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野毛なのに成田山? 建て替え中の西区の成田山横浜別院が造られた経緯とその後は?

ココがキニナル!

横浜の成田山の別院はどういう経緯で作られたのか、現在建て替え中だがいつどのような建物ができるのか、地元住民の通行路で子どもの遊び場の境内がどうなるのか、キニナル(行方不明さん、ねむねむさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

千葉まで行くのが大変で横浜に別院を作ってほしいという横浜市民の要望があったため。新しい本堂はバリアフリー化が行われ2015年の夏ごろ完成予定

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ライター:橘 アリー

横浜市民の要望から作られた!?

横浜成田山別院の主監である、筒井照琢(つついしょうたく)氏にお話を伺った。
 


護摩修行中の筒井照琢氏


まずは、別院である横浜成田山と本山である成田山新勝寺との「寺院」としての違いについて聞いてみたところ、違いは全くないとのことだった。なので、宗派は真言宗で、御本尊は不動明王。

続いて、横浜に別院が作られた経緯について。

横浜に別院が作られたのは、開港時、全国各地から人々が移住して来るようになったことが始まり。そのなかでも東京や千葉から移住して来た人が多く、彼らの多くは成田山の不動尊を信奉していた。

そして、「千葉までお参り行くのは大変だから横浜にも成田山を作ってほしい」という強い要望がおこり、横浜に成田山から分霊を迎えることに。その後1870(明治3)年、現在の中区太田町にあった普門院(ふもんいん)の境内に遥拝所(ようはいじょ/仏様を遠方からでも拝める場所)が設けられた。普門院は、今は南区西中町に移転している。
  


現在の普門院の様子

その後、信徒が増えて境内が手狭になったので、1876(明治9)年、高島嘉右衛門(たかしまかえもん)と横浜新栄講(よこはましんえいこう)という団体から現在の土地を譲ってもらい分霊を移転。成田山教会所という名前がつけられ、1893(明治26)年に、成田山新勝寺から寺号を移し、「成田山横浜別院」となった。

次に、建設中の新しい本堂について伺った。



2度の焼失!

現在の建替えは、2015年の、横浜成田山別院、「開創145年」記念大祭奉修として行われているとのこと。

最初の本堂は、1923(大正12)年の関東大震災で焼失し、1925(大正14)年に、本堂が完成した。
 


1925(大正14)年に建てられた本堂の様子


そして、この本堂は1945(昭和20)年の横浜大空襲により焼失してしまう。
その後、1954(昭和29)年2月に新しい本堂が完成。
 


完成した当時の本堂の様子
 

1954(昭和29)年4月には、本堂のライトアップも行われた

 

年代は不明だが、こんな雪景色の写真も!


関東大震災と横浜大空襲で、本堂は2度焼失。今回の建替えで3代目の本堂が完成する。

3年前の東日本大震災の時は横浜成田山に被害はなかったが、人々がより安全に避難できる場所したいという思いも込めて、2015年の夏ごろ完成予定で本堂の建替えが進められている。

では、どのような建物になるのだろうか。



車椅子でもお参りができる!

本堂は建てられてから今年で60年。老朽化が進み、境内の参拝順路に段差なども多いので、高齢の方が参拝するのに支障が出てきていた。

本堂の建替えのほかにも、境内地の再構築を行う。多くの方を一度にお迎えし、直接車椅子でも参拝できるように段差をなくした堂内になるように段差をなくしたり、エレベーターを設置したりするなどのバリアフリー化が計られている。
 


本堂の中は、多くの人が一度に参拝できる広々とした設計になっている
 

全体の完成図


左下にはエレベーターが設置されるとのこと。これなら、車椅子でも直接上がって行ける。

工事期間中の問題点としては、境内が狭いので、多くの人が一度に参拝するのが困難であるのと、伊勢山方面に抜けられないのが不便だ、ということ。これに対しては道案内の看板を常時設置し、お正月にはプラカードを持った人を配置したり、寺の関係者が受付から外に出て誘導も行ったりするなどの対策をとることで、完成までの周辺住民へのフォローを行っているとのこと。

外観は、清水の舞台(京都の清水寺)をイメージした造りになっているそうだ。来年の完成が待ち遠しい。



取材を終えて



完成は来年だが、今の境内もこじんまりとして参拝がしやすかった。
そして、昨年、池で珍しいので縁起が良いと言われる「甲羅のふちが金色をしている金の亀)」が発見されたと教えてもらった。
それもあり、「亀のお守り」の人気が高いようだ。
 


ちょっと汚れているが、中央にいるのが金の亀のようだ

 

新しい横浜成田山別院を思いながら、金の亀を探してみてはいかがだろうか。


―終わり―
 

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  • 今年(2015年)の夏に完成予定との事でしたが、大雨で仮本堂も土砂崩れにあってしまい今も「仮・仮本堂」のままです。今年も残すところ2か月を切っており、今度の初詣はどの様な対応になるんですかね?

  • 取材していただきありがとうございました。が、近くに住んでいる身としては、工事期間中の2年間、境内を通って桜木町駅に降りていくことができず、遠回りを強いられることについての寺院側からの説明が欲しかったですし、完成後に通路がちゃんと確保されるかどうかも気になるところです。

  • 県立図書館や横浜市立図書館によく行くので、気になっていました。レポートありがとうございました。早く改修が完成するといいですね。

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