく遊んだ場所やデートの思い出などありますか?
本牧とか同世代の仲間がやっている飲み屋がたくさんあったんですけど開発でなくなっちゃって。そのうちの一軒だけが今も関内でやってるんですよ。イベントでもお世話になっているんですけど、関内の馬車道にある4&9(ヨンナイン)DINERというバーで25年以上の付き合いです。
イベントにもブースを出す4&9DINER
4&9DINERに飾ってある22年前の写真。「横浜の悪ガキの顔してますね(笑)」
伊勢佐木町の商店街や元町商店街は、たまに母親と姉の買い物にくっついて行ったのを覚えてますね。おもちゃ屋を見つけては入っていました。デートの記憶はないですね。
―学生時代はレスリング一筋だったんですもんね。
そういうことにしておいてください。さっき言ったじゃないですか。中学のときにフラれてばっかりだったって(笑)
今も昔もモテないんですよ、チクショー
―デビュー30周年記念イベントを地元横浜で開催するのは楽しみですね。前から構想を考えていたのですか?
プロレスの世界で30周年を記念大会で迎えられるのは実は数える人しかいないんですよ。アントニオ猪木さんの横浜アリーナ、ジャイアント馬場さんは後楽園ホール。そのすべてを超えるには何がいいかなと考え、青空の下で無料でやりたいというのがあったんです。
出身の平沼小学校のグラウンドでできないかとかも考えたんですけど、どんどん規模が広がって。以前赤レンガで別のイベントでプロレスをしたことがあるんですよ。その時の景観がよかったんですよね。赤レンガは昔、古い桟橋や倉庫があって、僕が子どものころ遊んでいた場所なんですよ。
それと対戦相手は俺と対戦することで世界に発信できるやつというのが条件だったんです。それを無料で見せたらすげーなと。
―対戦相手がトップレスラーのオカダ・カズチカ選手というのも驚きです。
東京ドームのタイトルマッチで世界に発信するような試合を無料でやりたかった。
オカダである理由は、僕がプロレスを始めた30年前に生まれた選手だからです。あいつの人生と俺のプロレス人生の長さは一緒だぞ。それでいて僕が現在も世界のプロレス界で、トップグループで先頭争いをしている自負があるので、それをここで表現できると思って。日本のプロレス約70年の歴史の中でこんなことをやった人はいないんでね。
大海賊祭のために作ったこのTシャツ。カラーは3種類
―大海賊祭というタイトルも鈴木さんらしいですね
悪いイメージで言われていることの方が多かったので、そのまま海賊でいいんじゃないかと。もちろん大好きなワンピースの影響というのもあるけど、悪者である海賊がポップな感じになったし、一緒にイベントに出てくれるプロバスケットチームの「横浜ビー・コルセアーズ」も海賊のイメージなので横浜らしくていいのかなと思っています。
―ライブステージも無料と思えないほど充実していますよね。(アーティストライブは、中村あゆみさん、ファンキー加藤さん、サイプレス上野とロベルト吉野さんなど。お笑いライブはメープル超合金や小島よしおさんなどが出演)
中村あゆみさんやファンキー加藤君らに、こういうイベントをやりたいと言ったら一緒にやりたいと言ってくれて、そこから広がりましたね。
子どものころから中村あゆみさんのファンで、いつかレスラーになったらこの人に歌を作ってほしいとずっと思っていて。知り合うきっかけがあった時に、歌を作ってほしいと言ったら本当に作ってくれたんです。(入場テーマでお馴染みの『風になれ』)
実は僕、口に出して言ってきたことをぜんぶ叶えてきているんですよ。このイベントも口に出したら動き出したんで。実行委員の佐々木主浩(ささき・かづひろ)さんとかみんな、関わってくれた人は全員僕のLINEから連絡しました(笑)
うちわは500円で販売。友達とデカい祭りをやる感覚です