変わったデザインもある!?市内のマンホールのフタに迫る!
ココがキニナル!
マンホールに色んな種類があることに気づきました。戸塚には箱根駅伝のデザインがされたものがある等、地域による特徴もあるようです。横浜のマンホールについて詳しく調査して欲しい!(maniaさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
「おすい」「あめ」は下水道、「ソフトシール弁」「消火栓」は上水道のマンホール! Fマリノスのデザインやベイブリッジ、日本丸のデザインのフタもある!
ライター:田中 大輔
道路の上にポツンとあるようで、それでいて不思議な存在感を放つ街中に数えきれないほどある鉄のフタ。それがマンホールだ。
「おすい」とか「あめ」とか「消火栓」とか、その役割と思しきものが刻まれたそのフタには、キニナルや以前「横浜市の下水道料金が値上げした!?」にあるようにちょっと変わったデザインも増えているような印象。
というわけで、横浜市内にはどんなデザインのマンホールフタがあるのか。その役割と一緒に紹介していこう。
“マンホール管理課”は存在せず!
まずはじめに。
一口にマンホールと言っても、種類はさまざま。街中にあるモノを大きく分けると3種類に分類することができる。
ひとつは上水道設備のためのマンホール。となると、当然もうひとつは下水道設備用。さらに3つ目として、NTTや東京ガス、東京電力などの地下構造物のためのフタだ。
NTTのマンホール。マンホール=水が流れている、というわけではない
今回は、一般的にマンホールと聞いて想像しやすい上下水道のモノを取り上げてみる。
さて、どこに取材を申し込もうか。
ココがひとつのポイントだ。と言うのも、上水道設備は水道局、下水道設備は環境創造局と別々の局が所管しているからだ。
つまり、マンホールにも住み分けがあって、すべてのモノを一元的に管理しているというわけではないのだ。
そこで、今回は水道局と環境創造局にそれぞれお話を聞くことにした。
マンホールって、どんなのがいくつくらいあるの?
デザインの前に、横浜市内にあるマンホールの基礎知識について知っておこう。
まずは市内にあるマンホールの数から。想像がつくだろうか?
かなりあるだろうな、とは思っていたが、実際に聞いてみるとそれ以上。
上水道で13万個を超えるくらい、下水道にいたってはおよそ53万個もあるんだそうだ。
上水道はひとつの都市としては多い方で、東京を除けば関東ではトップクラスなのではないかとのこと。下水道は東京23区も上回っていて、恐らく日本一だろうとのお話。
全体の数では下水道が圧倒的だが、マンホールの種類では上水道の方が多い。
水道局給水課の田邊さんによると、「13万個を超えるマンホールのうち、ほとんどが仕切り弁と消火栓です」というお答え。
6月に移転したばかりの新しいオフィスでお話を聞いた
水道局で扱うマンホールは、フタを開けても水や水道管が丸見えというわけではなく、田邊さんが言うような設備が取り付けられている。
仕切り弁は制水弁とも呼ばれ、断水をしたり、それを解除する際に操作される装置。キニナルにあるソフトシール弁やバタフライ弁もコレの一種。
わりとよく見かける仕切り弁。役割を知らなかった人も多いのでは?
消火栓は、火事が起きたときに活躍するのはもちろん、断水後などに水道管内を洗浄するのにも利用されている。
ただし、消火栓につながっているのは100mm以上の水道管でなければならず、市内に多くある75mmや50mmの管内洗浄には使うことができない。そのため、洗浄栓という専用の設備も用意されているんだそうだ。
一方の下水道設備のマンホールについては、環境創造局監理課の宮本さんと管路保全課の川島さんにお話しを伺った。
環境創造局では2つの課の担当者に話を聞いた
種類は少なく、「おすい」と「あめ」のふたつ。
その名前の通りで、各家庭から出た生活排水、すなわち汚水を下水処理場まで運ぶためのものと、降った雨水を川や海に放流するための管だ。
中には両方をひとつの管で流す“合流方式”もあるが、新たに造るものは別々の管を通す“分流方式”なんだそうだ。