「世界一」がお隣にあった！？

ここからは余談になるが、調査を進めるうちに出てきたひとつの噂がある。

それは、「川崎に『世界一短いエスカレーター』があるらしい」というもの。
事実を確認するため、川崎駅東口の地下街「アゼリア」へ。
　

JR川崎駅の改札を出て右方向に進むとアゼリア

噂では、アゼリアと川崎モアーズの接続通路にそのエスカレーターはあるらしい。
　

これは京急川崎駅方面へのエスカレーター。短いがこれではない

筆者にとってあまり土地勘のないこの地下街。「そもそも川崎モアーズってどっちだっけ？」などと考えつつ歩きまわっていると、それはさりげなく現れた。
　

あった！確かに短い…

すぐ横の壁に、「ギネスブックで認定」と誇らしげに書いた説明板がある。

それによると、このエスカレーターは1989年10月完成。
高低差（階高）は83.4cmで、段差にして5段、所要時間はわずか5秒だという。

「プチカレーター」という名前がつけられている


下りしかない

それにしてもこの「プチカレーター」、なぜか下りしかない上にその先にはすぐ階段が待ち受けており、ほとんど意味を為していない。もしかして記録のためだけに作ったのだろうか…。

調査を終えて

世界一短いエスカレーター「プチカレーター」はそれなりに利用者が多かった。

また、『ゆめおおおか』のエスカレーターも、稼働中は利用者が多かったという。
なぜなら、エスカレーターでなければ階段を使わなくてはならないからだ。

不毛なのは、投稿にあったエスカレーター。これは横が階段でなくスロープ。
　

すぐ横は階段でなくスロープ

通路自体は結構な通行量があるのだが、このエスカレーターを使うと若干の遠回りになるため、ほとんどの人がスロープを通る。見るからに健康な方はもちろん、ご老人も、杖をついた方もだ。

あまりにも使われないので、100人通るまで通路を観察してみると、このエスカレーターを使ったのはわずかに4人。それも、目をキラキラさせた小さい子供に促されて使った親子連れ2組だけだった。

このエスカレーター、横浜で一番にはなれなかったが、意味のなさと利用率の低さはギネス級と認定したい。


― 終わり ―