ビールを積んだ船で運河パレードに突撃! 船と陸で手を振り合う一日に密着した
ココがキニナル!
11月10日に開催された第6回横浜運河パレード。当日のイベントの様子は?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
2018年の運河パレードは天候にも恵まれて大盛況! 船での「出来立てビール」運搬や、各会場のイベントの様子に密着した
ライター:はまれぽ編集部
横浜日ノ出桟橋本会場
運河パレードが出発し、またゴールでもある「横浜日ノ出桟橋」のメイン会場は、開会式から大盛況。
船団の先頭はSUPが担当
さまざまな衣装の参加者が運河を進む
「ヒストリバー」のテーマにふさわしく、参加者が着込んでいるのは各地域の伝統的な法被や装束。運河でつながるそれぞれの町の歴史を伝えるという側面もあるようだ。
サンバチームは陸上で盛り上げる
お囃子隊の子どもたち
運河を上っていくパレード船団
日ノ出桟橋会場では、「運河食の市」も開催。船団が出発したあとも、横浜中華街のお店や地域の名物を楽しもうと、多くの人でごった返していた。
午前10時から午後4時まで開催し、一日中楽しめる
はまれぽ取材班も、水上を走る船団を追うように次の会場へと向かう。
蒔田公園会場
大岡川を上った南区の蒔田公園も、運河パレードの会場。水上交通が利用できる桟橋こそないものの、区内の飲食店を中心とした食の市が開催され、広い公園は休日を過ごす親子連れなどでにぎわっていた。
日ノ出桟橋よりは落ち着いた雰囲気
大岡川に面する公園北側では、地元中学校の吹奏楽部による演奏などがパレードを盛り上げる。運河の向こうから船団の姿が現れると、多くの見物客が川辺に集結していた。
船が登場すると、歓迎の演奏も最高潮に!
取材する側としては、船団が見えたら次の会場に先回りしなくてはならない! 蒔田公園から首都高の高架下を流れる大岡川(掘割川合流後は中村川)に沿って、次は三吉橋を目指す。
三吉橋会場
三吉橋会場では、商店街落語が船団パレード到着まで地域の人を楽しませた
三吉橋会場に着くと、直前まで行われていた商店街落語を楽しんでいた参加者が、橋に身を乗り出して船団を待ち構えているところだった。
たまたま通りかかったという買い物客の女性は、「普段は川なんて見ないけど、何かあるみたいだから見物しているの」と話していた。
三吉橋会場には今回から仮設の桟橋も設置。水上交通も利用できる
そしていよいよ船団パレードが到着!
遠くからお囃子の音が聞こえてくると、見物の方々も「チンドン屋が乗っているの?」と興味津々。演奏しているのが地域の子どもたちだと知ると、「頑張れー」と手を振っていた。
舞い続ける獅子舞も応援したくなる
中村川では、各橋でパレードの見物客が。お囃子の音色に引き寄せられるようだ
パレードは運河を下り、石川町方面へと向かう。船団と抜きつ抜かれつしながらも、次の会場へと先回りした。
石川町会場
今か今かと船団を待ちわびる人々が駅前歩道橋に集まる
本会場の日ノ出桟橋と並ぶ大きな会場である石川町では、運河を一回りしてきた船団パレードの雄姿を目撃しようと、橋の上が人でいっぱいに。
そして船の姿が見えると、見学の子どもたちが一斉に声を上げて手を振っていた。
石川町を過ぎると、船団はいったん海に出ることになる。ここで落ち着いて、各船の様子を見てみることにしよう。
手を振り合うのがパレードの醍醐味だ
小さなボートからも元気いっぱいのお囃子が聞こえてくる
手旗信号で運河パレードをPRする子どもたち
横浜繊維振興会の横濱スカーフ親善大使の姿も
運河に出現した人魚が大人気だった
また、パレードには神奈川海難救助隊や横浜市港湾局の船の姿が。水上の安全を守るプロフェッショナルが見物客の注目を集めていた。
なかなか見る機会のない船も登場
一生懸命手を振る子どもたち
日本丸メモリアルパーク会場
運河を下った船団パレードは、山下ふ頭をぐるりと回って大さん橋と新港ふ頭の間から大岡川へと戻る。次に先回りするのはみなとみらいの「日本丸メモリアルパーク会場」だ。
こちらでは運河に生きる生物や水質汚染問題に関するプロジェクトの研究成果の展示、体験コーナーが用意されていた。
身近な水辺の環境にも興味を持ってもらいたいという狙いがある
しばらくすると、赤レンガ倉庫方面から船団の姿が見え始める。日本丸メモリアルパークだけでなく、汽車道からもパレードを見ようと足を止める人が多かった。
パレードの出現に、思わず足を止める観光客
建設中の市庁舎とパレードのコラボは貴重な構図!?
パレードは日ノ出桟橋へ帰還
運河パレードは、再び大岡川を上り、スタート地点である横浜日ノ出桟橋へと戻っていく。
水辺がにぎやかになる一日ももうすぐ終わりだ
船団は無事にゴール!
事故もなく、無事にすべてのパレードが終了した。
フィナーレを飾るバンド演奏が再び会場を盛り上げる
今回の運河パレードは、主催する「濱橋会」の理事が世代交代をしてから最初のイベント。
企画部長の川井喜和(かわい・よしかず)副理事は、「無事に誰一人怪我もなく各会場終えることができました」と参加者に感謝し、「これからも第7回、8回と運河パレードを続けていきます。横浜の運河を一人でも多くの方に知っていただき、どう使っていくか、みんなでアイデアを出し合って形にしていきたい。その時には飲んで歌って、水上交通を楽しんでいただければと思います!」とあいさつ。イベントは幕を閉じた。
各会場を奔走していた川井副理事
川井氏に、来年の運河パレードに向けた目標を伺うと、「今回は三吉橋に新たな仮設桟橋を作ることができましたが、来年はもっと桟橋の数を増やすことですね。水上交通に目を向けてもらい、オール横浜のイベントにしていきたいと思います」と語ってくれた。
手を振ることでつながる水辺
思わず手を振ってしまう魅力のある横浜運河
運河パレードを取材して感じたのは、船に乗っていても陸から見ていても、「みんなが笑顔で手を振っている」ということ。横浜の運河を「水上交通」として活用するというテーマは、まだまだ身近な問題ではないかもしれない。けれど、運河パレードというイベントでは思わず水辺の船に手を振りたくなり、船に乗っていても岸辺の人に手を振りたくなるということを実感した。
気付けばみんな手を振っている
手を振り合う度に、これまで目を向けられなかった横浜の運河が交通や運搬、観光の手段として、何より交流の場所として身近な存在になっていくような気がした。
取材を終えて
運河パレードは午後4時の船団到着をもって終了したが、石川町会場は夜になっても多くの人でにぎわっている。こちらでは、運河パレードと同時開催で石川町裏通りの飲食店によるフードフェア「裏フェス」が開催されていた。
路上ダンスや地元飲食店の出店に人通りが絶えない
一日中各地の会場で何かが起きていた運河パレードが終われば、秋の横浜運河はまた静かな日常に戻る。まだもう少し賑やかさの中にいたいなら、石川町で楽しむのが良さそうだ。
「すだちジントニック」と「から揚げ」で乾杯!(どちらも500円・税込み)
ー終わりー