本牧通りにある「無垢一枚板の店 横浜本杢堂」って、どんなお店?
ココがキニナル!
本牧通りにある木のお店が気になります。無垢の一枚板が立てかけてあり、木の自動車や飛行機も飾ってあります。お店の名前は横浜本杢堂といいます。(横浜橋のラッキーさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
主にテーブルなどに使われる一枚板を取り扱っているお店です!ウロコ状のものや泡状のものなど木によって違う木目の魅力が味わえます。
ライター:河野 哲弥
時と自然が産んだ芸術 (続き)
屋久杉は2001年をもって、国有林以外の木を切り尽くしてしまったそうだ。
こちらも希少品の「屋久杉(やくすぎ)」
今では、伐採できる屋久杉はなくなってしまった
「横浜本杢堂」では、製材後の反り返りなどを防ぐため、丸太のまま最低でも10年の乾燥期間を置いている。このウロコ状の「杢」を入手したくとも、今では、市場に出回っているものしかないという。
「ケヤキ」の持つ、ウロや節の美
ビロードのような、「ケヤキ」の起毛感
こうした一枚板の数々。その価格は数万円程度のものが主流だが、「屋久杉」のような貴重なものになると、一番高いもので98万円になる。
用途としては、テーブルとして使用することが多く、価格の中には「脚」の代金が含まれる。一般の製品のように板と脚を接合しないので、板の表裏や高さを変えることができるのが、同店の商品の特徴ともいえる。
大黒柱に替わる、新しいモチーフとしてのテーブル
では、実際にどんな人が買っていくのだろう。
越石さんによれば、子どものできた夫婦が、一家だんらんの場として購入していくケースが多いという。
大黒柱のような家屋を象徴するモチーフが消えうせてしまった今、家族の会話を紡ぐ新しいシンボルとして、こうしたテーブルが注目されているのかもしれない。
店に入るのははじめてという、Nさん
そこにフラっとやってきたのは、中央林間に住んでいるというNさんご夫妻。
山手を散策するのが好きで、いつもこの店のことが気になっていたそうだ。
この日は意を決して初来店。まな板用のイチョウの木を購入されていた。
ご主人によれば、「同じものがふたつとないのが木の製品の魅力。
見かけると、つい気になってしまう」と話していた。
「カエデ」の泡状の玉杢、自然が持つ魅力は奥が知れない
家と共に思い出を刻む道具、それが「家具」
「横浜本杢堂」には家具職人もいるので、オーダー家具の相談にも乗ってくれるそうだ。
また、テーブル以外の家具も、一部取り扱っている。
なお、公式サイトを見てみると、投稿にあったような模型などの姿も伺える。しかしこれらは「お店の趣旨からは外れたもの」ということだ。取材で訪問したときには、既になかったものもあるので要注意のこと。
某着物学校からの特注品も製作
回転椅子のような、一般に販売している商品もあった
こうした手作りの家具。
大黒柱のない現代の住宅事情の中で、新たなシンボルとして、注目されてきているのだろう。
「キズや思い出と一緒に、二代・三代と受け継いでいってほしい」と、越石さんは話していた。
別名「木の動物園」とも呼ばれる同店。やはり、一枚板がメインなのだろう。
見るだけでなく、直接触わることで癒やされてほしいという思いが、そこにはある。
自然が長年をかけて作ったアートを鑑賞しに、ぜひ一度訪ねてみてはいかがだろうか。
―終わり―
◆横浜本杢堂
住 所:横浜市中区上野町2丁目66
電話番号:045-228-9112
営業時間:9:00~18:00
最寄駅:JR根岸線「山手駅」から徒歩10分
http://hoshi-yokohama.com/meiboku.html