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食べる工芸品!? 手書きの看板がいい味を出す鶴見区の老舗ベーカリー「コンガリアン」について教えて!

ココがキニナル!

鶴見と川崎の間にある「コンガリアン」というパン屋さんが気になります。かなり古く、手書きの看板がいい味を出しています。国道沿いなので車を停められず、訪問できずいるので調査を(そらそらさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

子どもからお年寄りまで、誰でも食べられるような小ぶりの手作りパンが人気。価格は90円が中心で、その完成度は「食べる工芸品」と呼ばれることも

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ライター:河野 哲弥

「取材拒否」を拝み倒して説得



JR尻手駅から徒歩約5分。鶴見区内を第二京浜国道沿いに歩いて行くと、手書きの看板を設置してあるベーカリーを発見。
投稿にあった「コンガリアン」とは、この店に違いない。
 


看板には、「ひと味違う手づくり」と書かれている


さっそく取材を申し出ると、「個人のブログで写真を載せるのは構わないが、正式なメディアはお断りしている」とのこと。
誠心誠意を示して粘ってみたところ、「あまりプライベートなことに触れないなら」という条件付きで、何とか取材を承諾いただいた。
したがって、いつものように詳細な情報が得られなかった事情を、ご了承願いたい。可能な限り、こだわりの点やオススメポイントを、伺ってみることにする。
 


一口サイズにこだわって34年、地域に愛されるベーカリー



2人程度がやっと入れるほどの店内には、正面にショーウィンドーが配置され、右手にはカウンター状のイートインコーナーが設けられている。
 


店内の様子、これ以上後に引けません
 

約35種類あるという手作りパンがぎっしり


カウンターを回って、調理場へ進んでみよう。
店舗の奥では、ご主人の渡辺矩祥(わたなべのりよし)さんとその奥さんが、調理パンの仕込みを行っていた。
 


夫婦で二人三脚というのも、長続きの秘けつ


渡辺さんによれば、同店は今年の4月で「34年目を迎えます」とのこと。1981(昭和56)年の創業以来、毎朝3時に起きて仕込みを開始し、6時には開店。夕方6時に店を片付けると「後は、寝に帰るだけ」の生活だという。

特徴は、パンの種類によって、小麦粉や砂糖などの配合を変えているところ。
「別に、どこのパン店でもやっていることじゃないの? 手を抜かずに作っていることだけが、取りえですよ」とご主人は謙遜する。
 


安くて味のある作品が勢ぞろい



そんな同店の看板メニューは、小ぶりのコッペパンに挟んだ調理パンの数々なのだとか。人気商品は「生野菜(80円/右上」」と「たまご(80円/右中)」。ほかにもいくつか選んでみた。
 


ナポリタン(90円/左上)、やきそば(80円/左下)、たこキャベツ(100円/右下)など


これらの調理パンの大きさは約12.5センチ。なぜ小ぶりのサイズなのか聞いてみたところ、「大きいと、端をのこす人がいるでしょ。子どもやお年寄りでも食べきれるサイズにしてあるの」と奥さんの談。
 


一般のコンビニで売られているコッペパン(上)との比較


また、ご主人によれば、「路上駐車がうるさくなかったころは、朝5時から店の前にトラックが並んでいてね。この大きさなら、両手でハンドルを握っていても食べやすいから、好評だったんです」とのこと。

目を引くのは、「やきそば」や「ナポリタン」の、まるで川が流れているかのようなトッピング。一部のブログなどでは、「食べる工芸品」との呼び声も高い。
その理由を伺ってみたところ、「パンが小さいので、その替わりに具をたくさん入れるようにしているんです。単純に乗せたり野菜を混ぜたりすると、隙間ができちゃうでしょ」と話す。
 


持ち帰って家で撮影。まさにびっしり、みっちり


肝心のパンだが、「コンガリアン」というよりも、どちらかというと「シットリアン」といった感じ。生地の密度も高く、意外と腹持ちしてしまうから不思議だ。
また、近くのママさんたちがホームパーティを開くときなど、半分に切ってオードブルのように使われることもあるのだとか。
 


マヨネーズとケチャップを添えて、こんなイメージ?


このタイプのパンは、いずれも80円から100円とお手頃価格。では、それ以外に、どのような商品を扱っているのだろうか。