大気汚染物質「PM2.5」。横浜市内の観測所は何を基準に決めているの?
ココがキニナル!
横浜市内の大気汚染物質「PM2.5」の観測場所は何を基準に決めたのでしょうか。区役所であったり、交差点であったり・・・。(恋はタマネギさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
横浜市には14の測定局があり、年度内に全18区に設置予定。設置基準は「市内で大気汚染を常時監視できる地点」で、測定値はホームページで閲覧可能
ライター:はまれぽ編集部
そもそもPM2.5って?
発がん性が指摘される微小粒子状物質「PM2.5」は自動車や工場の排ガスなどに含まれる直径2.5マイクロメートル(1マイクロ=100万分の1)以下の大気汚染物質で、人の呼吸器の奥まで入り込みやすく、呼吸器、循環器疾患が懸念されている。
実際のPM2.5(神奈川県公害防止推進協議会リーフレットより)
PM2.5発生の仕組み(神奈川県公害防止推進協議会リーフレットより)
国の環境基準では、大気1立方メートル当たり1日平均35マイクログラム以下と定められており、横浜市では2011(平成23)年から「鶴見区潮田交流プラザ」「泉区総合庁舎」「青葉台」の3地点で観測を開始し、2013(平成25)年度以内に市内18区に観測地点を設置する予定。12月10日現在では神奈川区、港北区、瀬谷区、保土ケ谷区を除く14区14局で測定を行っている。
観測所はどうやって決めている?
ここで投稿にあった「観測場所は何を基準に決めた」のかについて横浜市環境創造局環境管理課監視センターの竹生田(たけうだ)昭男センター長に伺うと、「区ごとの一般的な環境を配慮し、大気汚染を常時監視できる地点に順次設置している」とのこと。
例えば住宅地が多い区であれば閑静な場所、商業・工業地であれば排気ガスなどを考慮し、交通量が多い場所を選定し、かつ、測定器を設置できる地点で観測しているという。
今年度中には市内全18区で測定ができるよう取組んでいる。
測定機がある西区の浅間下交差点
青い箱の上にあるのが測定機
粒子状物質の測定機には、PM2.5のみを測定するものと、粒子直径10マイクロメートル(0.01mm)以下の「浮遊粒子状物質(SPM)」を測定するものがある。
取材中も車や通行人の波が途切れることはなかった浅間下交差点