地価が最も高い場所は、一般的に商業地だ。国土交通省が発表している最新の地価調査によれば、各都道府県の県庁所在地における商業地の地価を比較した場合、平成24年度の調査において、東京都23区、大阪市、名古屋市、福岡市に次いで全国第5位だった横浜市は、平成25年度の同調査では東京都23区、大阪市に次ぐ全国第3位となっている。

全国第3位になった横浜市内の土地とはどこなのだろうか？
　

平成25年度都道府県庁所在地の商業地「最高」価格（クリックして拡大）

　

横浜市近郊の地価動向について調べてみた

まず、地価について。原則として土地価格というのは売り主と買い主の合意のもとに決定される（取引価格）。だから、厳密な意味での地価ナンバーワンを推し量ることは不可能。いわゆる地価ランキングに用いられるのは「公示地価」であり、毎年1月1日時点の各都道府県内に定められた複数の土地（標準地）における地価を、国土交通省が指標として示すものだ。

キニナル投稿にあった日本一地価が高いと言われている銀座のビル、銀座の山野楽器銀座本店と丸の内ビルディング（2700万／m2）に関しても、ランキングの根拠となっているのは公示地価だろう。というわけで、今回の調査でも、公示地価を基準にして横浜市で一番地価の高い場所を探ることにした。

　

横浜市役所。初夏の兆し
　

都市整備局は市庁舎の6階

横浜市とその周辺地域の地価動向についてお話を伺うべく、まずは横浜市都市整備局に取材をお願いした。横浜市都市整備局は文字通り、横浜市の整備を総合的・計画的に実施するための局。今回は、同局企画課の鈴木さん、栢沼（かやぬま）さん、小山さんにお話を伺った。
　

取材時にはたくさんの資料を用意してくださった（左から鈴木さん、栢沼さん、小山さん）

近年の横浜市周辺の地価動向は、基本的に東京のそれと変わりない。つまり、バブル崩壊後とリーマンショック以降は下落傾向にあった。しかし、この下落傾向が反転して地価上昇が見られるようになったのは、まさに今年、平成25年なのだそうだ。
　

見ているだけで楽しい横浜地価マップ

なお横浜市都市整備局では、市民への情報提供のために、WEBサイト上で地価の確認が容易に可能な地価マップを公開している 。このマップ、非常に良くできており、自分が住んでいる地域の地価が手軽に把握できる。

このマップなども参考にしながら、横浜市内で地価が高い場所について教えていただき、それをもとに現地へ足を運んでみることにした。