横浜港のカモメはどこで繁殖や子育てしてるの!?
ココがキニナル!
横浜港周辺にいるカモメは何処で繁殖しているの?巣や雛は見かけたことが無いので、気になっています。(イルカさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
繁殖場所は特定できなかったが、東北で生まれた個体が見つかった例もあり、広範囲に渡るようだ。近場だと東京湾近隣の可能性も考えられる
ライター:田中 大輔
神奈川県の県鳥でもあるカモメ。
1965(昭和40)年に県民の公募で決まったというこのシンボルは、横浜をはじめ海に面した地域の多い神奈川のイメージを強く反映している。
海辺の空を舞うカモメ。神奈川県、そして横浜を象徴する鳥
横浜市内でも例にもれず、特に山下公園などではスズメやカラスよりも簡単に見られる鳥だ。
でも、彼らがどこに巣を作り、どこで卵を産み、どのように子育てをしているのか。見慣れた鳥だが、聞かれてみると意外と知らないことは多い。
今回は、営巣(えいそう)や繁殖を中心にカモメのことを知ってみよう。
横浜港で見られるカモメは・・・
今回の取材では、カモメに詳しい人物として、よこはま動物園ズーラシアでカモメの飼育を担当している太田真琴さんに協力をお願いした。
カモメを担当して4年の太田さん。檻に近付くと、カモメも寄ってくる
まず、横浜市で見られるカモメの種類について。
太田さんによると、この辺りでよく見られるのはおもに4種。ウミネコ、ユリカモメ、セグロカモメ、そしてオオセグロカモメだ。
カモメには市境なんて関係がないから厳密に横浜と限定はできないそうだが、横浜市周辺というくくりで見ると、これら4種を目にすることができるそうだ。
じゃあ、山下公園に行けば常に4種類のカモメが見られるかというと、そうとは限らない。
実は、カモメは渡り鳥なのだ。
横浜で言うと、ユリカモメ、セグロカモメ、オオセグロカモメは冬鳥として飛来する鳥だそうで、夏場はほとんど目にすることができない。
取材に行った9月後半に見られたこの鳥たちは・・・
ウミネコだ。鳴き声が「にゃあ」と聞こえるからウミネコ、という説も
ウミネコは1年を通して見ることができるが、留鳥ではなく漂鳥と呼ばれているのだそうだ。
「ウミネコはほかのカモメ類に比べ生活域が南寄りで、移動範囲が南北に長い日本列島に入っているために年間を通して見られるんです」と太田さん。
あまり寒い時期に海辺には行かないものだが、カモメウォッチングをするのであれば冬の方が多くの種類を見られるようだ。