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横浜三塔のひとつ「クイーンの塔」こと、横浜税関の展示室ってどんなところ?

ココがキニナル!

横浜税関の展示室は、税関ならではの展示内容で非常に面白いと思います。詳しい内容をもっと知りたいので、是非取材をお願いします。キニナル!(tokuさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

全国9税関の展示室で最大規模の「クイーンのひろば」には開港時の資料や密輸に使われた証拠品も。マッカーサーが使用したとされる部屋も特別に紹介

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ライター:はまれぽ編集部

全国最大の展示室「クイーンのひろば」

青緑色のドームと、その優美なたたずまいから「クイーン」の愛称で親しまれ、神奈川県庁舎(=キング)横浜市開港記念会館(=ジャック)とともに“横浜三塔”と呼ばれる横浜税関庁舎。
 


美しき「クイーン」

 
創建は1934(昭和9)年。アーチを支える円柱はインド古代建築風、そのアーチの周りはスペインのアルハンブラ宮殿にならった数種類のタイルをくもの巣状に組み合わせたムーリッシュ様式、柱はクラシック系と、国際都市・横浜にふさわしい設(しつら)えになっている。

その横浜税関に展示室があり、それが「税関ならでは」という。確かにキニナル! ということで、取材の申し込みをしたところ快諾。早速、現地に向かった。
 


展示室の愛称は「クイーンのひろば」

 
案内してくれたのは横浜税関・税関広報広聴室の裏辻(うらつじ)博之課長補佐。
 


クイーンのひろば案内図

 
裏辻さんによると、「クイーンのひろば」は開港からの横浜港と横浜税関の歴史や貿易の変遷、密輸手口や偽ブランド品の紹介、絶滅危惧(きぐ)動植物保護に関する「ワシントン条約」の内容を広く知ってもらおうと、2004(平成16)年1月、横浜税関の1階にリニューアルオープン。

敷地は約400平方メートルで、展示品数は270点ほど。入場無料で、年間約7万人が訪れるという。全国に税関は9ヶ所あり、それぞれが1つもしくは複数の展示室を設置しているが、「クイーンのひろば」は最も大きいという。

概要を伺ったところで、早速「税関ならではの展示」を見てまわることに。



さまざまな展示物が!



 


まずは「クイーン」の模型がお出迎え

 
案内図にもある通り、「クイーンのひろば」は「歴史スペース」「密輸の手口」「ワシントン条約」「知的財産侵害物品(=コピー商品)」のゾーンに分かれる。
 


横浜税関の歴史を語り継ぐパネルや
 

横浜税関庁舎が建てられた1934(昭和9)年の税関人事を伝える新聞も

 
続いて1859(安政6)年の横浜開港から現在までを3つの時代に分け、横浜が港町として発展してきた年表を映像で紹介するコーナーもあり、こちらはそれぞれの時代が約30分ずつという充実した内容になっている。
 


開港からこれまでを紹介

 
そのほか、歴代の税関長が勅任(ちょくにん、天皇の意思で任命すること)した際に着用する「大礼服(たいれいふく)」も展示されている。
 


服にも威厳を感じる

 
展示室内には、税関の前身だった「運上所(うんじょうしょ)」の門を再現したものが設置されている。
 


開港当時を思わせる門も横浜ならでは

 
そして、この門をくぐると運上所と明治時代の税関職員の制服のレプリカもある。
 


(左から)運上所と明治時代の税関の制服

 
このほか、偽ブランド品と本物を比較するコーナーもある。偽ブランド品は常に新しいものが出回るので、頻繁に展示内容を変えているという。
 


偽ブランド品の展示
 

どちらかは本物
 

今年開催されるサッカー・ワールドカップ優勝杯のレプリカが
 

違法薬物の密輸に使われることも

 
また、実際に横浜税関が摘発した絶滅危惧種の動物のはく製や、それらを使った加工品や漢方薬も見ることができる。
 


トラにカンムリワシ、イグアナ
 

希少なワニもはく製やバッグにされたり
 

ゾウの足も心ない人間の食い物にされる