横浜市の全駅全下する「はま旅」三ツ沢上町・三ツ沢下町編
ココがキニナル!
横浜市全駅全下車の「はま旅」第114回は、時折シュールな光景が見られる、取り繕わない本音で話せる街の人々と触れ合う市営地下鉄「三ツ沢上町・三ツ沢下町」の旅。
ライター:若松 真美
駅に到着するも、すぐに一抹の不安が
今回の「はま旅」は三ツ沢上町・三ツ沢下町。
事前にインターネットで調べてみるも、三ツ沢競技場や三ツ沢公園以外に特徴のあるものは見つからなかった。少々不安を感じながらも、とにかく行ってみるしかない。さっそく現地へ!
まぶしくて目が開いていない筆者
三ツ沢下町駅を出てみると、予想通り、コンビニや病院などはいくつかあるものの殺風景な印象。
とりあえず、コーヒーを飲みつつ昼食がとれる店を探しながら三ツ沢上町に向かって歩くことに。
駅を出ると、3件あるコンビニが目立っていた
しかし、歩いても歩いても・・・コーヒーを飲めるような店がない。すると、ふと見覚えのあるお店が見えた。着物を扱う「わかまつ屋」。インターネットで発見し筆者と同じ名前なので印象に残っていたのだ。
筆者と同じ名前の「わかまつ屋」
このわかまつ屋は、たしか三ツ沢商店街にあったはずだが・・・辺りを見渡すと、精肉店や スーパー、薬局などがポツポツとあり、すでに三ツ沢商店街に足を踏み入れていたことに気が付いた。シャッターが閉められたままの建物もあり、人も少ない。 この先無事に取材ができるか、不安は深まるばかりであった。
10分強歩いていると、三ツ沢上町の地下鉄マークが見えてきた。
そこでやっとコーヒーも飲めそうな洋食店を発見、入ってみることに。
コーヒータイムも過ごせる貴重な店だ
国道1号沿いにあるレストラン「ルート・ワン」は店を構えて43年の洋食店だ。注文時、お店の奥さんに取材の件を話すと、快く了承してくれた。なんでも「こういうの、しょっちゅうなんですよ」とのこと。周りに飲食店が少ないため、三ツ沢の紹介記事などではかなりの確率で取材を受けるそう。「横浜Walker」にも3回ほど載ったのだとか。「昔はもう少し色んな店があったんだけどね、みんな閉めちゃって。うちもよくやってるな、って思うわよ」などと笑いながら話してくれた。
ミックスサンドを注文すると、パンはしっとりふわふわで、タマゴサンドは半熟具合が絶妙、具もたっぷりサンドされていて、シンプルながら丁寧に作られている印象。本当に美味しかった! ハンバーグやカニクリームコロッケなど洋食も機会があれば試してみたい。
ランチのミックスサンド(ドリンク・サラダ付き/880円)
店内もかわいらしく居心地がよかった!
店をあとにして商店街へと戻った。気になる和菓子店があり伺ってみると「先代が引退して今は手作りの商品も少ないので」との理由で取材NG。
その後、別の店に足を踏み入れてはみたものの、取材という言葉すら口にできない雰囲気だったため断念。続いてちょっと気になっていたお花屋さんは忙しそう・・・と残念な結果であった。
仕方がないので、再び三ツ沢公園がある三ツ沢上町へ戻ることに。それにしても、歩いているとところどころ“シュール”感が漂っている。シャッターが下りている店がポツポツあることや、ある店では店主が居眠りしていたり、別の店は骨董店っぽいものの乱雑に商品が並び、一体何を売っているか不明ななか、店主が表情少なげに座っていたりするのだ。